【Devils×Night】
最新 最初 🆕
#1 [オッズ]

書きたいと思います
へたくそだと思いますが
よかったら
読んでください

⏰:07/04/28 20:06 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#2 [オッズ]
ギィ――――…

古めかしいドアが呻き声のような音をたてて開いた。

少年がカツカツと足音を響かせながら部屋に入っていく。

部屋の中は真っ暗で何も見えない。

「……やっぱりね」

少年はぼやくようにつぶやいた。

「そうおっしゃいますと……いくなっているのですね?」

少年の背後から背の高い男が姿をあらわした。

⏰:07/04/28 20:14 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#3 [オッズ]
少年は鼻で笑った。

「ふざけた事を言うな。
わかっていたくせに」

男はクスクスと笑っただけで何も答えなかった。

窓から月光りが入り、少年と男の姿が一瞬だけ浮かび上がった。

少年の鈍く輝く金色の瞳と、男の燃えるような赤い髪が美しくも不気味に、暗やみの中に映える。

「昨日の晩、侵入者がおりましたが……まさかあの方を盗まれてしまうとは……。侮らずに始末しておけばよかったですね――…」

⏰:07/04/28 21:10 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#4 [オッズ]
―――――――――…


「おっはよー♪」

私は元気よくリビングに飛び込んでいき、家族に笑顔を見せる。

「おはよう。
……千鶴(チヅル)ってばまたそんな格好して!」

お母さんは不満げな顔をして、私をじろじろと恨めしそうに眺める。

「うるさいなー」

お母さんは私が金髪に染めたことも、大きなリボンで髪を二つに縛るのも、気に食わないのだ。

「まったく子供じゃあるまいし……」

これはお母さんの口癖。

⏰:07/04/28 21:19 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#5 [オッズ]
私は高校生になったばかりなんだけど、中学生くらいにしか見えない。
下手したら、小学生にも見えてしまうかも。

だから、お母さんのこの言葉にはカチンときちゃう!

私とお母さんが啀み合っていると、お父さんと弟の優太(ユウタ)が笑いながら止める。

私は家族といる時間が一番幸せだった。

学校に馴染めない私の唯一落ち着ける場所。

「千鶴、とっとと学校に行きなさいよ!
遅刻しちゃうわよ」

お母さんが私の背中をポンと叩いた。

「ふぁ〜い」

⏰:07/04/28 21:26 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#6 [オッズ]
私は玄関に向かおうとして、ふとテレビの前で足を止めた。

気になるニュースをやっていたのだ。

『男の死体には無数の噛み傷があり、体の半分は食い千切られて……』

うわー…
何このニュース……
噛み傷って何?
動物に噛まれたとか?

『何に噛まれたかは不明ですが、非常に小さな口を持ったものの仕業ということです。
歯は鋭くなく、力に任せて無理矢理食い千切ったと思われています』

私はボーッと画面を見ていたが、アナウンサーが事件現場を言うと、寒気がはしった。

事件が起きたのは、私の家から歩いて二十分ほどにある公園だったのだ。

⏰:07/04/28 21:37 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#7 [◆ILavUZNHMc]
楽しそう(*´艸`*)

⏰:07/04/29 01:05 📱:W51P 🆔:O9AZkW2w


#8 [オッズ]

>>7さん

ありがとおございます
楽しくなるように
頑張りますっ(`・ω・´)

⏰:07/04/29 07:59 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#9 [オッズ]
すぐ近くじゃん!
どうしよう?
襲われたりしたらっ!

私は口だけ、以上に小さい怪物のようなものを想像していた。

「千鶴!急ぎなさい」

お母さんは私を急き立てるようにテレビの前からどかせたがよかったが、お母さんの方がテレビに釘付けになっていた。

しきりに『怖いわ〜』とつぶやいている。

「……いってきます」

私は嫌々ながら家を出た。

⏰:07/04/29 08:04 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#10 [オッズ]
普段はあの公園の近くを通って学校に行くのだが、あんなニュースを見てしまったあとでは通れるはずがない。

恐ろしい怪獣が潜んでいるかもしれないのに、わざわざそっちの方に行くなんてバカだよ。

実際は現場の公園は警察やら報道陣が詰め掛けていて、そこまで危なくなかったんだけどね。
むしろ近辺の方が危なかったらしい……。

私は朝日を浴びてキラキラと光る、長いツインテールの髪をなびかせながら颯爽と歩いた。

ゴミ捨て場の横を通ろうとしたときだった。

「おいしそう……」

⏰:07/04/29 08:13 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#11 [オッズ]
という声が聞こえてきた。

聞こえてきたというよりは、頭のなかに響いてきたといったほうが正しいかもしれない。

何……?
誰か何か言った?

