「純也」

謝りに来てくれたのかな？でも、ごめんって言われても彼女じゃないしおかしいかな…
でもでも
純也のそばに行きたい。

電話にでる決意をした時、純也からの呼び出しは止まってしまった。

また私はどうしようと考えていると今度はメールが届いた。
青いランプだから純也に間違えない。

「お疲れ！
仕事？何時に終わる？
俺今友達と飲んでんだけど終わったら行こうかと思って！終わったら連絡して！」

…嘘をつく意味がわかんない。強がりなのか。

車のところにむかって行って驚かせてやろうかと思ったけどそんな勇気はない。

メールに返事を打った。

「仕事だよ、もうすぐ上がる、来てくれるの…」

いや…
なんかな…

「今終わって帰ってるよ、まだ友達でしょ？何時くらい……」

違う。

「この前はごめんね。なんか連絡しずらくなっちゃって…」

んー。

何度も何度も打ち直した。

するとボタンの反応がにぶくなり、また青いランプが光った。

「やっぱやめた！
ねみぃしダルイからめんどくせー。」

私は焦った。

会えなくなっちゃう。
行かないで…

るるさん

あげありがとう

そんな願いも虚しく、
純也の車はランプが付き、中で純也は座り直し、
ハザードを出して、
いつの間にか見えないところまで走っていってしまった。

ほんとは逢いたかったのに…

せっかくのチャンスだったのに…

すぐそばにいたのに…

私は家に帰ってからも
勇気が出なくて連絡すらできないでいた。

純也は何を思っているのかな。私からの連絡待っていたりするのかな。
それともあのまままた女の所へ遊びに行ったのかな。ねぇ、純也…

気付いたら朝になっていた。

支度を始めようとした時、携帯が光った。

…純也？

私は慌てて電話をとった。

「………」

まただ。声が出ない。

「あ、俺だけど、昨日ごめんな。お前が仕事終わる頃に電話して迎えいこうかと思ってたのに寝ちゃったよー。起きてもお前から連絡ないから心配して電話してみた！無事ならいいんだ。よかったよー。」

まさるからだった。

なんか妙に安心して私はまた泣いていた。

自分の泣き声で目が覚めた。また夢をみていたんだ。

まさるは私のﾂﾎﾞをつく。まさるが私の思いを叶えてくれる。

…たぶん、私は純也にこれを望んでるんだ。
純也に優しくされたい。