○ビー玉ラバーズ○
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#320 [向日葵]
その行動に驚いた肇はパタパタ後ろから追いかけてきて
「え?!何?どーしたのっ?」
と何故かパニクっていた。
「別れたの。昨日たまたま浮気が発覚したから。」
さらりと告げて教室に入った。
私があまりにあっさりしているので、情報を根掘り葉掘り聞きたい肇は物足りなくて私に詰め寄った。
「どーして昨日連絡くれなかったのよー!言ってくれたら行ったのにぃっ!」
:07/11/08 12:22
:SO903i
:☆☆☆
#321 [向日葵]
「別に悲しくもなかったし。見なかった?アイツのほっぺ。腫れてたでしょ?あれですっきりしたの。」
まぁそれだけじゃないけど。
肇はなんとかして私を慰めたいのか、いきなり抱きついてきた。
「もー!心配するでしょ!」
「あーハイハイ。ゴメンネ。」
今日の帰り、あそこに行けば、またお兄さんの歌聞けるかな……?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「碧!かーえろっ!」
:07/11/08 12:25
:SO903i
:☆☆☆
#322 [向日葵]
「あ、ゴメン。私行きたいトコ……そうだ。肇も一緒に行かない?」
肇は何が何だか分からないようだったけど「ウン」と言って一緒についてきた。
「あ、碧っ。」
教室を出るとすぐに呼び止められた。
元カレ。もとい、浮気男の長田。
「あ、のさ!昨日は……ゴメン。」
「もういいから。昨日の彼女とお幸せに。」
今頃何言っても遅い。ってかアンタに未練なんかない。
:07/11/08 12:29
:SO903i
:☆☆☆
#323 [向日葵]
私は肇の手を引っ張って走って行った。
後ろで長田が何回も私を呼んだけど、私はもう長田なんて眼中になかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ん?駅前に来てなんかするの?」
人が行き交うのを避けながらキョロキョロしてる私に肇が聞いた。
「違うの?確かこの辺だったんだけどなぁ……。」
人混みがさっと切れた時、その人はいた。
「あ!」
私はまた肇の手を引いて、あのお兄さんがいる場所に行った。
:07/11/08 12:32
:SO903i
:☆☆☆
#324 [向日葵]
――――――

――――――
キリます(。・ω・。)
>>283に感想板がありますんで良ければ感想お願いします

:07/11/08 12:34
:SO903i
:☆☆☆
#325 [向日葵]
お兄さんは丁度準備してる所で、ギターを肩にかけていた。
「お兄さん!」
私の声に気づいたお兄さんは準備する手を止めて私の方を向いた。
「こんにちはっ。私のこと覚えます?」
「……誰?」
……昨日の今日なのにもう忘れるだなんて、早いよお兄さん……。
シュンとうなだれていると、クククと声が聞こえた。
「嘘嘘っ。覚えるから。碧ちゃん。」
:07/11/10 16:36
:SO903i
:☆☆☆
#326 [向日葵]
私の顔が笑っていくのを自覚した。
良かった。覚えてもらって。
「今日はお友達と一緒?」
「うん!肇って言うの!」
お兄さんは肇に向かってにっこりと笑うと、ギターの調子を確かめ為か小さく音を鳴らした。
「ウン。今日もいい音。」
まるでギターが恋人かのようにお兄さんは優しく柔らかく笑った。
:07/11/10 16:40
:SO903i
:☆☆☆
#327 [向日葵]
お兄さんの恋人がうらやましい……。
こんな素敵な歌を毎日側で聞いていられるんだもん。
「では初めてのお客さんの肇ちゃん。なんかリクエストありますか?」
お兄さんはにっこり笑って肇に聞いた。
肇はリクエストが出来る嬉しさに目を輝かせていた。
「私、恋の歌がいいな!」
「かしこまりました。」
ギターを鳴らし始めるお兄さん。
恋の歌はバラードのようで、優しく、そしてどこか切ないメロディーだった。
:07/11/10 16:44
:SO903i
:☆☆☆
#328 [向日葵]
<恋を失ってしまった僕を切なげに空が包みこむ。>
そんな歌詞が、なんとなく耳に残った。
お兄さんが作っただろう歌詞は、どこか現実味に溢れていて、もしかしたら実体験をもとにしてるのかなと聞きながら思った。
最初は昨日の私みたいにお兄さんの声に驚いていた肇だったけど、やがてその声、その歌詞に感動してウルウルしていた。
また昨日みたいに、歩いていた人達の足が止まっていく……。
皆、お兄さんの声の引力に惹き付けられて……。
:07/11/10 16:49
:SO903i
:☆☆☆
#329 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「――……り。碧ったら!」
私はハッとした。
いつの間にかぼーっとつっ立っていた。
目の前には、様子がおかしい私を心配そうに見ている肇と、そんな私が面白いのかにこにこ笑いながらギターを片付けるお兄さん。
「あ……ゴメン……。」
「そんなに俺の歌良かった?」
「そ!そんなんじゃないっ!!」
図星だったので思わず否定してしまった。
本当はそうだった。
時間を忘れてしまうようなお兄さんの歌……。
:07/11/10 16:53
:SO903i
:☆☆☆
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