*THE GOD OF DEATH*
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#200 [ま-イ子]
ふ、と口から
笑みが零れる
神崎が恐れているものは
"あたし" と "死" だ
ガタガタと震え出す
神崎の顔は青白く
唇は紫色。
本人も解っているだろう
右手から出ている血は
コンクリートに水溜まりを
作っている
.
:07/09/08 16:54 :SH903i :eQrdq6Ts
#201 [ま-イ子]
もうすぐ――--
「あんたは死ぬんだよ、
神崎理奈。」
貴女に現実と絶望を。
.
:07/09/08 16:57 :SH903i :eQrdq6Ts
#202 [ま-イ子]
その瞳は
大きく見開かれ
止まることを知らない
涙が頬を伝う
「どう?
今まで見下していた奴に
殺される気分は。」
呻きながら何かを
言おうとしている神崎
しかしその口に
更に奴の手を押し込む
「---ゥウッ!!」
.
:07/09/08 17:06 :SH903i :eQrdq6Ts
#203 [ま-イ子]
「駄目だよ。
叫ばれたら厄介でしょ。
もう、あたしは
あんたと話す事なんて
何もないよ」
ニコリ、と
笑顔を作って見せる
神崎の目には
どんな風に
映っているかな。
(―――--あと1分)
.
:07/09/08 17:09 :SH903i :eQrdq6Ts
#204 [ま-イ子]
「ねえ、神崎‥‥‥
あんた‥優真のこと
凄く好きだったよね?」
少し躊躇った後
小さく頷いた
「そっか、じゃあさ‥
優真の為に死んでよ。」
.
:07/09/08 17:16 :SH903i :eQrdq6Ts
#205 [ま-イ子]
握っていた鎌を
思い切り振り上げる
「ッゥ――――---!!」
―――――
――――――---‥
.
:07/09/08 17:21 :SH903i :eQrdq6Ts
#206 [ま-イ子]
「‥クックッ‥これは、
また酷い有様だ」
喉を鳴らし笑いながら
死神が音もなく近付く
足元にあるのは
切り裂かれた
神崎の、死体
‥原型など
留めていないのだが。
「頭は残して
おいたでしょ」
素っ気なく返すあたしに
再度馬鹿にした様に笑い
神崎の頭に手を翳す
.
:07/09/08 21:05 :SH903i :eQrdq6Ts
#207 [ま-イ子]
口から出てきた
神崎の"魂"を喰らう
こいつの姿は
何時見ても悍ましい
「ご馳走様。」
ニヤリと口角を
上げながら
律義に手を合わす
---死神のくせに
魂を抜かれた
神崎を一瞥し
家へと足を向かわせる
.
:07/09/08 21:17 :SH903i :eQrdq6Ts
#208 [ま-イ子]
「スッキリしたかい?
"いじめ"られた
仕返しが出来たんだろう」
後ろから聞こえる
言葉にあたしは
足を止めた
「---‥何度も
言わせないでくれる」
「わかっているさ
"優真の為"なんだろう?」
「‥‥‥‥‥」
.
:07/09/08 21:22 :SH903i :eQrdq6Ts
#209 [ま-イ子]
「そうよ」
鋭い目つきで
真っ直ぐ見つめ答える
それを聞いた死神は
何も言わず歩き出す
「‥でも‥‥」
と、付け足すあたしに
死神は足を止めた
「‥結果的には
あたしの為に
なっているのかもね」
.
:07/09/09 11:43 :SH903i :2a1MXMvg
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