darkness;FROM OZ
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#26 [OZ]
「けど……部屋汚いんだ。
それに親もいないんだから、リビングだってかまわないだろう?」
理央の眉間に皺がよった。
大きな目がキュッと細くなる。
……僕と理央は付き合って二ヵ月になる。
僕は理央が大好きだ。
なぜなら、
彼女がとても綺麗な外見を持っているからだ。
:07/07/19 19:44
:N700i
:☆☆☆
#27 [OZ]
真っ白い肌。
真っ黒い長い髪。
真っ赤で豊かな唇。
日本人形のような少女であったが、それでいてどこか西洋風の妖艶さも兼ね備えているのだ。
僕はいつも彼女に見入ってしまう。
そばに置いておいて、いつまでも眺めていたいくらいだ。
だから、僕の部屋に入れることは避けたいのだ。
もし気宇が声を出してしまったら?
考えただけでも恐ろしい。
:07/07/19 19:50
:N700i
:☆☆☆
#28 [OZ]
しかし、僕の部屋に案内しなかったらしないでかなりまずいことになる。
理央はすでに機嫌をそこねている。
これ以上拒否していたら、帰ると言いだしそうだ。
それだけならまだいいが、別れるなんてことになったら……。
あの綺麗な顔を間近で見れなくなってしまう。
……仕方ない。
「わかった。
僕の部屋に案内するよ」
:07/07/19 19:53
:N700i
:☆☆☆
#29 [OZ]
僕の部屋は二階。
階段をあがる度に、胸の鼓動が速くなる。
変な汗までかいてきてしまった。
部屋の前に立つ。
ひんやりとしたドアノブに手をかけ、ゆっくりとまわした。
部屋に入ってすぐに横目で押し入れを確かめた。
大丈夫。
ぴったりとしまっている。
:07/07/19 20:56
:N700i
:☆☆☆
#30 [OZ]
理央は、乱暴に学生鞄を置くと、キョロキョロと部屋中を見回した。
「なぁ、理央。
何にもないだろ?つまんないからリビングに戻ってテレビでも見ないか?」
僕は大声でそう言った。
気宇に理央の存在を知らせるためだ。
理央はあんなにも僕の部屋に行きたがっていたくせに、あっさりとリビングに戻ることを承諾した。
僕は理央の背中を押すようにして、とっととリビングに向かわせた。
:07/07/19 21:02
:N700i
:☆☆☆
#31 [OZ]
それから後は何の問題もなく、理央は僕の家から帰っていった。
そして、理央が再び家に来たときのことだった。
僕は理央を家に残して、近所のコンビニに買い物に行った。
数十分後、帰ってきてみると理央の姿は跡形もなく消えていた。
鞄も靴も無くなっていた。
不可解な
手紙を残して―――…。
:07/07/19 21:08
:N700i
:☆☆☆
#32 [OZ]
手紙には
「用事が出来たから
先に帰るね。理央」
と、書かれていた。
読んだ瞬間、僕は漠然とした違和感を感じた。
何度も読み返すが、違和感の理由はさっぱりわからない。
得体の知れない不安を感じる。
ただの置き手紙が、異様なまがまがしいものに思えて仕方がない。
理央は家かどこかに帰っただけじゃないか……。
そう思いながらも、僕は理央の携帯に電話をかけていた。
理央に電話するのは初めてかもしれない。
:07/07/21 21:17
:N700i
:☆☆☆
#33 [OZ]
僕らは普通の恋人同士がするようなことは、一切していなかった。
ずいぶん長い間携帯を握り締めていたが、理央の声をきくことはできなかった。
翌日、理央は学校に姿を見せなかった。
先生はただの風邪だと言っていたが、僕にはどうにも信じられなかった。
「……由宇?」
:07/07/21 21:21
:N700i
:☆☆☆
#34 [OZ]
押し入れ越しに気宇が話し掛けてくる。
陽気で幼稚な弟の声に、イライラさせられる。
そもそも、彼はなぜ押し入れから出てこないのか?
簡単に逃げ出せるっていうのに。
一体どこまで馬鹿なんだ?
僕は気宇に返事を返さずに部屋を出た。
もう一度、理央に電話してみよう……。
:07/07/22 07:17
:N700i
:☆☆☆
#35 [OZ]
理央が行方不明であることが知らされたのは、彼女が学校に来なくなって3日経ったときだった。
理央はふらりと居なくなることが多かったため、今回もそうであるのじゃないかと思われていた。
しかし、3日も音信不通のまま帰ってこないのはおかしいということにったらしくい。
何人かのクラスメイトが僕に慰めの言葉をかけた。
僕らが付き合っていたのはみんな知っていたし、そうとうひどい顔をしていたからだろう。
先生に理央について聞かれたが、何も知らないと答えた。
:07/07/22 07:24
:N700i
:☆☆☆
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