*THE GOD OF DEATH*
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#334 [まーイ子]
"溜め息をついたら
幸せが逃げる"

のではなく、

"溜め息をつく程
幸せがない"

になるのだと思う



それを考えると
自分の幸せの無さに
呆れ返る

.

⏰:07/12/09 11:30 📱:SH903i 🆔:FinwMbOg


#335 [まーイ子]
幸せになりたいなんて
思ってはいない

否、思ってはいけない


母から幸せを奪った
あたしは、

そんな事を
思う資格などないのだ


でも、只――ーーー

.

⏰:07/12/09 11:36 📱:SH903i 🆔:FinwMbOg


#336 [まーイ子]
――――ーガラッ!

「‥なつ!?」


突然開いた扉から
あたしの名を呼ぶ

‥‥叫ぶと言った方が
正しいのだが‥

その人は、やはり


「‥優真‥‥」

.

⏰:07/12/09 11:39 📱:SH903i 🆔:FinwMbOg


#337 [まーイ子]
「どう、したの?」

物凄い剣幕で
近付いて来る優真に驚き
少し言葉が詰まる

「それ、こっちの
台詞だから」


(――ー怒ってる‥)

いつも見せない様な
眉間に皺を寄せた顔で
いつもより低い声で
あたしと話す優真は

誰が見ても憤怒していた

.

⏰:07/12/09 11:47 📱:SH903i 🆔:FinwMbOg


#338 [まーイ子]
「‥別に何でもない‥よ」

「嘘つくな
何だよその顔‥」


教室内では
あたしと優真の声が
静かに響く

生徒達は話す事が出来ず
あたし達を見ている


「‥とりあえず、
教室出よう」

.

⏰:07/12/09 11:56 📱:SH903i 🆔:FinwMbOg


#339 [まーイ子]
――――――‥


「‥‥それで、
一体どうしたんだよ」


教室を出た後
あたし達は
屋上に足を運んだ

夏の陽射しと共に
温い風が汗を誘う

少し落ち着いた優真は
先程より優しい声で
あたしに聞いた

.

⏰:07/12/09 12:03 📱:SH903i 🆔:FinwMbOg


#340 [まーイ子]
「‥優真‥‥‥‥
心配してくれて
嬉しいんだけど、
本当に何もないの」

「‥‥何もなくて
こんな傷出来ないだろ?」


そっ、と
あたしの頬に触れる優真

壊れ物を扱うかの様な
優しく綺麗な指先に

あたしは
自分の手を重ねた

.

⏰:07/12/09 23:34 📱:SH903i 🆔:FinwMbOg


#341 [まーイ子]
安心、する――ー

優真に触れていると
それだけで。


「優真がいるから
もう大丈夫」


微笑みながら言う
あたしを見て
優真は困った顔をした

.

⏰:07/12/09 23:47 📱:SH903i 🆔:FinwMbOg


#342 [まーイ子]
「‥‥なつは、さ」

「‥‥ん?」


顔を少し俯かせ優真は
ぽつりと言葉を紡ぐ


「俺が心配しないように
いつも、我慢する」

「‥‥‥‥‥。」


バレてたか。
分かってはいたけれど。

.

⏰:07/12/11 16:55 📱:SH903i 🆔:WL4oBY1I


#343 [まーイ子]
「‥俺、頼りないか?」

「そんなことない」


即答するあたしを見て
優真は一瞬、
驚いた顔をした

そんな優真の手を
少し強く握る

.

⏰:07/12/11 17:00 📱:SH903i 🆔:WL4oBY1I


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