*THE GOD OF DEATH*
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#51 [ま-イ子]
銀の刃は
優真の首に向かって
急降下する
―――ヒュンッ!
「ッ嫌ぁああ!!!」
優 真 ガ 死 ヌ――
.
:07/07/28 00:06 :SH903i :RPD.ncSc
#52 [ま-イ子]
「はぁッ‥‥はッ‥‥
‥‥‥ッは‥‥」
鎌の刃は
優真の首まで
あと数センチ
のとこで止められていた
「‥ハァッ‥‥うっ‥」
.
:07/07/31 12:10 :SH903i :In97VU..
#53 [ま-イ子]
突然の出来事に
あたしの心臓は
跳ね上がり
呼吸もままならない
苦しい
そんなあたしを
死神は 隠す様子もなく
面白がるように
見つめた
「クックッ‥」
.
:07/07/31 12:14 :SH903i :In97VU..
#54 [ま-イ子]
「な‥ん‥‥‥で
優、真‥‥‥を‥‥」
まだ呼吸が出来ない
喉と口で
必死に言葉を出す
「決まっている
私は死神。
こいつの魂を
もらいに来たのさ」
(―――‥ッ!)
タ マ シ イ ?
.
:07/07/31 12:18 :SH903i :In97VU..
#55 [ま-イ子]
「魂を集めること
それが私、死神の仕事」
「た、ま‥‥し‥‥を
取っ、たら‥‥‥?」
聞きたくない言葉
でも 聞かなければいけない
「もちろん 死ぬ」
.
:07/07/31 12:24 :SH903i :In97VU..
#56 [ま-イ子]
(――そんな‥‥)
眩暈がする
吐きそうだ
「今のは、免疫を
付けてあげたのだが」
喉を鳴らして
笑う死神
「"大切な人"が死ぬ場面
次はそんなに
驚かないだろう?」
――フ ザ ケ ル ナ
.
:07/07/31 12:30 :SH903i :In97VU..
#57 [ま-イ子]
優真が死ぬ場面なんて
もう二度と
味わいたくなんかない
「や‥め、て‥よ‥」
どうして優真なの
「それは出来ない
私の仕事だからな」
.
:07/07/31 12:33 :SH903i :In97VU..
#58 [ま-イ子]
きっぱりと言う
死神の言葉に
耐え切れず
あたしの瞳からは
涙が溢れた
「ッ‥お願ッ‥‥‥
‥や、め‥‥て‥」
留まることを
知らないくらい
涙は流れる
.
:07/08/01 09:41 :SH903i :Msw0RXYg
#59 [ま-イ子]
足の力が抜け
その場に崩れ落ち
顔を伏せて泣いた
そんなあたしを
死神は
無表情で見下ろし
口を開いた
「この男が大事か?」
.
:07/08/02 01:02 :SH903i :ekRyD4cU
#60 [ま-イ子]
死神の問いに
あたしは驚き
顔を上げた
そして 頷く
――あたしは優真が
1番 大事 なの
死神は 微かに
口角を上げた
.
:07/08/02 09:59 :SH903i :ekRyD4cU
#61 [ま-イ子]
「そうか‥‥
それなら
取 引 を し よ う 」
.
:07/08/02 10:00 :SH903i :ekRyD4cU
#62 [ま-イ子]
(――取‥‥引‥?)
あたしは呆けた顔で
死神を見る
「と、り‥ひき?」
頭で理解するのと
同時に
言葉で発した
「そう、取引だ」
.
:07/08/03 14:07 :SH903i :1jFtA1JI
#63 [ま-イ子]
――取引?
"優真の魂"と
引き換えに
何かをあげる
ということ?
‥なるほど
"あたしの魂"か
.
:07/08/03 14:11 :SH903i :1jFtA1JI
#64 [ま-イ子]
あたしはすぐに
死神の言葉を
推理した
奴が言っているのは
優真の魂を
取らない代わりに
あたしの魂を
渡すということ
.
:07/08/04 14:28 :SH903i :k5z/WT0w
#65 [ま-イ子]
人の為に命を
投げ出す等
馬鹿馬鹿しいにも
程がある
貴女達なら
そう思うでしょう
でもね
あたしは違う
優真がいる世界でしか
あたしは存在しない
優真は唯一
この世界の中であたしを
見つけてくれるから
.
:07/08/04 14:30 :SH903i :k5z/WT0w
#66 [ま-イ子]
優真がいない世界なんて
あたしもいないに
等しい
だから 答えは
決まってる
可笑しいと思う?
別に構わない
あたしはこういうヒト。
.
