*Candy*
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#275 [三ッ葉
]
「!?」
話していると後ろから誰かに抱きつかれた。
「ねぇ…君達より、俺の方がこの子の事必要としてるんだ。
貸してくれる?」
その声で耳元の空気が振動して、思わず首をすくめた。
「瀬戸よりも瑠衣達の方が穂乃香ちゃんの事必要としてますぅ!!」
私の腕にピトッとくっ付くいた瑠衣の言葉を聞いて、やっぱり後ろに恭也がいるんだと確信できた。
………やっぱり
さっきの光景が何回も頭の中でリピートされる。
:07/08/25 08:30
:F904i
:EUQm5iyw
#276 [三ッ葉
]
「黙りなよ、千草。」
「そう簡単に黙らないからね〜!」
言い合う2人の体は離れていき、私の体の拘束を解いた。
「その口閉じないと、襲うよ?」
「はっ?
瑠衣にはちゃんと彼氏がい――…」
パチンッ
「穂乃香っ!?」
刹那が私の腕を掴んだ。
:07/08/25 08:43
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#277 [三ッ葉
]
でも、もう手遅れ。
視界に流れ込む
恭也の赤い頬、
鋭い目つき――…。
刹那の止めは、手遅れだった。
私は恭也を思いっきりぶってしまった。
「ペットのくせに何なの?」
恭也の怒りを交えた瞳が向けられて、怖じ気付きそうになる衝動を取り払い、負けじと鋭い視線をおくった。
:07/08/25 08:53
:F904i
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#278 [三ッ葉
]
「いろんな人で遊んでるのも最低だけど、私の友達に手だそうとするのはもっと最低っ!!
出したら許さない。」
私は声を張り上げた。
教室にいてる人は目を丸くしてこちらに振り向くが気にしていられない。
「さっきのは冗談だったんですけど。」
「いつも遊んでる恭也だから、冗談に聞こえない。誰でも平気にするくせに――…」
私の言っている事は
正当な理由よりも嫉妬の方が多かったかもしれない。
:07/08/25 09:04
:F904i
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#279 [三ッ葉
]
「お前も人の事言えない。」
恭也の冷たい声で発せられた言葉を耳に通すなり、力を入れていた目の力が緩み弱々しくなる。
私も最初は恭也と気持ちのないキスを交わした。
でも今は違う。
それは私だけで、恭也は変わってない。
『穂乃香は特別。』
保健室で言ってた恭也の言葉。
どういう風に理解すればいい?
それは私と同じ想いを寄せてるって事じゃないわけでしょ?
:07/08/25 09:13
:F904i
:EUQm5iyw
#280 [三ッ葉
]
「あんたの特別って何なのよ……」
私が絞り出したつもりの声は、蚊の鳴いた声に近かった。
恭也は私の気持ちに気付いてはいない。
でも今は、気付いてくれない方がいい――…
だって
「あんたの特別は椎名さんじゃないの?」
声は先ほどよりも弱々しく変化する。
それと共に恭也の表情も一変した。
:07/08/25 09:21
:F904i
:EUQm5iyw
#281 [三ッ葉
]
そう……それはまるで
図星をつかれたと表しているくらいだ。
「…………」
言葉がでてこない恭也。
私は言い合いに勝敗をつけたのかもしれない。
…………勝ちだ。
今までにこんなな虚しい勝ちをとった事はない。
だって、恭也が黙ったまま否定をしなかったって事は………
:07/08/25 09:30
:F904i
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#282 [三ッ葉
]
鋭い視線を瞬間で取り払ってしまえるほど、図星をついてしまった事は
恭也の……
本当の特別が
"好き"の気持ちが
椎名先輩に向けられている事を
肯定しているのと
同じだから――…。
:07/08/25 09:33
:F904i
:EUQm5iyw
#283 [三ッ葉
]
虚しい――…。
体が生温い空気に包まれていく。
「……見たんだ?」
恭也の表情は戻っていた。
「怪我したから手当てしてもらおうと思ってただけで見ようとは思わなかったし――…」
「そんなに深くえぐんなよ。」
:07/08/25 09:45
:F904i
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#284 [三ッ葉
]
私の声は恭也に届いていないようにあしらわれ、恭也は私の話している途中に言葉を被せた。
「………っ…」
そして私の顎を鷲掴みにする。
頬にくる指には力が入っていて、私の頬に恭也の指が埋まっていく。
「何も見えないように、言えないように、その目も唇も全部塞いであげようか?」
接近して見る恭也の瞳の色は、私には強すぎて体の力を抜いていった。
反抗する事ができないまま、恭也の唇が近づく。
:07/08/25 09:50
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