私は口だけ以上に小さい怪物のようなものをを思い出し、ぶるぶると震えた。

振り返ったら、怪物がいたりしちゃって!
それで食べられて……。

私は恐怖でなかなか体が動かなかったが、なんとか振り返った。

しかし、背後に何かいる様子はない。

⏰:07/04/29 08:17 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#12 [オッズ]
よかった……。

私は安心しつつ、辺りをキョロキョロと見渡したがやはり何もいないようだ。

じゃあ、あの声はなんだったんだろう?

不思議なことに声がしたということは覚えているが、なんと言っていたかは思い出すことができなかった。

まぁ、いっか。

私は再び歩きだそうとして、ふとゴミ捨て場に目が止まった。

ゴミ袋の山の上に、綺麗な人形が座っていたのだ。

すごく古そうなフランス人形のようだ。

⏰:07/04/29 08:34 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#13 [オッズ]
その人形を見たとたん、私は今までにない寒気と恐怖を感じた。

そして、それと同時にその人形にどうしても触りたいという欲求が私に襲い掛かったてきた。

私は欲求に勝つことができずに、鳥肌のたった手をそろそろとフランス人形の方にのばしていく。

『触りたい』ということ以外、何も考えられない。

心なしか人形は笑っているように見えたが、気にならなかった。

フランス人形まで数十センチと迫ったときだった。

「キャッ?!」

⏰:07/04/30 12:45 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#14 [オッズ]
一匹の赤い猫が、私と人形の間を飛ぶように横切ったのだ。

私はハッとして人形から手を遠ざける。

私……
なんで人形に触ろうとしてたんだろう?
頭が痛い……。

私は人形を見ないようにして、視線を猫の方に向けた。

猫はジッと私の方を見つめ、警戒しているようだ。
猫は私が今まで見た猫の中で一番可憐で、一番猫らしくないと思った。
普通の猫より一回りくらい大きくて、真っ赤な毛並みがなんとも美しい。

⏰:07/04/30 14:06 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#15 [オッズ]
私はそっと猫に触れる。

逃げてしまうかと思ったら、おとなしくしていてくれた。

驚くくらい毛並みはつややかで、ずっと触っていたいくらいだ。

「猫さん、ありがとう」

私はなんとなくお礼を言って、立ち上がった。

『助けてもらった』そんな気がしてならなかった。

私が立ち上がると、赤い猫は踊るような足取りで去っていく。

「ばーいばい!」

⏰:07/04/30 15:54 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#16 [オッズ]
猫を見送ってから、私もその場から離れる。

けっして人形を見ないようにして。

何故そうしたかはわからないけど……そうするべきだと感じた。


―――――――――…


放課後、私はまた同じゴミ捨て場の前を通ったが、人形はいなくなっていた。

回収されちゃった?

⏰:07/04/30 15:58 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#17 [オッズ]
私は人形がいなくなっていたことに安心していた。


「ただいまーっ!」

私はいろんな店をてんてんと回ったあと帰宅した。

「あれ…?どうかした?」

リビングに入った私は重苦しい空気にビックリした。

お父さん、お母さん、優太はテーブルを囲むように座っていて、黙ったまま、何かを見つめている。

テーブルのうえには白い紙が置かれていた。

⏰:07/04/30 16:04 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#18 [ヒナ]
気になる(・∀・)頑張って♪

⏰:07/04/30 16:09 📱:W44K 🆔:aqGdBM4o


#19 [オッズ]
どうやらみんなはその紙を見つめているようだ。

「お帰りなさい、千鶴」

お母さんはようやくそう言った。

「何?その紙」

私はテーブルのうえの紙を指差しながら聞いた。

「あぁ……、ちょっと変なことが書かれていてね。
ポストに入っていたんだ」

お父さんがそう答えた。
お父さんの顔は真っ青で、よくないことだということが安易にわかった。

⏰:07/04/30 16:09 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#20 [オッズ]

ヒナさん

ありがとう
ございます(*´ー`)
嬉しいです

⏰:07/04/30 16:11 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#21 [オッズ]
「ふぅん」

私は手紙をテーブルから引ったくるようにして取り、読んだ。

手紙には
『いただきます。3』
と、書かれていた。

何コレ?
意味がわかんないし。

字はとても汚くて、つい最近に字を覚えたといった様子。

「私は特になんとも思わないんだけど……」

お母さんはそう言ってお父さんの方を横目で見た。

⏰:07/04/30 16:16 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#22 [オッズ]
「私だって何の意味もない悪戯だと思ったさ。
ただ……すごく嫌な予感がするんだ」

お父さんはそう言って頭をポリポリとかいた。

お父さんの予感はよくあたる……。
そのことはみんなわかっている。
だから、お母さんと優太まで恐がっているのだ。

「僕……恐いな」

優太がつぶやいた。

優太はまだ小学生だ。
父親が不安がっていたら、恐がるのも当然。

⏰:07/04/30 16:21 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#23 [オッズ]
「お父さん、恐がらせないでくださいよ!」

