*THE GOD OF DEATH*
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#331 [まーイ子]
あの時と、全く同じだ
‥噂‥勝手な妄想‥
その日はずっと
あたしへの話題が
絶えなかった
(今日も、そうなるのか)
これから始まる1日に
再度溜め息をついた
.
:07/12/09 11:19 :SH903i :FinwMbOg
#332 [まーイ子]
ーーーそういえば誰かが。
"溜め息をつくと
幸せが逃げる"
なんて事を言っていた
この事に
あたしは酷く疑問を持つ
幸せならば
溜め息をつくはずがない
‥‥‥‥だろう?
.
:07/12/09 11:23 :SH903i :FinwMbOg
#333 [まーイ子]
少なくともあたしは、
幸せならば
溜め息等つかない
ー―――実際
優真といる時に
溜め息をついた事なんて
一度たりとも
在りはしなかった
.
:07/12/09 11:28 :SH903i :FinwMbOg
#334 [まーイ子]
"溜め息をついたら
幸せが逃げる"
のではなく、
"溜め息をつく程
幸せがない"
になるのだと思う
それを考えると
自分の幸せの無さに
呆れ返る
.
:07/12/09 11:30 :SH903i :FinwMbOg
#335 [まーイ子]
幸せになりたいなんて
思ってはいない
否、思ってはいけない
母から幸せを奪った
あたしは、
そんな事を
思う資格などないのだ
でも、只――ーーー
.
:07/12/09 11:36 :SH903i :FinwMbOg
#336 [まーイ子]
――――ーガラッ!
「‥なつ!?」
突然開いた扉から
あたしの名を呼ぶ
‥‥叫ぶと言った方が
正しいのだが‥
その人は、やはり
「‥優真‥‥」
.
:07/12/09 11:39 :SH903i :FinwMbOg
#337 [まーイ子]
「どう、したの?」
物凄い剣幕で
近付いて来る優真に驚き
少し言葉が詰まる
「それ、こっちの
台詞だから」
(――ー怒ってる‥)
いつも見せない様な
眉間に皺を寄せた顔で
いつもより低い声で
あたしと話す優真は
誰が見ても憤怒していた
.
:07/12/09 11:47 :SH903i :FinwMbOg
#338 [まーイ子]
「‥別に何でもない‥よ」
「嘘つくな
何だよその顔‥」
教室内では
あたしと優真の声が
静かに響く
生徒達は話す事が出来ず
あたし達を見ている
「‥とりあえず、
教室出よう」
.
:07/12/09 11:56 :SH903i :FinwMbOg
#339 [まーイ子]
――――――‥
「‥‥それで、
一体どうしたんだよ」
教室を出た後
あたし達は
屋上に足を運んだ
夏の陽射しと共に
温い風が汗を誘う
少し落ち着いた優真は
先程より優しい声で
あたしに聞いた
.
:07/12/09 12:03 :SH903i :FinwMbOg
#340 [まーイ子]
「‥優真‥‥‥‥
心配してくれて
嬉しいんだけど、
本当に何もないの」
「‥‥何もなくて
こんな傷出来ないだろ?」
そっ、と
あたしの頬に触れる優真
壊れ物を扱うかの様な
優しく綺麗な指先に
あたしは
自分の手を重ねた
.
:07/12/09 23:34 :SH903i :FinwMbOg
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