恋するドーリィ
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#3 [リナ]
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⏰:07/08/28 17:52 📱:N901iS 🆔:SP8DPMaU


#4 [リナ]
 
スッ
ドーリィを持ち上げるシワがれた手
「今日も売れなければいい…」
続くシワがれた声。
腰は曲がっており、髪は白く、服は上下黒で統一している。
歳の頃なら70をゆうに越しているだろう老婆は、この店の店主。
 
――オープン――
 

⏰:07/08/28 17:54 📱:N901iS 🆔:SP8DPMaU


#5 [リナ]
 
チリンチリン
店のドアに付いているベルが鳴り、一人の女性が入ってくる。
「おや、また来たのかい」
言いながら奥から出てくる老婆。
「こんにちは。
やっぱりこの人形の事が気になっちゃって」
先月二十歳の誕生日を迎えた彼女は、今日もきれいな黒髪をなびかせドーリィに会いにきた。
「あまりその人形に見入られてはダメよ」
老婆が言う。
「どーしてですか?」
 

⏰:07/08/28 17:59 📱:N901iS 🆔:SP8DPMaU


#6 [リナ]
×見入られる
○魅入られる
誤字失礼しました。

⏰:07/08/28 18:02 📱:N901iS 🆔:SP8DPMaU


#7 [リナ]
 
「ドーリィは人を選ぶの、選ばれぬよう気を付けなさい」
「欲しくてもこの値段じゃ買えませんよ」
ドーリィの値段は38万。
二十歳になったばかりの彼女にはとうてい手が出せる値段では無かった。
彼女はそれからも週に一度は必ずドーリィに会いに来る。
 
「おやおや、また来たのかい」
 

⏰:07/08/28 18:05 📱:N901iS 🆔:SP8DPMaU


#8 [リナ]
 
「こんばんは。おばあちゃん」
あれから3ヵ月が過ぎようとしているにドーリィは、まだ丸いテーブルに立ったまま、売約の2文字も見当たらない。
「良かった。今日も売れなかったんだねドーリィ」
彼女は嬉しそうに人形を手に取り話し掛ける。
「魅入られてはいけないと言ったのに…。
ドーリィのどこを、そんなに気に入ってしまったんだい?」
老婆は彼女に聞いた。
 

⏰:07/08/28 22:23 📱:N901iS 🆔:SP8DPMaU


#9 [リナ]
 
「どこ…ですかね?
ドーリィを見た瞬間ビビビッて来たんです。
おかしいですよね」
うふふっと笑いながら言う彼女の言葉を聞いて、老婆は小さなため息を吐く。

それからまた半年が過ぎたある日。
薄暗い店内の奥にある、丸いテーブルの上にドーリィは居なかった。
 

⏰:07/08/28 22:47 📱:N901iS 🆔:SP8DPMaU


#10 [リナ]
 
今ドーリィが居るのは、彼女の腕のなか。
「あなたを買うためにバイト頑張ったのよ」
嬉しそうにドーリィを抱え家路に着く。

ガチャッガチャガチャ
家の鍵を開ける。
「あれ?開いてる…。」
 

⏰:07/08/29 16:01 📱:N901iS 🆔:P0njTMhM


#11 [リナ]
 
「おかえり小春」
家のなかから男の声がする。
「健ちゃん来てたんだ?
ただいま」
靴を脱ぎ嬉しそうに男の隣に座る。
「おっ?その人形」
男はドーリィに気付いた。 
「うん。買っちゃった」
人形を持ち上げテーブルの上、男の目の前にドーリィを座らせる。
「可愛いでしょ〜?
これ買うためにバイトしてたんだもん」
彼女はツンツンとドーリィの鼻をつつく。
 

⏰:07/09/03 17:59 📱:N901iS 🆔:R1qf7mqs


#12 [リナ]
 
「ちょっと…気持ち悪くないか?」
男はそう言うと手でドーリィを彼女の方に押し戻す
「健ちゃんヒドイ」
彼女はプクッとふくれドーリィを飾る場所を探し始めた
「どこがいいかな〜?
よしっここにしよ」
ベッドの横にある出窓に、部屋の方を向かせドーリィを座らせた。

⏰:07/09/03 18:01 📱:N901iS 🆔:R1qf7mqs


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