*THE GOD OF DEATH*
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#1 [ま-イ子]
闇が迫る迫る
あたしは踊る
死 神 の
手 の 上 で ――‥
**THE GOD OF DEATH**
.
:07/07/21 10:34 :SH903i :UAZvXmqY
#2 [ま-イ子]
初めまして(∀)!
小説を書くのは初めてなので至らない点は
見逃して下さい('`)
色んな方に見ていただけると光栄です
ちなみに題名の意味は
『死神』です(^ω^)
では、ぼちぼち更新はじめます
:07/07/21 10:40 :SH903i :UAZvXmqY
#3 [ま-イ子]
―――‥ザシュッ!!
音と共に
飛び散る鮮血
闇夜の中では
その赤も黒。
倒れる人影
横にはもう二つの 影
.
:07/07/21 10:42 :SH903i :UAZvXmqY
#4 [ま-イ子]
「‥30個め」
一つの影が口を開く
声からして 女。
「もう30個‥早いねえ‥」
クックッと独特な笑い方を
するのは 多分 男。
男の方は倒れてる影に
音もなく近付く
そして 手を翳す
.
:07/07/21 10:46 :SH903i :UAZvXmqY
#5 [ま-イ子]
すると 口から
白い物体が浮いて出た
男はそれを掴み
ムシャムシャ食べ始める
「‥約束は守りなさいよ」
女は男を睨み付けながら
言い放った
ゴクンと"あれ"を飲み込んだ男は ふう と溜息をつき
口を開く
「君もしつこいねえ
わかってるよ。
"死神"は嘘をつかない。」
.
:07/07/21 10:52 :SH903i :UAZvXmqY
#6 [ま-イ子]
"死神"と言った男を
女は更に睨み付ける
「あたし、あんたみたいな
"人間じゃないやつ"
信じてないから」
クルッと死神に背を向け
女は歩きだす
「人間も‥
信じてないくせに」
ピクッと女は立ち止まる
そして 手に持っていたものを
思い切り 死神に
振りかざした
.
:07/07/21 10:57 :SH903i :UAZvXmqY
#7 [ま-イ子]
――ヒュ‥‥ガッ!!
女が振りかざしたモノは
空を切り
コンクリートに突き刺さった
「クックッ‥君に私は
殺せないよ」
いつの間にか女の後ろに
いる死神
馬鹿にした笑いに
女は苛立ちを覚えた
.
:07/07/21 11:01 :SH903i :UAZvXmqY
#8 [ま-イ子]
闇だった空から
ゆっくりと
月が顔をだす
辺りは黄色い光りに
照らされる
三つの影にも
降り注ぐ
先に顔を見せた女は
只の女子高生だ
しかしその手には
女子高生には似つかわしくない
大きな 鎌 が
握られていた
コンクリートから引き抜いた
鎌からは
真紅の血が
滴り落ちていた
.
:07/07/21 11:29 :SH903i :UAZvXmqY
#9 [ま-イ子]
徐々に明るく
なってゆく
そして照らした
もう一つの影
それは黒いマントに
身を包み
フードを被っていた
光りに照らされても
暗闇のような
全身黒の"それ"の顔は
人間では なかった
.
:07/07/21 17:20 :SH903i :UAZvXmqY
#10 [ま-イ子]
――‥骸骨
その言葉が
1番ぴったりだ
皮や肉は剥ぎ取られ
目玉はなく
歯は剥き出し
誰でも恐怖を
覚えるであろうその顔は
先程口にしていた
"死神"という言葉が
よく似合う
.
:07/07/21 17:24 :SH903i :UAZvXmqY
#11 [ま-イ子]
月に照らされ
露になった
死神の顔を見て
女は一瞬
息を呑んだ
そんな女の隣を
何事もなかったように
死神は歩き出した
.
:07/07/21 18:15 :SH903i :UAZvXmqY
#12 [ま-イ子]
小さくなった
死神の背中を
女は見つめる
そしてチラッと
足元にあるモノを見た
それは胴を切断された
中年男性の死体
俯せになっている
それの下は 血 の 海
.
:07/07/21 18:20 :SH903i :UAZvXmqY
#13 [ま-イ子]
見るも無惨な
それを見つめ
女はゆっくり 口を開く
「‥‥‥優真」
死神にはもう聞こえない
声で 呟いた
持っている鎌を
ギュッと握り絞める
.
:07/07/22 00:00 :SH903i :aM/nhX26
#14 [ま-イ子]
――何故こんなことに
なってしまったのか
それは、
二 ヶ 月 前 の 事
.
:07/07/22 00:02 :SH903i :aM/nhX26
#15 [ま-イ子]
――――――――
―――――
―――
「なつ」
ザワザワとした教室で
あたしの名を呼ぶ
その人の名は
アイ サワ ユウ マ
相 澤 優 真
あたしの 恋人。
.
