○ビー玉ラバーズ○
最新 最初 全 
#249 [向日葵]
でも彼は何度も言いした。
「彼女以外はどうでもいいから。」
私は悔しくなってムキになり、車が結構多い道路へと飛びだしました。
「話すらしてくれないなら、私車にひかれて死ぬから。」
ただの脅しでした。
彼が話をしてくれると言うのならすぐに戻ろうと思って。
「分かったから……。話ならするから。早く戻れ。」
やっと許可を得た私は彼の元へ戻ろうと1歩踏み出した時でした。
:07/11/01 19:10
:SO903i
:☆☆☆
#250 [向日葵]
ファァァァ……ン!!
猛スピードで車が突っ込んで来たんです……。
―――――
――――――……
私は目を見開いたまま、彼女を見つめた。
「もし勘違いなさっているならば、彼の元に手を合わせに行ってあげてください。本当に……すいませ」
「帰ってください。」
自分でもびっくりするぐらい静かな声だった。
「気が、済まないのなら、好きなだけ殴っても……っ。」
:07/11/01 19:14
:SO903i
:☆☆☆
#251 [向日葵]
「殴って伊月が帰って来るならしたたか貴方を殴ってる!!」
彼女はびくっとしていた。
私は玄関の床をずっと見ていた。
そうでもしないと本当に彼女を殴ってしまいそうだから。
「薫?どうしたの……?」
私の声で異変に気づいた実砂が上から降りて来た。
でも私はその声すら聞こえない。
「ど……うぞ。帰ってください……。」
間を開けて、田中さんは一礼すると走って帰って行った。
:07/11/01 19:20
:SO903i
:☆☆☆
#252 [向日葵]
なんでよ……どうして今更そんな真実告げてくるのよ……。
どうして……
どうして……っ。
「薫……。」
「ゴメン実砂……。1人に……させて……。」
フラフラしながら私は部屋に行った。
その後ろで実砂はついてきて、荷物を取ると「バイバイ」と小さな声で言った。
私はベッドに横たわった。ただ天井を見上げる。
伊月……。
何で一言も言ってくれなかったの?
:07/11/01 20:22
:SO903i
:☆☆☆
#253 [向日葵]
言ってくれたら、私助けたのに。助けれたかもしれないのに。
今……伊月と笑ってるかもしれないのに……。
[後悔してもしらないよ。]
実砂の言葉を思い出した。
呆気なく煙となってしまった伊月。最後に見た生身の伊月は一般的によく言われる、ただ眠ってるようにしか見えなかった。
触れれば良かった……。
冷たくなっていたとしても、その笑顔が見れなくても……最後に触れるのが、私なら……。
:07/11/01 20:26
:SO903i
:☆☆☆
#254 [向日葵]
今、思っても、伊月に触れれる事は、もう…………ない。
「……ひっ……ゴメ……。」
伊月、ごめんなさい。
いつも言ってくれてたのに。結局私は伊月を信じてなかったんだ。
信じて欲しかったよね……伊月。
伊月……伊月……。
名前を呼んでも、もう返事してくれないんだね……っ。
「伊月ぃ……っ!」
もう一度……声を聞かせて……っ!
:07/11/01 20:30
:SO903i
:☆☆☆
#255 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「……ん……。」
目を開けると部屋は暗くなっていた。
いつの間にか晴れた空からは月明かりが差し込んでいる。
今何時だ……?
携帯を見ると、12時を差していた。
今日はもうこのまま寝てしまおう。
明日の朝にお風呂入ればいいや。
カタ……
「ん……?」
:07/11/01 20:33
:SO903i
:☆☆☆
#256 [向日葵]
携帯から目を離して顔を上げると、なんだか姿が見えた。
「――――!」
伊月だった。
私はまた夢を見ているんだろうか。
……いや、今は分かる。前も、前の前も、あれは夢じゃなかったんだ……。
伊月は私にスー……と近寄ると、いつものように頭を撫でた。
幽霊が出て怖い筈なのに、私は全然怖く無かった。
涙がまた出てくる。
「伊月……ゴメンネ……っ。」
:07/11/01 20:38
:SO903i
:☆☆☆
#257 [向日葵]
伊月はただ優しく柔らかく微笑んでいた。
「ゴメンネ……何も出来なくて……っ!」
伊月の透けている手が、頬に伸びる。
おそらく涙を拭こうとしてくれているんだろう。
でも、当たり前かの様に、涙を拭く事はおろか、頬に触れるなんて事は出来ないのだ。
その事実に、伊月は悲しそうに顔を歪めた。
私は包む様にしている伊月の手の上から手を置いた。
そして頑張って微笑んだ。
:07/11/01 20:42
:SO903i
:☆☆☆
#258 [向日葵]
「空で……見ててね……私の事……。」
伊月はまた微笑むと、私の唇に触れた。
目を閉じて、その感触を確かる。
次に目を開けた時には、伊月の姿はもうなかった……。
―――――――――……
数日後。
私は実砂と一緒に伊月の家にお線香をあげに行った。
遺影の伊月を見て、その笑顔に少し胸が軋んだけど、「空で元気でね。」と手を合わせて伊月宅を出た。
:07/11/01 20:47
:SO903i
:☆☆☆
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194