「好き」と言いたい。
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#581 [あんみつ]
 

ドンッ!!

「きゃ!!」

「わっ、ごめん!!大丈夫??」

廊下の曲がり角の所で誰かにぶつかって、俺はとっさに言った。

「あー、やっぱり洋平君」

聞くだけで鼓動が速くなる、この声。

下を向くと、思った通り、そしてタイミング良くねこちゃんがいた。

隣にねこちゃんの友達もいる。

⏰:07/12/31 14:45 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#582 [あんみつ]
 
「あれ??ねこちゃん。ごめん、大丈夫??」

平静を装って聞く俺。

「うん、全然平気。どしたの??急いで」

「あー、ちょっとねこちゃんに用があって」

「私??」

「健二が・・・何か用できたから先帰っててって」

俺は、何度も頭の中で練習した言葉を言う。

「そうなんだ・・・分かった。ありがと」

ねこちゃんは一瞬残念そうな顔をしたが、すぐ笑顔で言った。

.

⏰:07/12/31 15:01 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#583 [あんみつ]
 

・・・嘘は言ってない。

が、隠し事はしてる。

何だか罪悪感がある。


「うん。・・・ねこちゃん、もう、すぐ帰る??」

「うん、帰るけど??何??」

「いや、別に。お気を付けて!!」

俺は、隠し事がばれないうちに立ち去った。

⏰:07/12/31 15:03 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#584 [あんみつ]
 
これで、とりあえずは安心だ。

そう思いながら、俺は少し遠回りして下駄箱に向かう。

下駄箱に着いた時、ちょうどそこから出て行こうとする、見覚えのある後ろ姿があった。

(あれ・・・)

「・・・ねぇ!!」

声をかけて、その子が振り向く。

「あれ??えっと、洋平君??」

.

⏰:07/12/31 15:08 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#585 [あんみつ]
 

やっぱり。

さっき、ねこちゃんの隣にいた友達だ。

以前、少しだけ話をしたことがある。

どうして・・・


「1人??ねこちゃんは??」

隣にねこちゃんは、いない。

「あー、何か忘れ物したから先に帰ってって」

(・・・まじかよ)

「ありがと!!」

俺はそう言って、急いで戻ろうとした。

⏰:07/12/31 16:04 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#586 [あんみつ]
 
(・・・あ)

「えっと、木原さんばいばい!!」

思い出した名前を言って、俺は走り出した。


嫌な予感がする。

早く、早く。

どうか、間に合いますように。

.

⏰:07/12/31 16:10 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#587 [あんみつ]
 

階段を駆け上がって、廊下の曲がり角を曲がる。

「・・・はぁ」

俺の願いも虚しく、見えたのは、避けたかった光景。

2組のドアの所に立つ、ねこちゃんの後ろ姿だった。

(・・・くそっ)

小さく舌打ちをして、俺は素早く、けど静かにねこちゃんに近づく。

⏰:07/12/31 16:41 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#588 [あんみつ]
 
ねこちゃんは少しも動かない。

近くまできて、俺はねこちゃんの手首を掴んで引っ張った。

その時かすかに聞こえたのは、佐古さんの声。

俺は、ねこちゃんの手を引いて走った。

.

⏰:07/12/31 16:43 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#589 [あんみつ]
――――――――


走って、階段を上がって屋上に出た。

「・・・はぁ・・・はぁ」

俺に合わせて無理に走らせたから、ねこちゃんは息が上がっている。

俺は掴んでいた手首を放して、初めてねこちゃんの方を見た。

が、顔を見る前にねこちゃんはしゃがみこんでしまった。

⏰:07/12/31 21:45 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


#590 [あんみつ]
 
「・・・すぐ帰るって言ってたのに。・・・何で戻って来ちゃったんだよ」

そう言って俺も、隣に腰を下ろす。

そして、自分の腕に顔をうずめているねこちゃんの頭を撫でた。

「・・・うっ・・・ひっく・・・」

ねこちゃんの体が震える。

.

⏰:07/12/31 21:47 📱:D904i 🆔:iTVZMdxU


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