[ストリート×チルドレン]
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#201 [トイロ]
「‥なにかな?」


太郎の優しい声にビクッと震える女の子。


ふたりのそばを通る女子高校生たちの視線が冷たくささる。



「あの、えっと、‥山田さん、よくここにいますよね」

(僕の名前は、調べ済みってわけね)


.

⏰:08/02/03 17:40 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#202 [トイロ]
「あたし、ここ毎日通るんです
それで‥山田さんをみかける度に胸がドキドキして‥//」

(そりゃそうでしょ
元ホストですし《笑)


「ですから、あの、メアド交換してくれませんか!?」


バッと太郎に自分のメアドを書いた紙をさしだした。

⏰:08/02/03 17:42 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#203 [トイロ]
「‥ごめんね
今仕事中なんです」


「あっ!ご、ごめんなさい!!」

女の子は真っ赤になって顔を上げた。


「でも受け取ってもらうことはできますよね!?」


「それにもうすぐ恋人が迎えに来て‥あ、キング!
ここです!」

⏰:08/02/03 17:43 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#204 [トイロ]
黒い光沢をひからせながら、ベンツがふたりの傍にとまる。


運転席の窓が下がり、イケメンな男がガンをとばしながら言う。

「‥はやく乗れよ」


「じゃあ学校遅れないようにね」


太郎は悩殺的なスマイルを女の子にむけ、車に乗りこんだ。

⏰:08/02/03 17:45 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#205 [トイロ]
車が走り去ったあと、
とり残された女の子は


「‥恋人が‥男の人‥‥」


と放心するのであった。




++++++++++

⏰:08/02/03 17:47 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#206 [トイロ]
「てめぇ‥誰が恋人だ」



「ほんとに助かりました

あ-いうの、気持ちはありがたいんですけど、
正直困るんですよね」



「しょうがねぇだろ

おまえ元ホストで、しかもナンバー1だったし
それがまだ抜けきってねぇんだよ」

⏰:08/02/03 17:48 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#207 [トイロ]
「それでいてキングはずっと2位だったんですよね」


「‥おまえ喧嘩売ってンのか?」

香介がメンチをきる。


「違いますよ
拳で僕がキングに敵うわけないでしょ」


(‥嘘つけ)

太郎の曇りのない笑顔をみると、よけいに腹がたつ。

⏰:08/02/03 17:50 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#208 [トイロ]
「それでキング
調べた結果、何がわかったんですか?」


(さりげなく反らしやがって)

「依頼されてたのは、珠西族
よくあの空きビルをたまり場にしてたらしい」



「でも、幸くんは会わなかった‥ということですか?」


「ああ、幸が会ったのは、十字族」

⏰:08/02/13 00:46 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#209 [トイロ]
「最近、裏で騒がれている族ですね
なんでもあちこちのテリトリーを潰しているとか」



「この日は珠西族が標的だったようだな

‥幸はどんな感じだったか?」



太郎が呆れた顔をする。


「気になるのなら、自分で行けばよかったじゃないですか

⏰:08/02/13 00:49 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#210 [トイロ]
空きビルから幸くんが出てこないからって、わざわざ僕を呼び出して‥はあ

どうせ今回だって、幸くんのことが心配で、ずっとビルのまわりを巡回してたんでしょう」



香介の肩がピクッと動く。

「‥ずっとじゃねぇ」


「そうですね
情報収集も必要ですしね」

⏰:08/02/13 00:52 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#211 [トイロ]
'
すかさず太郎が言い放つ。


香介は太郎をにらみつけた。

「てめえ
俺の質問に答えろよ」


「はいはい
そうですね‥体調はわりと平気そうだったんですが
‥様子が少し変でしたね」


「変?」

.

⏰:08/02/13 00:54 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#212 [トイロ]
「ええ、アキコちゃんに首もとの傷を指摘されたとき

幸くん、とっさに傷を隠したんです

まるで知られたくないことがあるかのような‥」



「‥あまり気にとめてない族だったが、どうやら調べてみる必要があるみたいだな
このまま直でいくぞ」

香介がハンドルを握り直した。

⏰:08/02/13 00:57 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#213 [トイロ]
太郎は慌てて制する。

「ちょ、ちょっと待ってください!キング!!

僕は昨夜呼び出されてから着替えてもないし、風呂にも入ってないんですよ!?

