*THE GOD OF DEATH*
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#681 [ま-イ子]
――――――――
―――――

…ザッ…ザッ…

闇に紛れた足音は
規則的に響き渡る

周りにある、古い
コンクリート製のビルに
反響しながらそれは
尚も止まない


足音は一つ
しかし揺れる影は二つ

.

⏰:08/02/03 09:45 📱:SH903i 🆔:nrn85Xk2


#682 [ま-イ子]

(………チッ、…)


心の中で舌打ちをし、
一つの影は肩まである
髪を揺らしながら
もう一つの影に
振り返った


「…ねえ、駄目だよ。
最近は警戒して
外に出てこない。」


あからさまに不機嫌な
顔を晒しながら
桜井なつは言った

.

⏰:08/02/03 09:53 📱:SH903i 🆔:nrn85Xk2


#683 [ま-イ子]

「…クックッ…君は、

まだこの街に何人の
人がいると思ってる?
大丈夫、見付かるさ。」


言葉を返しながら
勝ち誇った顔で
笑う奴‐死神‐に
なつは溜息を吐いた


「…………あ、そう。
なんでもいい……
"獲物"が見付かるなら。」

.

⏰:08/02/03 09:59 📱:SH903i 🆔:nrn85Xk2


#684 [ま-イ子]

言葉を吐き捨てた後
なつは構わず進み続ける



「…でも、便利よね。」


数分歩き続け
なつは唐突に一言呟いた


「何の事かな?」

「あんたよ。
正確にはその、チカラ」

.

⏰:08/02/03 10:12 📱:SH903i 🆔:nrn85Xk2


#685 [ま-イ子]

なつは横にいる奴を
細めた目で見つめた


「そのチカラがあれば
絶対警察なんかに
捕まらない。」


口角を上げた彼女に
死神も笑い出す


「……クックックックッ、…
そう言ってもらえて
光栄、さ。」

.

⏰:08/02/03 10:19 📱:SH903i 🆔:nrn85Xk2


#686 [yえりちぁンy]
あげます~

⏰:08/02/05 21:58 📱:W53T 🆔:usGpQxf.


#687 [我輩は匿名である]
あーげー

⏰:08/02/06 15:34 📱:SH704i 🆔:cJn9ZsrQ


#688 [yえりちぁンy]
主さンx応援してマス~
頑張ッてさいニ

⏰:08/02/09 15:44 📱:W53T 🆔:iIWvFrhg


#689 [我輩は匿名である]
読みたいゆ〜

⏰:08/02/11 02:47 📱:SH704i 🆔:/VZEFtNg


#690 [ま-イ子]
‐‐‐‐‐‐‐‐
>>686-689
えりちぁンさま_
匿名さま_

あげありがとう
ございますッ!
模試があったりで
来れませんでした
(´;ω;`)スミマセン
私は馬鹿なので、
勉強は疎かに出来
ません………
なのでこれからも
更新不定期ですが
ご了承ください

‐‐‐‐‐‐‐‐

⏰:08/02/11 23:47 📱:SH903i 🆔:hh9VTvjM


#691 [ま-イ子]


――――――そう、

あたし‐桜井なつ‐は
今世間で騒がれている


"連続誘拐事件"

別名:神隠し



の、犯 人 だ 。

.

⏰:08/02/11 23:55 📱:SH903i 🆔:hh9VTvjM


#692 [ま-イ子]

犯人、と一概に

言ってもいいものか

まあ、あたしが
殺していることに
変わりはないのだけど


しかし、こんな事件は
日本の法律……否、
"人間の決まり"で
裁かれるものではない


何故なら、
この事件は――――…

.

⏰:08/02/12 00:59 📱:SH903i 🆔:aSHgGwjY


#693 [ま-イ子]


「…クックッ…ほぅら、」


突然言葉を発した
奴に目を向けると

汚い骨だけの指で
前を示している

その先に視線をやると
死神の言わんとする事が
わかった


そこには、人の影。

.

⏰:08/02/12 01:13 📱:SH903i 🆔:aSHgGwjY


#694 [ま-イ子]

ゆるいカーブに

なっているこの道は
所々にある青白い電灯が
光っているだけだ

その光りに
照らされた影は
こっちに近付いて来る

あたしも歩を進めた


二つの足音が交互に、
又は同時に、響き

近 く な る

.

⏰:08/02/12 01:20 📱:SH903i 🆔:aSHgGwjY


#695 [ま-イ子]

見えた。男だ。


ポケットに手を突っ込み
コートに顔を埋めている


こんな時間に
一人で歩くなんて。

しかも、こんな時に。


(――――馬鹿、ね)


呆れ半分に男を見ながら
あたしは歩き続けた

.

