【Devils×Night】
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#81 [オッズ]
『キャハハハハ!!』
人形が突如として笑いだした。
狂ったとしか言いようがない。
ブルーのガラスの瞳がいやらしくキラキラと輝く。
『キャハハ!
怯えている姿って大好きよっ!
なんて素敵なの!』
人形の声は異様に甲高かったけど、年齢も性別もわかりずらい声だった。
『うふふ……。
恐くて何も喋れないのね?
そうでしょ?
……さあ……。
どちらからいただこうかしらぁー……?』
:07/05/07 20:38
:N700i
:☆☆☆
#82 [オッズ]
人形は私を見つめた。
―――…来るっ!!!
私は包丁を振りかざした。
優太もそれにつられて、バッドを振り上げる。
人形はさっきまでとは打って変わって素早かった。
あっというまに私の目の前にあらわれる。
やばい……!!
私はもうダメだと思い目を瞑ってしまった。
:07/05/07 21:48
:N700i
:☆☆☆
#83 [オッズ]
『……ちっ』
人形が舌打ちをしたのが聞こえた。
「痛っ!……あ!」
そして私の腕に、激しい痛みがはしった。
人形が私の腕を叩いたのだ。
包丁が私の腕から落ち、遠くにすべるように転がっていく。
どうしよう!
パニックになった私は素手で人形を叩こうとしたが、かわされてしまう。
人形は方向を変え、私の隣にいた優太に襲い掛かった。
「うわぁ!」
優太がバッドを振り回した。
:07/05/07 21:56
:N700i
:☆☆☆
#84 [オッズ]
しかし、人形はまたしてもすべてをかわし、優太の足首に噛み付いた。
「ギャーーー!」
耳をつんざくような優太の悲鳴。
優太は倒れこみ、必死で人形を振りほどこうとするが離れない。
一瞬のうちに優太はどんどんと人形に飲み込まれていく。
人形の小さい口は裂け、口の中には大小様々な歯がうごめいている。
「いやぁ!
ちょっと……!優太を離してよっ!」
:07/05/07 22:00
:N700i
:☆☆☆
#85 [オッズ]
私は叫んだが、優太の悲鳴に打ち消される。
優太はすでに腰の辺りまで食べられ、人形の口のまわりには肉片がこびりついている。
生臭い匂いと、血が部屋を満たす。
私は優太の両腕を握り、引っ張った。
優太を取らないで!
それしか考えられない。
優太は耐えず、苦痛の声をあげ続けた。
「やめてっ!
やめてったら!」
:07/05/07 22:06
:N700i
:☆☆☆
#86 [オッズ]
私は優太のバッドを拾い、それで人形を思い切り殴ったが、びくともしない。
優太の悲鳴は聞こえなくなった。
もう喉も口も食べられてしまったのだ。
床に優太の両手だけが不気味に残っていた。
「…ひっ…あ…」
私は呻いた。
両手は血の海に浸っている。
人形がクスクスと笑いだした。
:07/05/07 22:11
:N700i
:☆☆☆
#87 [オッズ]
私は放心状態で人形を見つめた。
頭のなかでは、優太の悲鳴が今だに聞こえる。
『両手は返してあげる』
私の目からどっと涙があふれた。
それと同時に、堪え難い吐き気も感じた。
気持ち悪い……。
気持ち悪い気持ち悪い。
『それでは……
また明日、お会いしましょうね』
人形は猫なで声でそういうと、ぎこちない足取りで部屋から去っていった。
:07/05/07 22:15
:N700i
:☆☆☆
#88 [オッズ]
人形がいなくなった途端、私は吐いた。
ほとんど食事をとってなかったため、胃液しかでなかった。
「……優太」
やっぱり食べられてたんだ。
お父さんも、お母さんも。
それに優太も。
なんで優太が先に食べられちゃったんだろう?
辛い。
生きていたくない。
:07/05/07 22:18
:N700i
:☆☆☆
#89 [オッズ]
あ……、
でも私も明日の今頃には死んでるんだ。
食べられてるんだ。
―――――――――…
ピンポーン……
私はびくっとした。
誰か来た……?
私は時計を見る。
午前三時。
一時間以上、私は血と嘔吐物のなかに座り込んでいたらしい。
:07/05/07 22:22
:N700i
:☆☆☆
#90 [オッズ]
もしかして
人形が戻ってきた?
私を
食べにきた?
私は立ち上がり、玄関へと向かった。
すべてを受け入れる覚悟はできていた。
愛する家族を失った今、私は生きることになんの価値も見いだせなかった。
恐怖はない。
ただ苦しいだけ。
生きていることが苦しい。
:07/05/07 22:25
:N700i
:☆☆☆
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