○ビー玉ラバーズ○
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#101 [向日葵]
門に手をかけた時だった。
「奏……。」
私はまた驚いた。
彼が私を「ちゃん」無しで呼ぶなんて。しかもそんな低い声で。
「俺が……嫌い?」
「……嫌いじゃないです。でも、もういいです……。」
すると腕を引っ張られて、私は先輩に抱きしめられた。
いつもとは違う先輩に、少しドキッとした私は直ぐに我に帰って先輩から離れようとした。
:07/10/21 11:19
:SO903i
:☆☆☆
#102 [向日葵]
「ちょ……!先輩やめて……っ!」
「…………。」
先輩は何も言わずに私を抱き締める。
その腕は1ミリも動かず私を締め付ける。
すると私はある異変に気付いた。
先輩の体が、少し震えているのだ。
寒かったのか?と思い、抵抗するのを少しやめた。
そして次の瞬間、耳元で先輩の息遣いを聞いて、私は分かった。
「先輩……泣いてるの……?」
:07/10/21 11:22
:SO903i
:☆☆☆
#103 [向日葵]
先輩は鼻をすすりながら、私をまだ抱き締めたままでいる。
「ゴ……メン。俺、全然別れたいとかそんなの思ってなくて……。ただ、奏が俺を好きか、試したかったんだ……。」
「……え?」
「奏は、俺みたいな子供っぽいのはもううんざりして、好きじゃなくなったのかなって……。でもいつも怒ってくれてる姿見たらホッとしてたんだ……。」
先輩はそれだけ言うと私をやっと解放して、シャツの腕で乱暴に涙を拭いた。
目を真っ赤にしながら私を見つめる。
:07/10/21 11:27
:SO903i
:☆☆☆
#104 [向日葵]
「だから、俺、奏が一番好きだから……。今日のはやり過ぎたと、思う。忘れてないよ。今日は記念日だもん……っ。」
先輩はまた涙をたくさん流した。
私はその姿を見て、すごく愛しくなって、先輩を抱き締めた。
「馬鹿ですね……。こうしてずっといるんですから、嫌いになんてなりませんよ。」
ううん。馬鹿は私か……。
知らず知らずの間に先輩を不安にさせていたのだから。
所詮私も子供だ……。
:07/10/21 11:31
:SO903i
:☆☆☆
#105 [向日葵]
先輩の顔を両手で包んで微笑んだ。
涙で濡れた先輩の目に鮮やかに私の姿が映っている。
「なんか、大人っぽい先輩、先輩らしくないですよ?無理しないでいつもの先輩に戻ったらどうですか?」
そう言うと、先輩のりりしかった顔が一気にふにゃあと崩れて、派手に泣き始めた。
「うぁぁ……か、な、で、ちゃぁあん……っ!」
「もうこんな事しないで下さいね?」
先輩はコクコクと何回も頷いて私に抱きついた。
耳元で「うぅぅ…っ!」と泣き声が聞こえる度、私はそっと微笑んだ。
:07/10/21 11:36
:SO903i
:☆☆☆
#106 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
寒かっただろうと、先輩を家に招き入れた。
働いてる母はまだ帰ってないらしい。
私は部屋に先輩を案内した。
「どうぞ。散らかってますけど。」
「わぁいっ!」
と一番にベッドにダイブした。
やっぱり子供だ。
「奏ちゃんの匂いがするー。」
私は微笑んで、先輩の近くに座った。
:07/10/21 11:40
:SO903i
:☆☆☆
#107 [向日葵]
「先輩……。」
「ん?」
「私、そんな子供っぽい可愛いらしい先輩が……す、……き……ですから。」
私は顔を真っ赤にさせた。
好きだなんて言い慣れてない!先輩はよく言えるなぁっ。
肩にトントンと何かが当たったので振り向くと、ベッドに座った先輩が、隣においでとベッドを叩いていた。
指示通り、私はベッドに座る。
「ありがとう。俺も奏ちゃん大好き!」
と言って、一瞬のキスをした。
:07/10/21 11:45
:SO903i
:☆☆☆
#108 [向日葵]
そして二人で微笑みあった。
「ところで奏ちゃん。」
「ハイ?」
「俺、男なんだよね!こう見えても!」
「????はぁ……。」
すると先輩の顔がまた近づいてきて、唇が重なった。
またすぐに離れるだろうと思ってたのに、甘かった。
「ん?!ちょ……っ!」
先輩の唇が、少し離れると、先輩の顔が何故か笑ってるのに意地悪く見えた。
:07/10/21 11:50
:SO903i
:☆☆☆
#109 [向日葵]
「なんか……気分盛り上がっちゃった!」
と無邪気に笑いながら私を押し倒した。
「えぇ?!せ、先輩っ?!」
「奏ちゃん好きだよ……。」
そう言ってまた唇を重ねる。急で呼吸の準備なんてしてなかったから、私はすぐに呼吸困難になった。
「……っ。っ!!」
先輩の少しひんやりした指が、首筋に降りたのが分かった。
うそ――――っ?!
その時だった。
:07/10/21 11:54
:SO903i
:☆☆☆
#110 [向日葵]
「ただーいまー!」
母さんの声に、少し怯んだ先輩を見た隙に力一杯先輩を押し退けた。
「お、おかえりなさぁぁい!」
まだ心臓がドキドキしてる。体全体が熱を持つ。
「あーぁ!お預けかっ!」
先輩は無邪気にまた笑ってる。
「お預け」って……。近い将来つまりそんな事する日が来るってことっ?!
私が驚いた目を先輩に向けていると、先輩はにこっと笑った。
:07/10/21 11:57
:SO903i
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