お母さんが優太の頭を撫でながら言った。

「ハハ、悪い悪い」

お父さんはあからさまに元気よく答える。

私は手に持っていた手紙をテーブルに戻した。

「どういう意味だろうね。
いただきます……に数字の3……」

私は指を三本たてた。

「3って何かあったっけ?
うちは4人家族だし……」

⏰:07/04/30 16:26 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#24 [オッズ]
「この話はよしましょ。
悪戯に意味なんてあるわけないじゃない」

お母さんはピシャリとそう言った。

「……うん」
私は何かひらめきかけていたので、腑に落ちなかったが、考えるのはやめることにした。


…――そしてこの話はこのまま終わりになった。

私たち家族は誰も思いもしなかった。

この手紙がどんな意味を持っていたのか。

どんな恐ろしいことを招くことになるのかを――…。

⏰:07/04/30 16:31 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#25 [オッズ]
―――――――――…

次の日の朝、お父さんは姿を消していた。


私が朝起きて、リビングに下りていくとお母さんが優太を抱き締めながら目を赤くしていた。

「お母さん?!どうしたのよ?何かあった?」

私は事態が把握できずに何気なく聞いた。

「お父さんがいなくなってたのよ!」

お母さんはヒステリックに叫んだ。

⏰:07/04/30 19:16 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#26 [オッズ]
「朝起きたらお父さんのベッドが空になってて……でもお父さんの物は何もなくなってないのよ?!
靴だってあるのよ……」

お母さんはそう言って黙り込んでしまった。
今にも泣きだしそうだ。

優太もお母さんと同じような表情。

お母さん……。

私はかける言葉がみつからなかった。
お父さんにかぎって無断で家を空けることはない。

絶対になにかあったんだ。

昨日の手紙が頭を過る。

⏰:07/04/30 19:37 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#27 [オッズ]
私はとりあえず両親の寝室に行った。

ここでお父さんとお母さんは眠る。

私はお父さんのベッドを隅々まで調べたが特に異常は見当たらなかった。

……ん?
なんだ?
何か落ちてる……。

私が途方に暮れて寝室をさまよっていると、お父さんのベッドの近くの床に、何か落ちていることに気付いた。

私はそれを拾い上げた。

何だろうコレ……?

⏰:07/04/30 20:07 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#28 [オッズ]
しばらく私はそれが何であるかわからなかった。

私が拾ったそれは手の爪程の大きさしかなく、なんだかフニャフニャしていて肌ざわりがいい。
肌色をしているが、ところどころ赤黒く染まっている。

長い間、それを指で転がしていた。

その間、これがなんなのかを考える。

そして私の頭の中に、ある一つの答えが浮かんだ。

うそ……っ!
まさか……そんなはずないよね……。

⏰:07/04/30 20:14 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#29 [オッズ]
だけど、見れば見るほど、私の指を転がるそれは、
お父さんの耳たぶにしか見えなかった……。

「……耳たぶ……」

私は無意識のうちにそう口走っていた。

自分で言って自分で恐くなっていた。
ありえないと思う反面、絶対にそうだという確信もあった。

これは果たして本当にお父さんの耳たぶなのか?

数十分間、私は耳たぶらしきものを睨み続けた。

私はふとあることを思い出して、寝室を飛び出すと洗面所に駆け込んだ。

⏰:07/04/30 20:20 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#30 [オッズ]
そして、洗面台で耳たぶらしきものをきれいに洗う。

赤黒いものは簡単に落ちていった。

もしこれが耳たぶだったら、この赤黒いのは血なんだろうな……。

私は平常心を保とうと必死だった。

赤黒い模様を完璧に落とすと、黒い点のようなものが出てきた。

「……嘘……」

⏰:07/04/30 20:52 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#31 [オッズ]
お父さんの耳たぶの中心には大きめなホクロがあったんだ。

私と優太はよく『ピアスみたい』と言ってからかったものだ。

私は力が抜け、倒れるように床に座り込んだ。

赤黒い模様……いや、血の後から出てきた黒い点はホクロだ。

これはお父さんの耳たぶなんだ。

私にとってこれだけの証拠があれば、これはお父さんの耳たぶ以外にありえなかった。

⏰:07/04/30 20:57 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#32 [オッズ]
お父さんは殺されたんだ。

私はそう思った。

そして、耳たぶをそっと制服のスカートのポケットにしまう。

お母さんに言うのは、学校から帰ってきてからにしよう。
今、お母さんは動揺していて、私の言うことなんか信じてくれないはず。

私だって、バカみたいな話だって思うもん。
まったく現実味がない。


私はポケットに耳たぶを入れたまま、学校に向かった。

⏰:07/04/30 22:12 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#33 [オッズ]
「ただいま……」

私が家に帰ってくると、お母さんと優太はリビングでテーブルを囲むように座っていた。

テーブルには……
昨日の晩と同じように白い紙が置かれている。

「……それ」

私は震える声で言った。

「またポストに入ってたのよ……。
お父さんはまだ帰ってこないわ……。
連絡もないし!
ねぇ、千鶴。お父さんがいなくなったのはこの手紙と関係があると思う?!」

お母さんは完全に取り乱している。

⏰:07/04/30 22:17 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#34 [オッズ]
「警察には……?
警察に電話してみた」

