*THE GOD OF DEATH*
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#660 [ま-イ子]
「その後、彼は…殺され…」
――――ドンッ!
女の言葉を遮り
車のボンネットを叩いた
柳田は先程までとは違う
怒りに満ちた表情を
していた
「…いい加減にしろよ。
死んでるかなんて、
まだわかんねえだろ」
.
:08/02/02 16:39 :SH903i :mP/vA1cg
#661 [ま-イ子]
:08/02/02 16:41 :SH903i :mP/vA1cg
#662 [ま-イ子]
「………ですが、」
「いい加減にしろって
言ってんだ。
邪魔をするな、俺は行く」
怒りを露にした顔で
柳田は女を睨み付ける
誰もが怯む表情だが
女は一歩も引かずに
見つめていた
「……やめてください…」
.
:08/02/02 16:53 :SH903i :mP/vA1cg
#663 [ま-イ子]
「………うるせぇ…」
「やめてください……
違う方法が必ずあります
こんなのは、死にに行く
ようなものです!」
「
うるせえって
言ってんだ!」
柳田の怒声に
女は黙り下を向いた
両者の握られた拳は
震えている
.
:08/02/02 16:59 :SH903i :mP/vA1cg
#664 [ま-イ子]
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>>663
タグミスっ‐‐‐‐‐‐‐‐
:08/02/02 17:00 :SH903i :mP/vA1cg
#665 [ま-イ子]
「…俺は、犯人を
捕まえなきゃいけねえ」
先までとの怒声とは違い
唇を噛み締めながら
柳田は呟く
「誓ったんだ。
………あいつとな…」
未だ顔を上げずに
女は黙って聞いている
.
:08/02/02 17:06 :SH903i :mP/vA1cg
#666 [ま-イ子]
「…わかってくれ、とは
言わねえよ………
理解できねえだろうから」
ふ、と自嘲気味に笑った
彼は何処か切なげで
今にも消えて
しまいそうだった
ゆっくりと上げられた
女の顔は、目に涙を溜め
悔しそうに
唇を噛んでいた
.
:08/02/02 17:12 :SH903i :mP/vA1cg
#667 [ま-イ子]
「…本当に、馬鹿…」
掠れた声で
紡がれた言葉に
柳田は眉を下げて微笑む
「悪いな、馬鹿で。
……死ぬ気はねえよ。
心配すんな……」
「心配するに
決まってるでしょ…
…絶対に帰って来て」
.
:08/02/02 17:17 :SH903i :mP/vA1cg
#668 [ま-イ子]
涙目で自分を見つめる
彼女の元へ歩み寄り、
頭を自分の胸へ
押し付けた
「今日犯人に会えるとは
限らねーだろーが。
…終わったら家に帰る」
「絶対よ。約束だから」
女は柳田の皺になった
コートを力強く握り締め
自分の方へ引き寄せた
.
:08/02/02 17:24 :SH903i :mP/vA1cg
#669 [ま-イ子]
数秒だけ、互いを
確かめ合った後
ゆっくり体を離し
見つめ合ってから
触れるだけのキスをした
ぽん、と女の頭に
ゴツゴツした手が乗る
「…咲智(サチ)のこと、
頼んだぞ。」
女は黙って微笑み頷いた
.
:08/02/02 17:30 :SH903i :mP/vA1cg
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