⏰:08/02/12 01:40 📱:SH903i 🆔:aSHgGwjY


#696 [ま-イ子]

コツ、コツ、と

音を立てながら

男の横を 擦り抜ける


一瞬、目が合ったような
気がしたが、何事も
なかったように
男の背中は遠退いて行く


あたしは歩を止めた

後ろから聞こえる足音に
耳を傾ける

.

⏰:08/02/16 11:48 📱:SH903i 🆔:BHwyR6k.


#697 [ま-イ子]

手に固い感触。


あたしは"それ"を
力強く握り締めた


一歩、また一歩
遠くなる足音


口から冷たい空気を
吸い込み深呼吸をする

.

⏰:08/02/16 11:54 📱:SH903i 🆔:BHwyR6k.


#698 [ま-イ子]

地を蹴り、

男の元へ走りだし

手に持っていたモノを


思い切り振り下ろした











.

⏰:08/02/16 11:57 📱:SH903i 🆔:BHwyR6k.


#699 [yえりちぁンy]
あげます~ト

⏰:08/02/18 22:52 📱:W53T 🆔:opmaMbFY


#700 [yえりちぁンy]
続き気になりますテ

⏰:08/02/22 23:30 📱:W53T 🆔:g2CJCgLM


#701 [ま-イ子]
‐‐‐‐‐‐‐‐

>>699-700 えりちぁンさま_

あげありがとう
ございます(∀)
放置してて申し訳
ありません……
少しだけ、更新
します(´・ω・`)


‐‐‐‐‐‐‐‐

⏰:08/02/23 10:17 📱:SH903i 🆔:ieIjImxM


#702 [ま-イ子]
────────
─────

人気が全くない
夜中の住宅街で
一台の車が音を立てて
走っていた

その運転席にいるのは
短く刈られた髪と
無造作に生えた髭が
特徴的な男

眉間に皺を寄せた
彼の表情からは
"怒り"と"焦り"が
見て取れた

.

⏰:08/02/23 10:23 📱:SH903i 🆔:ieIjImxM


#703 [ま-イ子]

「………くそっ、」


ギリ、と唇を噛み締め
悪態をつく

ハンドルを握る手は
血が行き渡らない程
固く握られていて


「……峯の野郎……」


口から出たのは、
怒りの矛先である
部下の名前だった

.

⏰:08/02/24 00:10 📱:SH903i 🆔:CgmIreHo


#704 [ま-イ子]

(腹が立つ!)



被害に遭ったのは
勿論の事、
先程知った事実は

彼を憤怒させるには
十分だった



その事実とは

"囮捜査をした"という事

.

⏰:08/02/24 00:25 📱:SH903i 🆔:CgmIreHo


#705 [ま-イ子]

今までに危険な囮捜査を
した事はもちろん、有る

刑事なら犯人逮捕の為
命を張るのは
当然の事なのだが

今回の事件に関しては
次元が違いすぎる


犯人の特徴も
誘拐方法も
所持してる凶器でさえ
全てが謎なのだ

.

⏰:08/02/24 00:32 📱:SH903i 🆔:CgmIreHo


#706 [ま-イ子]

つまり、備えようがない

この件に関しては
"囮捜査をする"などと
言い出す者はいなかった


(それを、あの馬鹿…)


確かに手掛かりは
全くと言って良い程
見つかっていなかったが
囮捜査をするなんて

──それも、単独で

.

⏰:08/02/24 00:37 📱:SH903i 🆔:CgmIreHo


#707 [ま-イ子]

(───なんで、だ…)


何故俺に、一言でも
言ってくれなかったのか


恐らく止められる、と
思ったのだろうが

奴の行動は
俺に対する侮辱だ


共に捜査をし、犯人を
捕まえようと誓った
俺に対する侮辱だ

.

⏰:08/02/24 00:43 📱:SH903i 🆔:CgmIreHo


#708 [ま-イ子]

「──っなんでだ!」


少なくとも
お前が単独でやる必要は
なかった筈だろう?

そうなれば
何かが変わっていたの
かもしれない



(俺では頼りなかったのか)

(俺の決意が半端な物だと
そう感じたのか)

⏰:08/02/24 01:29 📱:SH903i 🆔:CgmIreHo


#709 [ま-イ子]

何れにしろ
俺は奴の行為を
許さない



必ず見つけ出して
ぶん殴ってやる





(…だから………)



生きてろよ──--


.

⏰:08/02/24 01:54 📱:SH903i 🆔:CgmIreHo


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