*THE GOD OF DEATH*
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#163 [ま-イ子]
それは、神崎を
恐れているから

あたしにそんな力が
ないから

なんて事ではなく。

一応あたしは
あいつに
悪い事をした気がある

優真を
奪ってしまったから

.

⏰:07/08/28 15:51 📱:SH903i 🆔:rKLeWwwo


#164 [ま-イ子]
"奪う"というのは
正確な表現ではない

でもあいつから見たら
そうなるのだろう


あたしと神崎は
元は "友達" だった

普通に話し
普通に笑い合い

そんな、仲だった

.

⏰:07/08/28 16:00 📱:SH903i 🆔:rKLeWwwo


#165 [ま-イ子]
あたしは神崎が
優真に気がある事を
知っていた

いつも笑顔で
優真の事を話す
神崎を見ていて

あたしはいつの間にか
優真が凄く
気になる存在に
なっていたんだ――‥

いけない事だと思った

"友達"の想い人を
好きになるなんて

.

⏰:07/08/28 16:03 📱:SH903i 🆔:rKLeWwwo


#166 [ま-イ子]
‥諦めようと思った

でも優真は
あたしをきちんと
見てくれていて
告白、をしてくれた


止められないオモイ


あたしは
神崎の事など考えず
頷いたんだ

.

⏰:07/08/28 16:06 📱:SH903i 🆔:rKLeWwwo


#167 [ま-イ子]
それからは
今日のような事が
続く日々

神崎が怒るのも
当たり前だと思う


だからあたしは
神崎にやり返そうなんて
思ったことはない




――――今までは


.

⏰:07/08/28 16:07 📱:SH903i 🆔:rKLeWwwo


#168 [ま-イ子]
"あんたなんか
早く死んじゃえば良い"



表情には出さないけれど
気分は最悪





(‥それは)



こっちの台詞だ。

.

⏰:07/08/29 15:01 📱:SH903i 🆔:Pri.406k


#169 [ま-イ子]
「なつ!」

微かに聞こえた声に
あたしは目線を上げると
少し先には
優真の姿があった

なんだか心配顔で
小走りでこっちに来る

「どうしたの?」

「いや、遅かったから‥
何かあったのかなって
思ってさ」

.

⏰:07/08/29 15:07 📱:SH903i 🆔:Pri.406k


#170 [ま-イ子]
「ん、ごめん
寝てたんだよね」

困ったように苦笑する
優真はとても
愛しくて。

「お腹減ったよね?
屋上行こうよ」

優真の手を引き
足を運ぼうとする

しかし動かそうとした
手が逆に引っ張られ
転びそうになった

.

⏰:07/08/29 15:12 📱:SH903i 🆔:Pri.406k


#171 [ま-イ子]
驚いているあたしを
真剣な眼差しで
優真は見ていた

「弁当は?」

‥ドクン‥‥‥
鼓動が少し
速くなったのが解る
驚きはしたものの
動揺はしない

「忘れちゃった」

頭を掻きながら
笑うあたしを見て
優真は眉を寄せた

.

⏰:07/08/30 05:21 📱:SH903i 🆔:tgWYV9k2


#172 [ま-イ子]
馬鹿だよ、あたしは。
優真に嘘なんか
付けないのに

でも優真は優しいから。
あたしの嘘に
気付かないフリをするの

「‥購買行く?」

ほらね。
あなたは優しい

「いいよ、お腹減ってない」

「それは駄目。
ほら、行くぞ。」

.

⏰:07/08/30 05:29 📱:SH903i 🆔:tgWYV9k2


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