「純也」
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#56 [あぃみ]
少し沈黙が続いた。
波の音だけが響いている。すると純也は大きい声で笑いだした。
「ハハハ!」
「何がおかしいのよ」
「お前単純だな!」
そう言って私の頭をポンと叩くと車に向かって歩きだした。
私は急いで立ち上がり走ってついて行った。
「じゃあ手繋いでやるよ」
そう言って可愛い笑顔で手をだした。
「悔しいーー!」
叫んで私はそんな純也を通り越して車に乗った。
:07/10/09 22:08
:PC
:☆☆☆
#57 [あぃみ]
あの、シャイで緊張して、片言だった純也が今ではエラそうな自分勝手な男に変わっていた。
変わったんじゃなくて、
これが「純也」だった。
それでも私は
純也が好き。
:07/10/09 22:14
:PC
:☆☆☆
#58 [あぃみ]
純也はなぜ私を誘うの?
なんであの時、携帯番号を暗記したの?
なんでメールくれたの?
なんで笑わせてくれるの?
なんで冷たくしたり優しくなったりするの?
なんで会いにくるの?
:07/10/10 00:30
:PC
:☆☆☆
#59 [あぃみ]
ねぇ、なんで私をトオルから助けたの?
なんで…
なんで好きだって言ってくれないの…?
なんでいつもそうゆうムードになると ごまかして逃げるの?
わからないよ。
:07/10/10 00:34
:PC
:☆☆☆
#60 [あぃみ]
帰りの車はなんだか気まずい空気が流れていた。
きっと私だけがそう思ってるのだろう。
純也はノンキに鼻歌を歌っていた。
いつも私を迎えに来てくれる所についた。
お別れの時間。
純也は突然自分のシートの背もたれを倒した。
「ふぁ〜、ねみぃ」
「えっ?寝るの?」
私が驚いて純也をみると起き上がって私のシートも倒してきた。
:07/10/10 00:39
:PC
:☆☆☆
#61 [あぃみ]
「お前も寝ればいいじゃん!明日休みだろ、起きたらそのまま遊びに行こうぜ?」
ノンキにブイサインを私に向けた。
たしかに休みだ。何日か前に一回言っただけ。
「私が休みってよく覚えてたね?」
「当たり前じゃん!」
当たり前なのか?
純也はたまに意味深な答えを堂々と言う。
私も横になり、車の天井をボーっと眺めていた。
:07/10/10 00:52
:PC
:☆☆☆
#62 [あぃみ]
するといきなり純也は私の胸に手のひらを乗せて、軽く握った。
「え?何?」
私は驚いて純也を見た。
純也は目をそらすとボソッと言った。
「Bカップぐらいか?」
「意味わかんないんだけど!」
純也は照れたように笑った。
キスもなく、ムードもなく、いきなり胸だけ触られた。
でも嫌な気はしない。
:07/10/10 08:30
:PC
:☆☆☆
#63 [あぃみ]
そんな純也のテンポにはまり込んで予測不可能な行動にも楽しんでいるようになった。
「あいみ!」
私は少し恥ずかしくなったので身体を起こしていた。寝転んだままの純也は後ろから私を呼んだ。
しかも、名前で。
私はドキドキして振り返った。
:07/10/10 08:41
:PC
:☆☆☆
#64 [あぃみ]
「ん?」
純也を見ると、今までにない優しい微笑みで私を見ている。
「ちょっとこいよ?」
私は恥ずかしくて意地をはった。
「なんでよ。純也私の事好きでもないくせに」
少し睨んだ。
「まぁまぁまぁまぁ」
私をなだめるように純也は優しく笑う。
そして腕を引かれて純也の腕の中に入った。
:07/10/10 08:48
:PC
:☆☆☆
#65 [あぃみ]
…普通ならここで好きだよって言ってくれるよね?私勘違いしてる?好きって言ってよ…純也…
心の中でそう願っていると、純也は私の顔に顔を近づけてキスしようとしているのがわかった。
嬉しいけど悔しくて、
私はまた意地をはる。
「嫌だよ。」
:07/10/10 08:53
:PC
:☆☆☆
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