「純也」
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#52 [あぃみ]
助手席のドアを開けると
私の腕をひっぱった。


「おい!降りるぞ」


そして可愛い笑顔を見せた。


私が車を降りると


「ドーン!」


と言って私の手を引っ張って走り出した。

⏰:07/10/09 21:37 📱:PC 🆔:☆☆☆


#53 [あぃみ]
広い海は高速道路の光に照らされてキラキラ光っていた。


そんな綺麗な海を目の前に純也が隣にいる嬉しさを噛み締めていた。


「お前さぁ…」


二人で砂浜に腰を下ろすと純也が話だした。


「お前さぁ、なんで水商売なんかやってんの?」


私はまさるの事を思いだした。


「んー、話せば長くなるからなぁー」

⏰:07/10/09 21:45 📱:PC 🆔:☆☆☆


#54 [あぃみ]
この時の純也はなんでも受け入れてくれる気がしたんだ。私に興味を持ち初め、好きになりかけてるんだって。
だから

その「話せば長い」を聞いてほしくてそう答えたんだ。


それなのに純也は


「ふ〜ん」


それだけ。

⏰:07/10/09 21:52 📱:PC 🆔:☆☆☆


#55 [あぃみ]
「どーしてか気にならないの?」


純也はタバコを加えて海を見ながら答えた。


「気になってほしいの?」


少し返事に困ったけれど素直に答えた。


「…うん。」

⏰:07/10/09 22:01 📱:PC 🆔:☆☆☆


#56 [あぃみ]
少し沈黙が続いた。
波の音だけが響いている。すると純也は大きい声で笑いだした。


「ハハハ!」


「何がおかしいのよ」


「お前単純だな!」


そう言って私の頭をポンと叩くと車に向かって歩きだした。
私は急いで立ち上がり走ってついて行った。


「じゃあ手繋いでやるよ」


そう言って可愛い笑顔で手をだした。


「悔しいーー!」


叫んで私はそんな純也を通り越して車に乗った。

⏰:07/10/09 22:08 📱:PC 🆔:☆☆☆


#57 [あぃみ]
あの、シャイで緊張して、片言だった純也が今ではエラそうな自分勝手な男に変わっていた。


変わったんじゃなくて、

これが「純也」だった。



それでも私は

純也が好き。

⏰:07/10/09 22:14 📱:PC 🆔:☆☆☆


#58 [あぃみ]
純也はなぜ私を誘うの?

なんであの時、携帯番号を暗記したの?

なんでメールくれたの?

なんで笑わせてくれるの?

なんで冷たくしたり優しくなったりするの?

なんで会いにくるの?

⏰:07/10/10 00:30 📱:PC 🆔:☆☆☆


#59 [あぃみ]
ねぇ、なんで私をトオルから助けたの?


なんで…


なんで好きだって言ってくれないの…?


なんでいつもそうゆうムードになると ごまかして逃げるの?


わからないよ。

⏰:07/10/10 00:34 📱:PC 🆔:☆☆☆


#60 [あぃみ]
帰りの車はなんだか気まずい空気が流れていた。


きっと私だけがそう思ってるのだろう。


純也はノンキに鼻歌を歌っていた。


いつも私を迎えに来てくれる所についた。
お別れの時間。


純也は突然自分のシートの背もたれを倒した。


「ふぁ〜、ねみぃ」


「えっ?寝るの?」


私が驚いて純也をみると起き上がって私のシートも倒してきた。

⏰:07/10/10 00:39 📱:PC 🆔:☆☆☆


#61 [あぃみ]
「お前も寝ればいいじゃん!明日休みだろ、起きたらそのまま遊びに行こうぜ?」


ノンキにブイサインを私に向けた。


たしかに休みだ。何日か前に一回言っただけ。


「私が休みってよく覚えてたね?」


「当たり前じゃん!」


当たり前なのか?
純也はたまに意味深な答えを堂々と言う。


私も横になり、車の天井をボーっと眺めていた。

⏰:07/10/10 00:52 📱:PC 🆔:☆☆☆


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