*THE GOD OF DEATH*
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#237 [ま-イ子]
──────‥‥
時刻は下校時。
優真と一緒に
家へと向かう途中、
「気をつけろよ」
唐突に放たれた一言に
あたしは目を見開き
優真の方を向いた
.
:07/10/23 16:26 :SH903i :mgRvsdWg
#238 [ま-イ子]
何の事だか
わからない顔をすると
優真は一旦足を止め、
真剣な目を向けると
話し出した
「神崎の事だよ。
最近起きてる"この事件"
俺らの学校の回りで
起きてるだろ?
次は誰が狙われるのか
見当もつかないし。
とにかく、気をつけて」
真っ直ぐあたしから
目を離さない貴方。
あたしは素直に頷いた
.
:07/10/23 16:35 :SH903i :mgRvsdWg
#239 [ま-イ子]
少し高い位置にある
優真の綺麗な瞳を
顔を上げて見つめる
数秒間見つめ合った後
あたしは沈黙を破った
「心配してくれて
ありがとう」
笑顔で告げると、優真も
照れたように笑う
.
:07/10/23 16:43 :SH903i :mgRvsdWg
#240 [ま-イ子]
「大丈夫だよ」
(あたしも────---
そして、優真もね)
.
:07/10/23 16:50 :SH903i :mgRvsdWg
#241 [ま-イ子]
小さくなる優真の背中
見えなくなるまで
あたしは手を振る
角を曲がる。
――ーー‥ゾクッ‥
"あいつ"と出会ってから
優真と別れる時は
悪寒が走る
背中に
死神が見えてしまうから
.
:07/10/26 17:33 :SH903i :bb5hYAbA
#242 [ま-イ子]
(‥死なせない
ーーーーーーーーー絶対に)
とはいうものの、
あたしは焦っていた
死神に関する情報が
ここ最近、
全く増えていないからだ
このままでは
先に魂を
集め終わってしまう
どうすべきか。
.
:07/10/26 17:42 :SH903i :bb5hYAbA
#243 [ま-イ子]
歩きながら
あたしは考え込んだ
死神に勝つ方法を。
(‥‥ー-----ッ!)
身体がビクリ、と
反応する
その目線の先には
あたしの家の前に止まる
真っ赤な車
そう、
―――----"あの人"の
.
:07/10/28 21:37 :SH903i :BoSk1wrg
#244 [ま-イ子]
一気に頭の中が
真っ白になる
"クソッ"と、
心の中で舌打ちし
なるべく静かに
家へ近付いた
人の気配等しないが
車があるという事は
(-ーーーいる。あの人が)
落ち着く為に
一息を吐く
‥慣れてしまった
行動の一つだ
.
:07/10/28 21:42 :SH903i :BoSk1wrg
#245 [ま-イ子]
長い深呼吸で
落ち着きを取り戻した
あたしは扉に手を掛けた
――ーーカチャッ‥
静寂には大きすぎる
音が家の中に響いた
(嗚呼‥何故、扉と
云うものは音が鳴るの)
普段気にしないこの音を
今だけは、酷く怨む。
‥‥意味がないと
解っていても
.
:07/10/28 22:45 :SH903i :BoSk1wrg
#246 [ま-イ子]
出来るだけ
足音を立てずに
あたしは敷居を跨いだ
――ーーもう無駄なのに
こうしなければ、と
動く 身体が 憎い
あたしの前に
ぽつん、と置かれる
真っ赤なヒール
見るだけで
背筋が凍り動けなくなる
(赤は、あの人の色)
.
:07/10/28 22:54 :SH903i :BoSk1wrg
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