私はお母さんの質問は無視してそう聞いた。

お父さんはもう死んだと思っているし、手紙と関係あると思ったが、言えなかった。

私はポケットに手を突っ込み耳たぶを撫でる。

「取り合ってもらえなかったわ」

お母さんは首を振った。

「そう……。
ねぇ、手紙、読んでもいいかな?」

⏰:07/04/30 22:21 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#35 [オッズ]
私は遠慮がちに尋ねる。

お母さんはうなずいた。
お母さんはほとんど泣きだしていた。
それにつられて優太も泣きだす。

手紙に書かれていたのは
『いただきます。2』
だった。

昨日と何ら変わらない汚い字に文章。

ただ数字の数が減っていた。

私はこの数字の意味がわかっていた。

⏰:07/04/30 22:27 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#36 [オッズ]
昨日は3と書かれていた。

お父さんがいなくなり、四人家族だった私たちは三人家族になった。

つまり3になった。

今度は2……。

また同じことが起こるんだ。

殺される―――…。
ううん、
『いただきます』……。


食べられてしまうのだ。

⏰:07/04/30 22:31 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#37 [オッズ]
私はお母さんを見つめた。

次に食べられてしまうのはお母さん……。

もしかしたら、優太かもしれないし私かもしれないけど。
一番可能性があるのはお母さんな気がする……。

涙で視界が曇る。

ニュースでやっていた公園で殺された人も、この手紙の主に食べられちゃったんだ。

このことに気付いたのはきっと私だけだ。

私が何とかしなきゃ……!

⏰:07/05/01 17:17 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#38 [オッズ]
しかし、私に何ができるというのか?

私はただの高校一年生。

外見は……中学生。

勉強も運動も人並み以下。

外見にはそれなりに自信があったけど、ここでそれはちっとも役立たないだろう。

私は結局何もできないまま眠りについた。

誰もいなくならないように祈りながら――…。

⏰:07/05/01 21:53 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#39 [オッズ]
私は鳥のさえずりで目を覚ました。

もう七時近かった。

あんなに不安だったのに以外と眠れるもんなんだな。

私は慎重にベッドから立ち上がった。

たぶん……私は助かったんだ。今日のところは。

部屋のドアを開けたら、誰かに襲い掛かられるってのはありかもしれないけど。

心臓が今までにないくらい速くなっている。

私は深呼吸し、ドアノブに手を掛けた。

⏰:07/05/01 21:58 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#40 [オッズ]
いち

にの

さん―――っ!

私は心の中でそう数えてからドアを開けた。

廊下はシーンとしていて、人の気配どころか、生きているものの気配すら感じられなかった。

「助かったんだ……」

少なくとも、今日一日は生きていられる。

一瞬安心したのち、新たな恐怖がやってきた。

お母さんと優太は無事なのか……?

お父さんの安否を考えている暇はない。

⏰:07/05/01 22:02 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#41 [オッズ]
私は、自分の部屋の隣にある優太の部屋に入った。

「……優太?」

優太はベッドの上で小さな寝息をたてて眠っていた。

優太は居た。


私はダッシュで階段を掛け下り、一階にある寝室へ向かった。

お母さん……!!

寝室へ行かなくてもわかっていた。

それでも―――…。

⏰:07/05/01 22:05 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#42 [オッズ]
私は乱暴にドアを開け、お母さんがいるはずのベッドに突進した。

「…お母さん…」

お母さんは居た。


しかし、私の望んでいる姿ではなかった。

「うぅ……っ」

嗚咽が漏れる。

お母さんは

ベッドの上に指を一本だけ
残して

いなくなっていた……。

⏰:07/05/01 22:10 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#43 [オッズ]
左手の薬指だ。

ベッドの上を転がっている指にはシルバーの指輪がはまっている。

これはお父さんがお母さんにプレゼントしたものだった。

指輪は半分以上が血で汚れてしまっている。

私はベッドシーツで血を綺麗に拭き取り、自分の部屋の引き出しにしまった。

そこにはお父さんの耳たぶも入れられている。

⏰:07/05/01 22:15 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#44 [オッズ]
悔しくて悔しくて悔しかった。

お父さんとお母さんをこんな目にしたやつが憎い。

私の涙は枯れはてていた。


「優太」

私はしばらくしてから優太を起こしに行った。

優太には全てを話すつもりだ。

そして二人でお父さんたちの仇を討つ。

優太なら協力してくれるはず。

⏰:07/05/01 22:18 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#45 [オッズ]

今日はここまでに
します(´;ω;`)
もし読んでいるかた
いましたら感想ください

⏰:07/05/01 22:19 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#46 [ヒナ]
読んでます☆
すんごい恐いけど続きが気になります(*´▽`)頑張って下さいね♪

⏰:07/05/02 00:17 📱:W44K 🆔:99yURsdA


#47 [オッズ]

