*THE GOD OF DEATH*
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#252 [ま-イ子]
身体とは逆に
冷静な頭は
今の状況を
素早く判断した


(今日は運が悪い)


それは、
"慣れ"なのか
"諦め"なのか――ーーー

どちらでも
変わらないのだけれど

.

⏰:07/10/31 20:19 📱:SH903i 🆔:K63YY.hQ


#253 [ま-イ子]
一向に視線を
絡ませようとしない
あたしに苛立ったのか

"母"は一歩前に出て
敷居内に入ると
音を立てて扉を閉めた


――ーキィ‥バタン!


より一層近くに
なってしまった距離
あたしは自然と後退る

.

⏰:07/10/31 20:24 📱:SH903i 🆔:K63YY.hQ


#254 [ま-イ子]
それすらも
まずかったのか
母は又一歩あたしに
近付いた

逃げても無駄

静かに、目を閉じた








――ーーーチンッ!


.

⏰:07/10/31 20:26 📱:SH903i 🆔:K63YY.hQ


#255 [ま-イ子]
左から受けた
衝撃に僅かによろめいた

―――ーー痛い

手が開かれているだけ
いつもよりマシなのだが
容赦ない平手打ちに
頭痛と目眩が起こる

母を見上げると、
その顔には先程の
卑らしい笑みはなく

只、憎しみだけが
伝わる

.

⏰:07/11/01 22:28 📱:SH903i 🆔:vICgvZoc


#256 [ま-イ子]
「‥なんで‥‥?」

か細い声で
今にも泣き出しそうな
そんな、声で


「なんで、あんたなんか
生んでしまったの?」


あたしにではなくて
自分自身に、問う

彼女の後悔の念が
"暴力"として
あたしに降り注ぐ

.

⏰:07/11/01 22:36 📱:SH903i 🆔:vICgvZoc


#257 [ま-イ子]
――――ーーー‥‥

「おや、今日は随分
顔色が悪いようで」

わざとらしく、
カンに障る言い方をする
死神を睨み付けた


あの後
殴られ蹴られ続けた
あたしの顔は
所々が、内出血で
濁った紫色をしていた

――身体は顔の比では
ないけれど。

.

⏰:07/11/01 22:58 📱:SH903i 🆔:vICgvZoc


#258 [ま-イ子]
「‥心配してくれて
どうも。」

目を逸らしながら
厭味を言い返す

少しだけ驚いた死神は
直ぐに又、笑みを浮かべ、

「クックッ‥当然の事さ。
君くらいしか心配する
相手は、いないからね」


(‥言うんじゃなかった)


鳥肌が立つ言葉を吐いた

.

⏰:07/11/04 22:35 📱:SH903i 🆔:6ZKGnHdM


#259 [ま-イ子]
死神に友達なんて
いるわけがないから
当然と言えば、当然だ。


(あたしは断じて、
友達なんかでは
ないけれど‥)


心の中で
目の前にいるヤツを
拒絶しながら

共に暗闇の街へ
繰り出した

.

⏰:07/11/04 22:40 📱:SH903i 🆔:6ZKGnHdM


#260 [ま-イ子]
(――--いや、
ちょっと待って)

先程の会話と、
あたしの言動等を
振り返る

("死神に、友達はいない"
‥‥‥‥?‥)





そ ん な こ と 、

誰 が 決 め た ?

.

⏰:07/11/04 22:47 📱:SH903i 🆔:6ZKGnHdM


#261 [ま-イ子]
"他の死神がいない"
なんて、あたしは知らない

もしかしたら
死神はコイツだけでは
ないのかもしれない


―--そいつらが、
優真を狙わない
可能性は‥‥??


背中に嫌な汗が滲む

.

⏰:07/11/04 22:53 📱:SH903i 🆔:6ZKGnHdM


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