*THE GOD OF DEATH*
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#405 [ま-イ子]
いくら憎しみを
与えられようとも
いくら痛みを
与えられようとも
この人は今まで
あたしを
殺そうとしなかった
.
:08/01/08 15:31 :SH903i :C8JPCuP2
#406 [ま-イ子]
必要最低限な
お金は与えるし
食料だって買っておく
理由なんて、
わかるはずはない
けれど、
(錯覚する)
.
:08/01/08 15:34 :SH903i :C8JPCuP2
#407 [ま-イ子]
:08/01/08 15:35 :SH903i :C8JPCuP2
#408 [ま-イ子]
そんなことない、と
考えてみるものの
それ以外の理由が
見つからないのも
また事実で。
幼い頃から
それだけを希望に
―――生きてきた
.
:08/01/08 15:39 :SH903i :C8JPCuP2
#409 [ま-イ子]
「‥‥ッ‥うっ‥‥う‥」
上から鳴咽が聞こえる
もちろん、それは
彼女のもので。
両手で顔を覆いながら
泣いている
いつの間にか足は
退けられていて
新鮮な酸素が身体に入る
でも、もうそんなことは
どうでもよかった
.
:08/01/08 16:00 :SH903i :C8JPCuP2
#410 [ま-イ子]
今、目の前で
泣いているのは
いつもの"あの人"
なんかじゃ、ない
こんなにも弱々しい
こんなにも、
何かを求めるような
瞳をしている
.
:08/01/08 16:06 :SH903i :C8JPCuP2
#411 [ま-イ子]
:08/01/08 16:09 :SH903i :C8JPCuP2
#412 [ま-イ子]
ぴくり、と反応し
彼女の鳴咽が途絶えた
(-----戻って)
優しい頃の貴女に
(-----戻って)
夫を純粋に
愛していた貴女に
.
:08/01/08 16:23 :SH903i :C8JPCuP2
#413 [ま-イ子]
あたしの願いを
知ってか知らずか
顔を覆っていた手が
徐々に離れていく
そこに、あったのは
母の冷めた瞳と、
無表情な顔
.
:08/01/08 16:29 :SH903i :C8JPCuP2
#414 [ま-イ子]
「‥‥‥‥‥ぇ‥‥」
さっきまでの"母"は?
あたしの、お母さん…
―――――ガッ!
「っ痛…ッ!」
突然髪の毛を掴まれ
痛さに顔が歪む
.
:08/01/08 22:36 :SH903i :C8JPCuP2
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