ヒナさん
読んでくださって
嬉しいです(w。_。)
ありがとおございます
頑張ります

⏰:07/05/02 06:18 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#48 [かナょ]
怖いけどめっちゃハマりましたぁ
頑張ってください

⏰:07/05/02 11:10 📱:D902i 🆔:zpliMVuY


#49 [オッズ]

かナょさん
かきしてくれて
ありがとおございます
頑張ります(*´ω`*)
もっとちゃんと怖くなるよおに
できたらと
思いますっ

⏰:07/05/02 16:34 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#50 [オッズ]
「お姉ちゃん……。
あれ?……お母さんは?」

優太は眠そうに目を擦りながら起き上がった。

いつも優太が起きないと、起こしにくるのはお母さんなのだ。

優太は本当になにも知らないんだよね――…。

私は黙ったまま、優太の手を握り、私の部屋に連れていった。

「お姉ちゃん……?」

優太は戸惑いを隠せずに、おどおどとしながら、私の顔色を伺う。

⏰:07/05/02 16:40 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#51 [オッズ]
「優太、お母さんはここにいるの。……それからお父さんも」

私は引き出しを指差す。

「はぁ?」

優太は私を小馬鹿にしたようなしかめっつらで見てきた。

「お姉ちゃん、ふざけるなよ!俺、お腹すいたー!
お母さんはどこにいるんだよー」

普段なら、優太をマザコンと言ってからかうところだが、今はそれどころじゃない。

私は引き出しをガラッと開けた。

⏰:07/05/02 16:44 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#52 [オッズ]
優太は吸い込まれるように引き出しの中を覗き込んだ。

優太は耳たぶと指を見てもなかなかピンと来ないらしい。

仕方なく私は言う。

「見たことあるでしょ?
こっちは耳たぶで、こっちが指。……人間のね」

優太は目玉が飛び出すんじゃないかってくらい、大きく目を見開いた。

「お、俺、これ知ってる?
俺……俺、これ」

声も体も震えている。

⏰:07/05/02 16:49 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#53 [オッズ]
すいません
上の文の
「これ知ってる?」
は間違えで、
「これ知ってる!」
でした(・ωq`)

⏰:07/05/02 16:51 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#54 [オッズ]
私は静かにうなずくと、お父さんたちに関する私の考えを優太に打ち明けた。

優太は黙って真剣に聞いてくれている。

「つまり、お父さんとお母さんは誰かに食べられちゃったの……。
だからもういない」

あえて殺されたと言う言葉は使わなかった。

「なんで?!
誰がそんなことしちゃったの?」

優太の目をうるうると輝きだす。

「知らない。
優太、泣かないで。
私たちがなんとかしなきゃいけないんだから」

⏰:07/05/02 17:24 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#55 [オッズ]
私は優太を抱き締めた。

「早くなんとかしなきゃいけないの。
明日には……私と優太のどっちかしか生きていられないかもしれないし……」

『かも』ではなく、何か手を打たないかぎり、確実に私たちのどちらかは死ぬのだ。

「嫌だ!」

優太は泣き叫んだ。

「まだわからないけど……次に殺されるのは私だと思う」

優太は『嫌だ』と叫び続けたが、私は構わずに話した。

⏰:07/05/02 17:29 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#56 [オッズ]
「年の順で、お父さん、お母さんときたら……」

私は自分で言っておきながら怯えてしまった。

「嫌だっ!」

優太は倒れそうになるくらい仰け反り大声で泣いた。

「嫌でしょう?
だったらなんとかしよう!
もしかしたら、お父さんとお母さんを助けられるかもしれないし」

万が一、両親が生きていて助けられたとしても、お父さんは片耳がなく、お母さんは左手の薬指がないんだ。

⏰:07/05/02 21:33 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#57 [オッズ]
私は悲しくなった。

それでも優太は、両親を助けられると聞いて、ちょっぴり元気になった。

「俺、頑張る!
お父さんとお母さんを助けるし、お姉ちゃんを守ってやる」

優太は鼻水と涙でぐちゃぐちゃな顔で、偉そうにそう言った。

「優太……」

私は可笑しい気持ちと嬉しい気持ちでいっぱいだった。

小さな優太がとても頼もしく見える。

⏰:07/05/02 21:37 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#58 [オッズ]
―――――――――…


時刻は午後の六時。

私と優太は放心状態に陥っていた。

私たちはどうするべきか真面目に考え続けたが、何も思い浮かばない。

相手が誰なのかもわからないのだから、どうしようもない。

警察に言おうかとも思ったが、話し合ったうえでやめることにした。

なんの解決にもならないと感じたからだ。

⏰:07/05/02 21:41 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#59 [オッズ]
……そろそろ
来てるかもしれない。

