*THE GOD OF DEATH*
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#391 [ま-イ子]
―――-----
その後は
今現在の状況を見れば
理解できるだろう
"あの人"をちらり、と
見上げると
その顔は鬼の様で
彼女が怒り狂っているのが
見て取れた
.
:08/01/06 22:01 :SH903i :aJxCIWoE
#392 [ま-イ子]
多少楽になった肺に
少しずつ酸素を送り込む
呼吸する度に
痛む身体を反転させ
仰向けになった
腹部に手を沿え
思い切り空気を吸う
――ドスン!
.
:08/01/06 22:08 :SH903i :aJxCIWoE
#393 [ま-イ子]
「―---ッ、がはっ!」
手の上から踏み付けられ
重なる痛みに
意識が飛びそうになった
「‥苦しいの?なつ‥
大丈夫よね?
あなたには‥‥‥‥
心の支えがあるんだもの」
先程までの形相からは
想像も出来ないくらい
優しい声で
あたしの上から囁く
.
:08/01/06 22:14 :SH903i :aJxCIWoE
#394 [ま-イ子]
----"心の支え"とは
つまり、優真のこと
退く気配のない足は
更に重みを増していく
力強く押さえ付けられ
まともな声が出ない
声が続く
「‥あたしからは
全てを奪っておいて‥
あなたは、
幸せになるの‥?」
.
:08/01/06 22:20 :SH903i :aJxCIWoE
#395 [ま-イ子]
悲しげな、寂しげな
そんな声で
彼女はあたしに問う
(----そんなんじゃ、)
ない、とは
言い切れない
だって"この人"の
言っていることは
間違っていないのだから
.
:08/01/06 22:23 :SH903i :aJxCIWoE
#396 [ま-イ子]
見られたのだ
この人の瞳には
"幸せ"なあたしが映った
(何も、言い返せない)
もうこの行為が
早く終わる事を
静かに願った
.
:08/01/07 13:50 :SH903i :5Usbk9Mo
#397 [ま-イ子]
そんなあたしの
心とは裏腹に
止まない声が
耳を刺激する
「貴女のせいで、
あの人は死んだのよ‥
貴女が‥貴女が‥‥ 」
ぶつぶつ、と呟き声で
話す"あの人"の眼は
恐ろしい程濁っていた
.
:08/01/07 14:15 :SH903i :5Usbk9Mo
#398 [ま-イ子]
「貴女が
産まれたから!
あの人は死んだ!」
突然大きくなった声に
びくり、と身体が
反応する
それと同時に
心に何かが突き刺さった
ぐさり。
.
:08/01/07 14:19 :SH903i :5Usbk9Mo
#399 [ま-イ子]
それは、じわじわと
あたしの中を蝕む
―――ごめんなさい‥
.
:08/01/07 14:21 :SH903i :5Usbk9Mo
#400 [ま-イ子]
「それなのに、
貴女は幸せに‥?」
口元を引き攣らせ
拳を握り奮わせている
「そんなの
絶対許さない!」
―――ごめんなさい‥
.
:08/01/07 14:28 :SH903i :5Usbk9Mo
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