:07/07/22 00:06 :SH903i :aM/nhX26
#16 [ま-イ子]
「帰ろうか」
「うん」
いつものやり取り
いつも通りの道で
いつも通り
手を繋いで帰る
それがあたしの幸せ
今日も変わらない
―そう思ってた‥
.
:07/07/22 13:59 :SH903i :aM/nhX26
#17 [ま-イ子]
あたし達はあたしの家の
少し前で別れる
いつもと同じ
"あの人"に見つかったら
何されるかわからない
今日も
名残惜し気に手を離し
「また明日」
優真はあたしに
背を向ける
.
:07/07/22 14:07 :SH903i :aM/nhX26
#18 [ま-イ子]
人気の少ない道だから
優真の足音しか
聞こえない
あたしは規則正しい
その音を聞きながら
優真の背中を見送る
三本先にある
角を曲がり
優真は見えなくなった
.
:07/07/22 14:11 :SH903i :aM/nhX26
#19 [ま-イ子]
それを確認し
あたしも
反対方向に歩き出す
家はすぐ見えた
(‥車がない
男のところかな‥)
"あの人"は家に
いない事を知り
ホッと胸を撫で下ろす
多分 夜中まで
帰ってこないのだろう
(今日は
殴られずに済む)
.
:07/07/22 14:19 :SH903i :aM/nhX26
#20 [ま-イ子]
あたしの名前
『なつ』は
"あの人"が付けた
夏に生まれたから
『なつ』
安易に付けられた名前
漢字さえ
付けてもらえなかった
当たり前だ
あたしは"あの人"に
愛されていないのだから
.
:07/07/22 14:21 :SH903i :aM/nhX26
#21 [ま-イ子]
あたしは"あの人"に
愛 さ れ て な い
だから殴られる
だから憎まれる
そんなあたしに
愛をくれた
手を差し延べてくれた
それが 優真だった
.
:07/07/22 14:25 :SH903i :aM/nhX26
#22 [たき]
あ〜げ(`・ω・´)
ふぁいとっ(^ω^)
:07/07/23 00:28 :SH904i :jXjMSnLs
#23 [ま-イ子]
たきさま
あげありがとうございます(^ω^)
誰も見てないと思ってたのでかなり嬉しいです
笑
:07/07/23 00:39 :SH903i :aPa0JZ/Q
#24 [ま-イ子]
だからあたしは
優真を 愛してる
この先何があろうとも
優真と生きてゆく
ことを決めた
あたしの 幸せ
・・・・・・・・・
闇が迫る
ゆっくり 確実に
ほらもう 目 の 前
.
:07/07/23 00:42 :SH903i :aPa0JZ/Q
#25 [ま-イ子]
そんな事を考えながら
あたしは家の扉に
手を掛ける
――――――‥ョ
(----‥!!)
なんだ 今の
誰かの声が‥‥‥
(気のせいだよね‥)
無理矢理納得させ
家の中に
足を踏み入れる
.
:07/07/23 00:47 :SH903i :aPa0JZ/Q
#26 [ま-イ子]
.
――ハ ヤ ク オ イ デ
「‥ッ!!!!」
気のせいなんかじゃない
――ハ ヤ ク オ イ デ ヨ
耳を塞いでも
頭に響き渡る
暗く 低音な 声
ドクン‥ドクン
他に聞こえるのは
静まる気配がない
あたしの鼓動
.
:07/07/23 01:20 :SH903i :aPa0JZ/Q
#27 [ま-イ子]
――コ ナ イ ナ ラ
どくん‥ドクン
(嘘だ嘘だ‥
何も聞こえないッ‥)
恐怖を覚えたあたしは
必死に自分に
言い聞かせた が
無駄だと思い知らされる
――コ イ ツ コ ロ ス ヨ
ど く ん ッ
:07/07/23 14:31 :SH903i :aPa0JZ/Q
#28 [ま-イ子]
あたしは
家を飛び出し
走り出す
目指すは 優真の元へ
いつの間にか
聞こえなくなっている声
「ハァ‥ハッ‥」
慣れない全力疾走と
焦り‥そして恐怖心から
息遣いは荒くなる
.
:07/07/23 22:01 :SH903i :aPa0JZ/Q
#29 [ま-イ子]
(早く‥はやくハヤク‥
もっとッ‥‥!!)
―――早くしないと
優真がッ‥‥‥!!
気のせいで
あってほしいと
願う反面
確信している
それは きっと
優 真 の 死
.
:07/07/23 22:08 :SH903i :aPa0JZ/Q
#30 [ま-イ子]
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
優真が死んだら
あたしは
どう 生きてゆけばいい?
駄目 そんなの
優真のいない世界なんて
考えられない
そんな世界 い ら な い
――死なせるものか
.
:07/07/23 22:12 :SH903i :aPa0JZ/Q
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