:07/08/04 14:33 :SH903i :k5z/WT0w
#67 [ま-イ子]
あたしは一度目を閉じ
そしてゆっくりと
死神を見た
死神もあたしを
上から見下し
口を開く
「取引内容は
"こいつの魂"と
"100 人 の 魂" だ 」
.
:07/08/04 14:40 :SH903i :k5z/WT0w
#68 [ま-イ子]
――――――な に ?
「あた、しの‥魂じゃ
ない‥の?」
確認するように
死神に問う
すると死神は
鼻を鳴らし答えた
.
:07/08/04 14:44 :SH903i :k5z/WT0w
#69 [ま-イ子]
「お前の魂をもらっても
私には何の得もない
取引とはお互いに
利益があって
やるものさ
まぁ、例外として
一方的なものもあるが」
理論的な考え方
なんて人間くさい
死神なんだ、と
あたしは思いながら
その言葉を納得した
.
:07/08/04 20:14 :SH903i :k5z/WT0w
#70 [ま-イ子]
‥誰も見てない
ですかね('`)
:07/08/04 23:04 :SH903i :k5z/WT0w
#71 [ま-イ子]
(でも"100人の魂"なんて
どうすれば――?)
「簡単な話しさ
お前は私と魂を集める
そうすれば
私はこいつを殺さない
拒否すれば
この場で殺す」
あたしの心を
見透かしたように
答える死神
.
:07/08/05 10:18 :SH903i :6rxCdOrc
#72 [ま-イ子]
「取引‥‥‥?
‥脅迫じゃない‥」
死神を睨み付けながら
あたしは言う
恐怖は段々と
薄れていく
「いや、取引さ
選択権はお前にある
私はどちらでも
構わない」
選択権等あるものか
答えは決まっているのだから
.
:07/08/05 10:24 :SH903i :6rxCdOrc
#73 [ま-イ子]
ゆっくりと立ち上がり
死神の前まで
あたしは歩く
恐怖など
もはや、なくなった
あるのは 憎しみと覚悟
優真を助けるという
決意
.
:07/08/05 10:27 :SH903i :6rxCdOrc
#74 [ま-イ子]
死神は手を離し
優真は地面に
崩れ落ちた
優真を横目で
生きていることを
確認し
ほっと胸を撫で下ろす
死神があたしの前に
差し出した
大きな 鎌
あたしはそれを
握り絞めた
.
:07/08/05 19:51 :SH903i :6rxCdOrc
#75 [ま-イ子]
「100人くらい
やってやるわよ
優真の為ならね」
死神をまっすぐ見据え
力強く言い放つ
死神はこれでもか
という位
口角を吊り上げた
「 取 引 成 立 」
.
:07/08/05 19:54 :SH903i :6rxCdOrc
#76 [ま-イ子]
こうして あたしは
死神と 取引をした
愛する人を 護る 為
闇 の 中 へ
.
:07/08/05 19:56 :SH903i :6rxCdOrc
#77 [ま-イ子]
誰も見ていないと
思いますが
自己満ですので
最後まで続けます
:07/08/05 19:59 :SH903i :6rxCdOrc
#78 [ゆうみ]
みてるで
:07/08/05 20:00 :P701iD :Yy8Xkkfo
#79 [ま-イ子]
>>78さま
見てくださってて
ありがとうございます!
やる気でましたあ
頑張ります
:07/08/05 20:10 :SH903i :6rxCdOrc
#80 [ま-イ子]
書き忘れてましたが
とりあえず
ここまでが第1章に
なります(..)
:07/08/05 20:26 :SH903i :6rxCdOrc
#81 [ま-イ子]
-・-第2章 死神-・-
:07/08/05 23:01 :SH903i :6rxCdOrc
#82 [ま-イ子]
―――
―――――
――――――――
あれから
もう二ヶ月が経った
あたしの日常は
変わらず 流れる
.
:07/08/05 23:34 :SH903i :6rxCdOrc
#83 [たき]
わーい(・ω・。)
いっぱい更新されてる!
主さん上手いっすね〜!!
頑張ってください〜(ノ∀`)
:07/08/05 23:36 :SH904i :Mh3XHkjY
#84 [ま-イ子]
‥‥ピピピピ‥ッカチッ
頭上で鳴り響く
目覚ましを
素早く止める
"あの人"が
起きないように
もう
慣れてしまった早起き
学校へ行く準備をし
朝食を作る
.
:07/08/05 23:41 :SH903i :6rxCdOrc
#85 [ま-イ子]
>>83さま
ありがとうございます
上手くないですよ
なんかグチャグチャしてしまって
文才欲しいです
見て頂けて
本当に光栄です(^ω^)
:07/08/05 23:43 :SH903i :6rxCdOrc
#86 [ま-イ子]
もちろんこの朝食は
"あの人"の分
と言っても
昼過ぎに起きる彼女に
とっては
昼食になるけれど。
あたしはカップに入った
珈琲を飲み干し
家を出る
.
