本当にあったエロい話
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#755 [ゆ]
「由美ちゃん」
少し懐かしい声が
私を呼ぶ
「先輩…。
卒業おめでとう」
「うん」
飯田先輩が
優しく笑う
「あの…
久しぶりだね」
先輩とこうやって話すなんて
青木さんと付き合ってからなかったから
なんだかとっても嬉しかった
:07/12/18 16:58 :PC :vl5Ylj.2
#756 [ゆ]
「由美ちゃんが
彼氏なんか
作っちゃうからじゃん」
わざと嫌味っぽく言って
舌を出してる先輩は
少し関わらない間に
かっこよくなった気がした
「えへへ…」
:07/12/18 16:59 :PC :vl5Ylj.2
#757 [ゆ]
「まぁいいや。
ほんとは悔しいけど
由美ちゃんの顔見てると
俺まで幸せだもん」
思わず赤面してしまった
そんな愛の言葉には
まだまだ免疫がなくって…
照れ笑いしながら
誤魔化すことくらいしかできなかった
:07/12/18 17:01 :PC :vl5Ylj.2
#758 [ゆ]
「由美ちゃんさぁ
はるちゃんに聞いたんだけど
彼氏と海外行くんだって?」
「あ、うん。
私が卒業したら
行こうねって言われたけど
そう簡単にいきっこないよ」
海外で永住しようなんて
言われた時は嬉しかったけど…
現実的に考えて
無理だもんね(汗)
:07/12/18 17:03 :PC :vl5Ylj.2
#759 [ゆ]
「でも行きたいんだろ?」
「え?まぁ…」
「だったら頑張って
英語の勉強しなさい」
「えー、やだー」
「アハハ」
こうして先輩とこんな話を
暖かい気持ちで過ごしていられるのわ
きっと青木さんの
おかげだと思う
:07/12/18 17:05 :PC :vl5Ylj.2
#760 [ゆ]
どうでもいい話しをいくつか交わしていると
先輩は友達に呼ばれたので
行くことになった
「そんじゃあな」
「うん、バイバイ」
「あ、そうだ」
去り掛けた足を止め
私の手にボタンを乗せた
「え?」
「一応第2ボタン!」
先輩はピースしながら
ニコっと笑った
:07/12/18 17:07 :PC :vl5Ylj.2
#761 [ゆ]
とまどっていると
先輩は私の手を握り
ボタンを握らせた
「由美ちゃんの
夢が叶いますように」
笑っていたけど
どこか切なげな顔をして
先輩は去って行った
私は最後まで先輩に
励まされたり勇気づけられたりして
ばっかだった
:07/12/18 17:09 :PC :vl5Ylj.2
#762 [ゆ]
私は何か先輩にしてあげれたのかな?
頼ってばっかで
迷惑かけたのに…
それなのに
好きって思ってくれて
ありがとう
先輩のこと
好きだったよ
ありがとね
:07/12/18 17:10 :PC :vl5Ylj.2
#763 [ゆ]
………
とうとう高校最後の学年に
なってしまった
卒業式に先輩からもらったボタンは
筆箱の中に入れてある
お守り。
絶対海外行ってやる
って気持ちを忘れさせないために
英語だって数学だって
これからは
はるちゃんをネタに
ゆすることもできないんだから
自分の力で頑張るんだ
そう決意した
高校3年の春
この1年は
忘れられない年になるなんて
まだ自分でも知らなかった
:07/12/18 17:13 :PC :vl5Ylj.2
#764 [ゆ]
いったん切ります
短編予定なので
すぐ終わるかも知れませんが
どうぞよろしくおねがいします
:07/12/18 17:13 :PC :vl5Ylj.2
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