私は決心したように、玄関へ向かい、外に出てポストに直行した。


あった。


絶望感が私を支配する。

ポストには白い紙がしっかりきっちりばっちりと入っていた。

犯人の目的が両親を殺すだけかもしれない、なんて甘いことを少しでも考えた私がバカだった。

⏰:07/05/02 22:37 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#60 [オッズ]
私は殺人予告を乱暴に掴み取り、部屋に戻る。

優太は私の手に握られている手紙を見て、めそめそ泣きだした。

私まで泣けてきてしまったじゃないか。

私は小刻みに振動を繰り返す手を、必死に動かし、操り折り畳まれた紙を広げる。

『いただきます。1』

いつもの決まり文句。

心なしか、字が少しだけ上手くなったように見える。

⏰:07/05/02 22:42 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#61 [オッズ]
「どこか……お友達の家に行かせてもらう?」

優太はブンブンと頭を振った。

「どこに逃げたって見つかっちゃうよ……」


―――――――――…


  P.M 11:50

私たちは私の部屋の隅に固まって怯えていた。

私たちはなんとなく十二時に敵が表れるような気がしていた。

⏰:07/05/03 09:57 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#62 [ヒナ]
頑張ってo(^-^)o見てます☆

⏰:07/05/03 11:41 📱:W44K 🆔:hUSev2Qs


#63 [オッズ]

ヒナさん
ありがとおございます
嬉しいです(*≧∀≦*)
ちょっと
出かけなきゃいけないので
また夕方くらいに
書きに来ます

⏰:07/05/03 13:07 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#64 [ヒナ]
はぁ〜い☆待ってます(≧ω≦)

⏰:07/05/03 14:11 📱:W44K 🆔:hUSev2Qs


#65 [かナょ]
頑張ってくださぁい

⏰:07/05/03 14:35 📱:D902i 🆔:V32/3BGo


#66 [オッズ]

ヒナさんかナょさん
遅くなりました
何回もかきして
いただいて、
ほんとに嬉しいです(;_;)
ありがとおございます
頑張りますね

⏰:07/05/03 19:51 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#67 [オッズ]
「怖いね……」

優太は囁く。
手には金属バッドを握り締めて。

「うん……」

私の声は擦れていた。

私の手には家の中で一番大きい包丁がしっかりおさまっている。

バッドと包丁があれば、相手を傷つけることくらいはできるはず。

捨て身の作戦だ。

すでに手は汗でベトベトになっていて気持ち悪い。

⏰:07/05/03 20:09 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#68 [かナょ]
めっちゃ続き気になるぅ
あげ

⏰:07/05/04 13:44 📱:D902i 🆔:VoHFDcBw


#69 [オッズ]

かナょさん
いつもありがとお
ございます
かきますね

⏰:07/05/04 21:52 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#70 [オッズ]
時刻が十二時を回ったときだった。

床が軋む音が聞こえてきたのだ。
その音はどんどん近づいてくる。

やっぱり……。

私と優太は恐怖におののきながら、ゆっくりと立ち上がった。

優太の顔は引きつっている。
私もきっと同じような顔をしているんだろうな。

「優太……」

私は囁くように言った。

⏰:07/05/04 21:56 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#71 [オッズ]
その間にも、音は一層大きくなっていく。

ミシ……

ミシ……

ミシ……


優太は私の方に顔を向けた。
泣かないように、必死に頑張っているようだ。

「優太、私、あんたのお姉ちゃんでよかった」

やさしい声が出て、私は安心した。

優太は私の言葉を聞くと、うつむいてしまった。

⏰:07/05/04 22:00 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#72 [オッズ]
「……俺も」

優太が小さな声で、そう言ったと同時に、床が軋む音がしなくなった。

「来た」

私は声をおさえながら、うなるように言う。

優太はバッドを握る手にしっかり力をこめてから、頷いた。

ドアが開いていく。

私は思っていたより、怖くなくなっていた。

憎しみと怒りのほうが強くなっていく。

⏰:07/05/04 22:04 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#73 [ヒナ]
怖いっ('pq'*)更新されるの楽しみにしてます↑↑頑張ってね(≧ω≦)b

⏰:07/05/04 22:55 📱:W44K 🆔:t7HSv7vk


#74 [オッズ]

ヒナさん
いつも
ありがとおございます
頑張りますね(ノV`)

⏰:07/05/06 11:56 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#75 [オッズ]
「……ひっ」

私は息を呑んだ。

犯人はてっきり危ない感じの男だと思った。

人肉を食べなきゃ生きていけないような。


―――だけど違った。

半分ほど開いたドアから覗いていたのは

あの日……

あの日ゴミ捨て場で見た、フランス人形だった。

⏰:07/05/06 12:01 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#76 [オッズ]
外見はだいぶ変わっていた。

所々に赤黒い染みがついているし、金髪の巻き髪は乱れに乱れている。

そして一番不気味だったのが、手や足が不自然にのびていることだった。

つるりとした陶器のような肌のいたるところから、付け足されたように、人間の肌のような肉のようなものがついている。

そのおかげで、手も足も長さがばらばらだし、首が異常に長かった。

私はその恐ろしい人形の影に、人が潜んでいるのではないかと思い、目を凝らした。

⏰:07/05/06 12:07 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#77 [オッズ]
しかし誰もいるようには見えない。