:07/08/05 23:49 :SH903i :6rxCdOrc
#87 [ま-イ子]
朝早く登校するのは
あの家に
長く居たくないから。
あたしは家と学校の
ちょうど中間地点に
ある公園へと入る
ここで登校時間
ギリギリまで時間を潰す
これも日常
.
:07/08/05 23:53 :SH903i :6rxCdOrc
#88 [ま-イ子]
しかし二ヶ月前までは
優真の事を考えて
いた時間も
今では
"死神"について
考える時間になった
(――わからない)
あいつは
謎だらけだ
.
:07/08/05 23:55 :SH903i :6rxCdOrc
#89 [ま-イ子]
あたしと死神の
"魂集め"は
夜しか行わない
『犯行が見付からない
暗闇の中‥
夜が1番いい』
だそう。
夜になると突然
あたしの前に現れる
今‥朝や昼は
何をしているのか
.
:07/08/06 00:40 :SH903i :gh8xMIVs
#90 [ま-イ子]
あいつは何処から
やって来るのか
何故魂を集めるのか
全ては 謎
只 この二ヶ月で
分かったことと言えば
"あいつの性格"だ
.
:07/08/06 14:06 :SH903i :gh8xMIVs
#91 [ま-イ子]
全てにおいて
理論的に
理屈っぽい
しかし考えてることは
何一つ分からない
否 隠している
必要最低限の事しか
あたしに話さない
秘密主義者
.
:07/08/06 22:54 :SH903i :gh8xMIVs
#92 [ま-イ子]
でもあたしは
それを知らなければ
ならない
何故か?
あいつを信用
してないから。
"あたしが魂集めを
手伝えば
優真を助ける"
――そんな保証
どこにもない
.
:07/08/06 23:01 :SH903i :gh8xMIVs
#93 [ま-イ子]
だからあたしは
"もしもの時"
優真を助ける為
あいつの情報を
集めなければならない
こう見えても
頭は切れる方。
推理小説とか
好きだったりするし
――絶対暴いて見せる
死神の秘密
.
:07/08/06 23:04 :SH903i :gh8xMIVs
#94 [ま-イ子]
眉間に皺を寄せ
ベンチに座りながら
考えていると
‥キーンコーンカーンコーン‥
「‥‥‥‥‥‥あ。」
やっちゃった
.
:07/08/06 23:06 :SH903i :gh8xMIVs
#95 [ま-イ子]
あたしは短く
溜め息をつき
ベンチから腰を上げ
学校に向かって歩き出す
(‥あー‥
今日の言い訳どうしよ)
毎日ほとんど
遅刻しているので
言い訳が底を尽きた
.
:07/08/08 00:23 :SH903i :4TUrV1KA
#96 [ま-イ子]
―――――----‥
ガンッ!!
鈍い音が校舎に
響き渡る
「〜ッ‥むかつく‥」
その音を出した
張本人 あたしは
独り言を言いながら
自分の教室へと
向かった
.
:07/08/08 09:42 :SH903i :4TUrV1KA
#97 [ま-イ子]
何故あたしが
こんなにも
荒れているかというと
――数分前の話し
あたしが15分程
遅れて学校に着くと
お出迎えしてくれたのは
あたしの担任
その後は職員室で
「いっつもお前はなァ‥」
とか いつもみたく
長々と愚痴を言われてた
.
:07/08/08 10:19 :SH903i :4TUrV1KA
#98 [ま-イ子]
毎度お馴染みの事なので
あたしは外の天気を
見ながら聞き流していた
しかし 担任の
そう、あの男の
「なんで相澤も
こんなロクデナシと
付き合ってられるのか‥
あいつの将来も
落ちぶれたな」
この一言で あたしは
キ レ た 。
.
:07/08/08 10:26 :SH903i :4TUrV1KA
#99 [ま-イ子]
―バンッ!!!
あたしは担任の机を
思い切り叩き
驚いて目を見開いている
男を睨み付け
教室を出て行った
‥‥そして今に至る
.
:07/08/08 10:30 :SH903i :4TUrV1KA
#100 [ま-イ子]
壁を蹴り上げても
自身の右足が
鈍い痛みを負っただけ
しかしそんな事は
気にも止めず
あたしは廊下を
突き進んだ
(あのクソ男ッ‥‥
優真は関係ないのに‥)
そう、あたしは
遅刻には何の関係もない
優真を侮辱された事に
酷く憤怒したのだ
.
:07/08/09 10:32 :SH903i :z2qv.5ck
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