「好き」と言いたい。
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#620 [あんみつ]
ピンポーン
チャイムが鳴って、俺は玄関に向かう。
「おっす」
ドアを開けると、健二がいた。
ついて来た俺の家の犬が、健二の足に飛び付く。
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:G8vxcjfk
#621 [あんみつ]
「お、ユンタ。俺のこと覚えてんのか??」
嬉しそうにしっぽを振るユンタ。
健二はしゃがんで、ふさふさの毛を撫で回す。
「ま、入れよ」
俺の言葉に健二は、ユンタを抱えて立ち上がった。
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:08/01/07 13:42
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#622 [あんみつ]
ジュースの缶を2本持って、階段を上がる。
部屋のドアを開けると、先に上がらせた健二がユンタとじゃれていた。
「お前も犬だな」
言いながら俺は缶を開けて、1口飲む。
「うるせー」
仰向けになっていた健二は、笑いながら自分の上のユンタをどかして起き上がった。
そして、同じようにジュースを飲む。
:08/01/07 13:44
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#623 [あんみつ]
懲りずにじゃれつくユンタを、健二は片手で相手をする。
「・・・あのさー」
健二が口を開いた。
俺は、缶を机に置く。
「俺、佐古と付き合うわ」
いきなりだった。
好きかもとか、好きになるかもとか、そんな言葉を予想していた俺は、すぐに言葉が出なかった。
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:08/01/07 13:46
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#624 [あんみつ]
沈黙に耐えられなくなった健二は、ジュースを飲む。
「・・・ゴホッ!!」
飲んだ途端、健二は吹き出した。
ユンタがびっくりして飛び退く。
「うわ、きたねー!!」
俺は、慌ててティッシュを渡す。
健二は、苦しそうに咳き込む。
「ゴホッ・・・ゲホッ・・・てか洋平!!何か言えよ!!」
口と机を拭きながら健二が言う。
:08/01/07 13:47
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#625 [あんみつ]
「・・・わりー。・・・佐古さんのこと、好きなの??」
俺は聞いた。
本当は、聞かなくても分かる。
照れを隠すようにジュースなんか飲んで、咳き込む健二。
緊張していたのだろう。
それに何より健二は、何とも思ってない子と付き合うようなやつじゃない。
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:08/01/07 13:49
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#626 [あんみつ]
健二は照れたように頭をかいて、下を向いた。
「・・・話してて、けっこうかわいいとこあるなって思って、もっと話したいって思って・・・好きかな、と」
言ってから健二は、再びユンタを撫で回す。
俺はそんな健二を見ながら、こいつかわいいな、なんて思ったりした。
変な意味じゃなくて、素直に。
:08/01/07 13:52
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#627 [あんみつ]
きっと、いっぱい考えたんだろう。
それで出した答えなら、俺は文句言わない。
「・・・佐古さんには??」
「・・・まだ。・・・明日言う」
「・・・そっか」
「・・・おう」
・・・再び沈黙。
:08/01/07 13:53
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#628 [あんみつ]
ドカッ
俺は机の下から、健二の足を蹴った。
「何だよ!!」
「ははっ!!・・・よかったな」
健二の友達として言って、俺は笑った。
健二も照れ臭そうに笑う。
「・・・ありがとな」
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:08/01/07 13:54
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:G8vxcjfk
#629 [あんみつ]
友達として、本当に嬉しかった。
心から祝ってやりたかった。
けど、ねこちゃんの気持ちを考えたら、少しだけ心が陰った。
屈託なく笑う健二に対してか、ねこちゃんに対してかは分からないが、俺は少しの罪悪感を覚えた。
「・・・で??洋平の話は??」
健二が言う。
:08/01/07 13:57
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