人形は歩きづらそうに、トテトテと変な足音をたてながら部屋に入ってきて、器用にドアをしめた。

優太は口をだらしなく開けて、今にも気絶しそうな顔をしている。

「……優太!」

私は優太を守ろうという気持ちでいっぱいだった。

もちろんすごく怖かった。

怖いどころじゃない。
悪夢としか思えないし。

吐きそう……。

⏰:07/05/06 12:14 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#78 [オッズ]
「はぁ……」

優太は喘いだ。

でも、目には力強さが戻っている。


人形が笑った。

実際には笑えるように作られていないんだけど……笑っているように見えた。

『…ぐ…ぐぐ……』

すぐになんの音だかわからなかった。

「お姉ちゃん……、人形が喋ろうとしてる……!
なんなんだよ、あいつ!」

⏰:07/05/06 12:19 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#79 [かナょ]
更新されてるぅぅ
あげです

⏰:07/05/07 18:23 📱:D902i 🆔:cSZHLm7A


#80 [オッズ]

かナょさん
あげありがとお
ございます(*´∪`*)
すごく
励まされます

⏰:07/05/07 20:32 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#81 [オッズ]
『キャハハハハ!!』

人形が突如として笑いだした。

狂ったとしか言いようがない。
ブルーのガラスの瞳がいやらしくキラキラと輝く。

『キャハハ!
怯えている姿って大好きよっ!
なんて素敵なの!』

人形の声は異様に甲高かったけど、年齢も性別もわかりずらい声だった。

『うふふ……。
恐くて何も喋れないのね?
そうでしょ?
……さあ……。
どちらからいただこうかしらぁー……?』

⏰:07/05/07 20:38 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#82 [オッズ]
人形は私を見つめた。


―――…来るっ!!!


私は包丁を振りかざした。
優太もそれにつられて、バッドを振り上げる。

人形はさっきまでとは打って変わって素早かった。

あっというまに私の目の前にあらわれる。

やばい……!!

私はもうダメだと思い目を瞑ってしまった。

⏰:07/05/07 21:48 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#83 [オッズ]
『……ちっ』

人形が舌打ちをしたのが聞こえた。

「痛っ!……あ!」

そして私の腕に、激しい痛みがはしった。

人形が私の腕を叩いたのだ。

包丁が私の腕から落ち、遠くにすべるように転がっていく。

どうしよう!

パニックになった私は素手で人形を叩こうとしたが、かわされてしまう。

人形は方向を変え、私の隣にいた優太に襲い掛かった。

「うわぁ!」

優太がバッドを振り回した。

⏰:07/05/07 21:56 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#84 [オッズ]
しかし、人形はまたしてもすべてをかわし、優太の足首に噛み付いた。

「ギャーーー!」

耳をつんざくような優太の悲鳴。

優太は倒れこみ、必死で人形を振りほどこうとするが離れない。

一瞬のうちに優太はどんどんと人形に飲み込まれていく。

人形の小さい口は裂け、口の中には大小様々な歯がうごめいている。

「いやぁ!
ちょっと……!優太を離してよっ!」

⏰:07/05/07 22:00 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#85 [オッズ]
私は叫んだが、優太の悲鳴に打ち消される。

優太はすでに腰の辺りまで食べられ、人形の口のまわりには肉片がこびりついている。

生臭い匂いと、血が部屋を満たす。

私は優太の両腕を握り、引っ張った。

優太を取らないで!

それしか考えられない。

優太は耐えず、苦痛の声をあげ続けた。

「やめてっ!
やめてったら!」

⏰:07/05/07 22:06 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#86 [オッズ]
私は優太のバッドを拾い、それで人形を思い切り殴ったが、びくともしない。

優太の悲鳴は聞こえなくなった。

もう喉も口も食べられてしまったのだ。

床に優太の両手だけが不気味に残っていた。

「…ひっ…あ…」

私は呻いた。

両手は血の海に浸っている。

人形がクスクスと笑いだした。

⏰:07/05/07 22:11 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#87 [オッズ]
私は放心状態で人形を見つめた。

頭のなかでは、優太の悲鳴が今だに聞こえる。

『両手は返してあげる』

私の目からどっと涙があふれた。

それと同時に、堪え難い吐き気も感じた。

気持ち悪い……。
気持ち悪い気持ち悪い。

『それでは……
また明日、お会いしましょうね』

人形は猫なで声でそういうと、ぎこちない足取りで部屋から去っていった。

⏰:07/05/07 22:15 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#88 [オッズ]
人形がいなくなった途端、私は吐いた。

ほとんど食事をとってなかったため、胃液しかでなかった。

「……優太」

やっぱり食べられてたんだ。

お父さんも、お母さんも。
それに優太も。

なんで優太が先に食べられちゃったんだろう?

