「好き」と言いたい。
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#190 [あんみつ]
「ねこちゃん??」
はっとして横を見ると、洋平君がいた。
「洋平君・・・」
「どしたの??」
「・・・ちょっと、洋平君に・・・話があって」
私が言うと、洋平君は少し驚いた顔をした。
けど、すぐに笑顔になった。
「分かった。じゃあ、歩きながらでいい??家まで送る」
「・・・うん」
:07/08/14 11:53
:N901iC
:ygQ9hxEg
#191 [あんみつ]
優しい人。
強い人。
好きな人に「好き」って言って、はっきりしない私なんかに、今までと変わらず優しくしてくれる。
私には、絶対にできないや。
洋平君みたいになれたら、少しは何か、変わってたのかな。
:07/08/14 11:55
:N901iC
:ygQ9hxEg
#192 [あんみつ]
――――――――
真夏の太陽が、肌をジリジリと照りつける。
「あっちーねー」
「だねー」
洋平君は、徒歩の私に合わせて、自転車を押して歩く。
(・・・前の事、思い出すな)
:07/08/14 11:57
:N901iC
:ygQ9hxEg
#193 [あんみつ]
佐古さんの告白を見た日。
あの時も、泣いた私をこんな風に、送ってくれた。
それで私に・・・真剣に気持ちをぶつけてくれた。
だから、私も真剣に返したい。
上手く言えないかもしれないけど、せめて、正直に。
:07/08/14 11:59
:N901iC
:ygQ9hxEg
#194 [あんみつ]
「・・・洋平君!!」
私は、立ち止まって言った。
洋平君も、足を止める。
私は顔を上げて、洋平君の目を見た。
「・・・ねこちゃん」
私より先に、洋平君が口を開いた。
「健二の事、・・・まだ想っててもいい。俺はその想いごと、ねこちゃんを大事にしていける」
:07/08/14 12:27
:N901iC
:ygQ9hxEg
#195 [あんみつ]
洋平君は、1度目を閉じて、開いた。
「時間はかかるかもしれないけど、ねこちゃんの中で、俺の存在が健二を越えてみせるよ」
洋平君は私の目を見て、黙って私の言葉を待っている。
洋平君の真剣な目を見たら、嬉しくて、のどが熱くなった。
:07/08/14 12:29
:N901iC
:ygQ9hxEg
#196 [あんみつ]
「私・・・」
次の言葉を、なかなか出せない。
私は、1度大きく息を吐いて、また吸った。
「私・・・洋平君の事、好きになりたいの」
洋平君は、目を丸くして私を見る。
「だから・・・もっと洋平君の事、知りたいの」
洋平君は、私を見つめる。
:07/08/14 12:31
:N901iC
:ygQ9hxEg
#197 [あんみつ]
「それは、前向きに考えてくれる・・・って事??」
洋平君の言葉に、私は頷いた。
それを見て、洋平君はパッと笑顔になった。
「じゃあ、知ってもらえるように頑張るよ!!」
(・・・頑張るのは、私だよ)
「ありがと、洋平君」
:07/08/14 12:33
:N901iC
:ygQ9hxEg
#198 [あんみつ]
――――――――
私は、ずるい。
洋平君を好きになって、健二を忘れるんじゃなくて、健二を忘れるために、洋平君を好きになろうとしてる。
嬉しかった。
洋平君の言葉が。
私は、甘えてしまった。
健二への想いごと、私を受け入れてくれる、洋平君の優しさに。
:07/08/14 12:34
:N901iC
:ygQ9hxEg
#199 [あんみつ]
けど、そんな洋平君の事、好きになれたら幸せだろうなって、思ったんだ。
もっと知れば、好きになれるって、思ったんだ。
私のこの選択が、正しいのかどうか、分からない。
けど、私は、進むために必死だった。
前を向こうと、必死だったんだ。
:07/08/14 12:36
:N901iC
:ygQ9hxEg
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