「好き」と言いたい。
最新 最初 🆕
#531 [あんみつ]
20、「好き」と言ったら。


「健二!!」

今日もあの子が教室に来た。

けど、あの子が会いに来たのは俺じゃない。

「おー、ねこ。ちょっと待って」

あの子が会いに来たのは、竹本健二。

俺の親友。



……………洋平's side…

.

⏰:07/12/23 16:36 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


#532 [あんみつ]
「あー洋平。こいつ幼なじみのねこ」

「よろしくー!!」

「あ、どーも」


初めて会ったのは高1の春。

笑顔がかわいい子だなって思った。

今思えば、この時からすでに惹かれていたのかもしれない。

.

⏰:07/12/23 16:38 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


#533 [あんみつ]
 

「洋平君、健二いる??」

今日もねこちゃんが教室に来た。

「あ、健二今職員室行ってる。すぐ帰ってくると思うよ」

初めて名前を呼ばれて内心ドキドキな俺は、平静を装って答えた。

「じゃあ待っとくや。ありがと!!」

そう言って、ねこちゃんは廊下の壁にもたれる。

.

⏰:07/12/23 16:40 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


#534 [あんみつ]
・・・見つめてしまった。

俺は、彼女を。

肩より少し長い髪。

長いまつげに、小さな泣きボクロまで。

カバンを持ち直し、前髪を整える仕草一つ一つも。

なぜだか、目が離せなくて。

・・・恋に、落ちた。

.

⏰:07/12/23 16:44 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


#535 [あんみつ]
 

「ねぇ健二と洋平君って、どうやって仲良くなったの??」

俺の視線に気づいてかねこちゃんが話しかけてきて、俺ははっとした。

(うわ、やば・・・)

「あーえっと、初めの宿泊研修の時に同じ班だったからかな」

話してる間ねこちゃんがじっと見てくるから、俺は顔が赤くなっていないか心配だった。

⏰:07/12/23 16:47 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


#536 [あんみつ]
 
「へー。あ、健二あれで道間違えたらしいね」

「そう!!オリエンテーションで。健二が絶対あっちだって言い張るから行ったら、見事迷った」

「ははっ!!」

笑うねこちゃんを見て俺は、やっぱり笑顔かわいいな、なんて思ったりした。

「ま、楽しかったけどな」

話していると思い出して、おかしくてまた笑えた。

⏰:07/12/23 16:53 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


#537 [あんみつ]
 
「洋平君」

ねこちゃんが、俺を手招きする。

俺はドキドキしながら、ねこちゃんの隣で同じように壁にもたれた。

「何??」

「いや、通りたそうにしてたから」

そう言ってねこちゃんは、教室のドアの方を指差す。

見ると、クラスの女子が何人か出てきていた。

ドアの前に立っていた俺は、相当邪魔になっていたらしい。

⏰:07/12/23 16:56 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


#538 [あんみつ]
 
(・・・なんだ)

「・・・健二、昔も同じようなことしてたよ」

がっかりする俺の気持ちなんか、知る由もないねこちゃんが続ける。

「へー??」

「小2の時にね。何でか忘れたけど、学校の帰りに突然海に行こうってことになって」

「2人で??」

「うん。で、健二が南に行けば着くって言うから、川沿いに歩いて行ってたの。ひたすら」

ねこちゃんは、懐かしそうに話す。

⏰:07/12/23 17:01 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


#539 [あんみつ]
 
そんなねこちゃんを見ながら俺は、ねこちゃんに着いてきてもらえる小2の健二を羨ましく思ったりした。

遠い昔のことに、バカみたいだけど。

「けど、海なんか着かないし夜になっちゃって、結局探しにきた親に連れ戻されたの。しかも後から知ったけど、南じゃなくて北に向かってたらしいし」

⏰:07/12/23 17:04 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


#540 [あんみつ]
 
「ははっ!!健二って昔から人のこと振り回してたのか」

「ねー!!・・・けど、憎めないんだよね」

そう言ってねこちゃんは、今までで1番かわいく笑った。

・・・ように見えた。

.

⏰:07/12/23 17:07 📱:D904i 🆔:6H/vLUkE


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194