辛い。

生きていたくない。

⏰:07/05/07 22:18 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#89 [オッズ]
あ……、
でも私も明日の今頃には死んでるんだ。

食べられてるんだ。


―――――――――…


ピンポーン……


私はびくっとした。

誰か来た……?

私は時計を見る。

午前三時。
一時間以上、私は血と嘔吐物のなかに座り込んでいたらしい。

⏰:07/05/07 22:22 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#90 [オッズ]
もしかして
人形が戻ってきた?

私を
食べにきた?

私は立ち上がり、玄関へと向かった。


すべてを受け入れる覚悟はできていた。

愛する家族を失った今、私は生きることになんの価値も見いだせなかった。

恐怖はない。

ただ苦しいだけ。

生きていることが苦しい。

⏰:07/05/07 22:25 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#91 [オッズ]

今日はここまでに
します
少なくてすいません(´;ω;`)

⏰:07/05/07 22:27 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#92 [ヒナ]
とっても怖かった(∋_∈)
誰が来たんだろ((||゚Д゚)気になります☆
頑張って下さいね(*´▽`)

⏰:07/05/07 22:53 📱:W44K 🆔:dW6avckg


#93 [かナょ]
優太クンがぁぁぁ
めちぁ怖いです
頑張ってください

⏰:07/05/08 09:08 📱:D902i 🆔:qyvM/1Tc


#94 [オッズ]

ヒナさんかナょさん

いつもありがとお
ございます(*´ー`)
かきしていただけて
とっても嬉しいです
頑張りますね

⏰:07/05/09 21:21 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#95 [オッズ]
ガチャ―――


私はやってきた相手が人形だと思い込んでいたため、ひどく驚いた。

尋ねてきたのは人形ではなかった。

「……」

私は無言のまま、訪問者を凝視する。

失望で機能してなかった私の脳みそが徐々に復活していくのを感じた。

「千鶴……様でいらっしゃいますね?」

⏰:07/05/09 21:25 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#96 [オッズ]
低く抑揚のない声。

生気を吸い取られてしまいそう。

ここで私の脳みそはようやく完全に復活し、恐怖というものを思い出した。

「キ……、キャーーー!!!」

私はありったけの大声で叫んだ。

頭の中を優太や両親の顔が横切っていく。

訪問者に対する恐怖と、孤独への恐怖が入り交じっていた。

すでに死にたいなんて思えなくなっていた。

⏰:07/05/09 21:29 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#97 [オッズ]
訪問者は私をギロリと睨み付けた。
心外だ、とでも言いたげ。

「千鶴様ですね?」

再び同じ質問を言う。
さっきより乱暴な口調になっていた。

訪問者は顔が真っ白だった。
顔だけでなく、タキシードから出ている手も真っ白。
たぶん全身真っ白なんだろう。
しかし、目だけは真っ赤で、今まであった誰よりも小さな目だった。

まるでウサギ。
顔つきもウサギのようだったが、耳は長くない。
長くないというよりは、無いに近いかもしれない。
目の横辺りに、ぽっかりと黒い穴が開いているだけ。

⏰:07/05/09 21:35 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#98 [オッズ]
それに身長がかなり高い。
三メートルはあるんじゃないかと思う。

痩せているから、マッチ棒のように見える。

「……はい」

私は小さな声で返事をした。

こいつなんなの?
人形の仲間?

「優太様は?」

訪問者は首を傾げた。

なんでもない動作もひどく不気味に見えてしまう。

⏰:07/05/09 21:39 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#99 [オッズ]
私は首を振った。

声を出したら泣く。
絶対泣く。

訪問者はため息をついた。

「やはり間に合いませんでしたね……」

今度は私が訪問者を睨んだ。

「どういう意味?
っていうかあんた誰よ?
私と優太のことなんで知ってんの?」

訪問者はクックと笑った。

歯がむき出しになっているし、引きつったような笑顔が気持ち悪い。

⏰:07/05/09 21:43 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#100 [オッズ]
訪問者は頭にちょこんと乗っていたシルクハットを取ると、頭を下げた。

「ご挨拶が遅れまして申し訳ありません。
不躾な私めにどうかお許しを」

あきらかにからかっているような言い方だ。

シルクハットの下からあらわれた、真っ白で、毛の生えていない頭を私は見つめていた。

「私の名前はオッズと申します。
後のご質問には後程お答えいたします」

訪問者……いや、オッズはそう言って、また醜い笑顔を作った。

⏰:07/05/09 21:50 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#101 [オッズ]
「オッズ……」

私はつぶやいた。

「はい、私の名はオッズ。
オッズ以外の何者でもありません」

オッズは歌うように答える。
いくら歌声を出しても、オッズの声は陰欝で、かび臭いような気がした。

「それって……あんたがなんなのか教えてくれないってこと?」

「お教えしたはずですが?
私はオッズ。
それ以上でも以下でもございません」

「……そう」

⏰:07/05/09 21:55 📱:N700i 🆔:☆☆☆


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