「好き」と言いたい。
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#570 [あんみつ]
 

あの日、ねこちゃんを追いかけていった後教室に戻ったら、すでに佐古さんはいなかった。

まだ教室にいた健二に聞いたところ、どうやら「諦めません」と言われたらしい。

が、それ以降、佐古さんについての話は何も聞いていない。


俺の問いに、健二の目線がぴたりと止まった。

ゆっくりと漫画を閉じて、俺と向かい合う。

⏰:07/12/31 08:59 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#571 [あんみつ]
 
「・・・それがさ」

いきなり小声で話し出す健二。

「メールやら電話やら来るんだよ」

言いながら健二は、いかにもうんざりという顔をした。

「は??健二、教えたん??」

「教えてねーよ。・・・多分、あいつだろ」

そう言って健二は、黒板の前の辺にいる岡崎に目線をやる。

⏰:07/12/31 09:01 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#572 [あんみつ]
 
(・・・あぁ)

俺は静かに頷く。

健二の様子からして、もう岡崎に問いただすのも面倒らしい。

「初めの内は返事してた・・・つっても、すぐ切ってたんだけど。もうめんどくせー・・・」

健二は、片手で頭を押さえた。

.

⏰:07/12/31 09:03 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#573 [あんみつ]
 

健二が佐古さんになびく様子は、全くない。

少なくとも、今のところは。

健二にとってねこちゃんは幼なじみ。

今までも、今も、多分これからもずっと。

.

⏰:07/12/31 09:05 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#574 [あんみつ]
 

健二とねこちゃんを初めて見た時、他の奴と同じように俺も聞いた。

『ただの幼なじみ??好きとかは全くねーの??』

ねこちゃんのことが気になったから。

それもある。

けど、ただ単に不思議に思う気持ちもあった。

ずっと一緒にいて、すごく仲良くて、女として見たことはないのか。

⏰:07/12/31 09:06 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#575 [あんみつ]
 
『好きだよ。大事な幼なじみとしてな』

そう言って健二は、照れくさそうに笑った。

あの健二の笑顔に、嘘はない。

けど、それは、ねこちゃんの想いは叶わないってことで。

多分、ねこちゃんもそれを分かってるから。

だから、健二に気持ちを伝えれないんだろう。

「好き」と言ったら、関係が壊れてしまう気がして。

⏰:07/12/31 09:08 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#576 [あんみつ]
 
・・・じゃあ、俺は??

俺は、ねこちゃんが好きだ。

ねこちゃんは、健二が好きだ。

俺の想いは叶わない。

・・・だけど、本当にそれだけなのか??

.

⏰:07/12/31 13:34 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#577 [あんみつ]
 

「・・・でさ、さっき、今日の放課後、話があるから残っててってメール来たんだけど」

健二の言葉で、俺は一気に現実に引き戻された。

「・・・は??て、佐古さんから??」

間の抜けた声が出た。

「あぁ。・・・まぁ俺も、このままなわけにもいかねーし」

健二は、声のことには触れずに言う。

⏰:07/12/31 13:37 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#578 [あんみつ]
 
(・・・まぁな。・・・てか)

「・・・それ、ねこちゃんには??」

「・・・あぁ、先帰っといてって言わねーとな」

健二の答えは、俺が聞いた内容とは多少ずれている。

が、分かった。

ねこちゃんにはまだ言ってないらしい。

俺は心の中で、胸をなで下ろした。

⏰:07/12/31 13:39 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#579 [あんみつ]
 
(それなら・・・)

「俺が言っといてやるよ」

「は??何で洋平が・・・」

「いーから!!言っといてやるって」

半ば無理矢理、健二をうなずかせた。


・・・何、必死になってんだ俺。

.

⏰:07/12/31 13:40 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


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