*THE GOD OF DEATH*
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#386 [ま-イ子]
突然の出来事に
心臓は速度を増し
あたしは固まる
今まで軽かった足は
地に縫い付けた様に
全く動かなくなった
瞳孔が開かれた瞳に
映るあの人の唇が
動き始める
「‥随分と、
楽しそうね? なつ 」
.
:08/01/02 10:08 :SH903i :dab.kL1k
#387 [ま-イ子]
―――――ゾクッ!
有り得ない、
この人があたしの名を
呼ぶなんて
有り得ない
(何を‥‥‥‥)
全身から吹き出る汗
小刻みに奮え出す身体
全てがこの人を拒絶する
.
:08/01/02 10:13 :SH903i :dab.kL1k
#388 [ま-イ子]
焦るあたしとは裏腹に
彼女はくすくす、と
顎に手を添え笑う
「‥なつ‥‥
あなたは、今、」
区切られた言葉
緊張感が増し
肺が圧迫され苦しい
「‥あなたは今、
幸 せ ?
」
.
:08/01/02 16:27 :SH903i :dab.kL1k
#389 [ま-イ子]
:08/01/02 16:29 :SH903i :dab.kL1k
#390 [ま-イ子]
(――――――ッ!!)
そういうこと、か
" 見 ら れ て い た "
優真といるあたしの姿を
―――嗚呼、今日も
ツイてない日だ
.
:08/01/02 16:34 :SH903i :dab.kL1k
#391 [ま-イ子]
―――-----
その後は
今現在の状況を見れば
理解できるだろう
"あの人"をちらり、と
見上げると
その顔は鬼の様で
彼女が怒り狂っているのが
見て取れた
.
:08/01/06 22:01 :SH903i :aJxCIWoE
#392 [ま-イ子]
多少楽になった肺に
少しずつ酸素を送り込む
呼吸する度に
痛む身体を反転させ
仰向けになった
腹部に手を沿え
思い切り空気を吸う
――ドスン!
.
:08/01/06 22:08 :SH903i :aJxCIWoE
#393 [ま-イ子]
「―---ッ、がはっ!」
手の上から踏み付けられ
重なる痛みに
意識が飛びそうになった
「‥苦しいの?なつ‥
大丈夫よね?
あなたには‥‥‥‥
心の支えがあるんだもの」
先程までの形相からは
想像も出来ないくらい
優しい声で
あたしの上から囁く
.
:08/01/06 22:14 :SH903i :aJxCIWoE
#394 [ま-イ子]
----"心の支え"とは
つまり、優真のこと
退く気配のない足は
更に重みを増していく
力強く押さえ付けられ
まともな声が出ない
声が続く
「‥あたしからは
全てを奪っておいて‥
あなたは、
幸せになるの‥?」
.
:08/01/06 22:20 :SH903i :aJxCIWoE
#395 [ま-イ子]
悲しげな、寂しげな
そんな声で
彼女はあたしに問う
(----そんなんじゃ、)
ない、とは
言い切れない
だって"この人"の
言っていることは
間違っていないのだから
.
:08/01/06 22:23 :SH903i :aJxCIWoE
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