少しでいいですから家に寄らせてください」



「んな暇はねえ」

香介の冷たい即答。


.

⏰:08/02/13 00:58 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#214 [トイロ]
「キング〜;;
親バカなのはいいですけど、それで僕を巻き込まないでくださいよ!!!」



「別に幸のためじゃね-ぞ

銀河市の治安を守るのが、俺たち、警察の使命だからな」



「そのセリフ、いいかげんきき飽きましたよ」

太郎が吐き捨てた。

⏰:08/02/13 01:01 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#215 [トイロ]
香介は、となりでうなだれる太郎を無視して、車を警察署へ向かわせた。

++++++++++



「おまえのコードネームはセイヤだ」



「はいはい
今回も僕はセイヤで、香介さんがキングですね
了解」



.

⏰:08/02/13 01:05 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#216 [トイロ]
++++++++++


#03.1話#

香介×太郎:{その後


-END-


++++++++++

⏰:08/02/13 01:10 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#217 [トイロ]



★番外編:{おまけ


#05.1話#は
>>91-103
壱sideの話です。



91103

⏰:08/02/17 12:03 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#218 [トイロ]
#05.1話#


俺は、杉本 壱。

銀河高校の2年生。


いちおう学年首席。

まあ、銀高で1番を維持してても、別に誇れることじゃないんだけど。


なぜなら銀高は、別名「すべりどめ学校」と呼ばれているように、
勉強に積極的ではない生徒たちが集まっている学校だから。

⏰:08/02/17 18:36 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#219 [トイロ]
どうして俺がここに入ったのかって?


簡単なことだよ。




遅刻したんだ。



俺の第一志望校は、銀河市のなかでも1、2位を争う名門学校、駘壕高校。


中学校の先生たちから、すごく期待されていて、
俺もそれにこたえようと勉強に励んだ。

⏰:08/02/17 18:38 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#220 [トイロ]
だけど、試験当日。

バス停で要点を見直していたら、おなじベンチに座っていた女の人がいきなり倒れた。

俺は驚いて女の人を起こしたら、、、、





「う、‥‥産まれ、る−ッ!!!」





俺は頭が真っ白になった。


気がつくと、俺は真っ白な部屋、病室にいた。

⏰:08/02/17 18:42 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#221 [トイロ]
30代ぐらいの男の人が俺の手を握って、泣き笑いながら礼を言っていた。


そのとなりには、先ほどの女の人が笑顔を向けながらベットにいた。

小さなちいさな赤ちゃんを抱いて。





ちょっと余談が入ったな;


まあ、これが銀高に入学した理由。

⏰:08/02/17 18:43 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#222 [トイロ]
実のところ、
銀河高校に入ったことは、それほど気にしていない。


妊婦さんを見捨ててまでも、駘壕高校に行きたかったわけじゃないし。




でも最近、全く感じていなかった気持ちが、少しずつ募ってきているような気がする。


原因はだいたい見当がついている。

⏰:08/02/17 18:46 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#223 [トイロ]
銀高で、右にでる者はいないと断言できるほどの美少女、
和歌山 架奈さんだ。



幸にも話したけれど、
なぜか俺は和歌山さんに嫌われている。


もちろん嫌われるようなことをしたおぼえはない。



俺はあまり気にとめない性格だが、
心当たりがないのに嫌われているというのは、やっぱり結構ショックだ。


++++++++++

⏰:08/02/17 18:49 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#224 [トイロ]
'


AM6:10



俺はいつものように教室のドアを開ける。



そして、いつもなぜか早朝から登校している和歌山さんに


「おはよう」



と声をかけてから、自分の席に座る。

⏰:08/02/17 18:51 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#225 [トイロ]
嫌われているからといって

挨拶をしないのは、おかしいからね。


すごい不機嫌な顔を向けられても;



ちなみに、和歌山さんからあいさつが返ってきたことはない。

まあ、別にいいけど。




さて、俺の唯一の楽しみ、読書の時間だ。


今日は図書館で借りてきた推理小説、「落窪」を読もう。

⏰:08/02/17 18:57 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#226 [トイロ]
本の世界に引き込まれ

‥る前に和歌山さんの声が俺の頭上にかかってきた。


「す、すぎ杉本っ」



(和歌山さんから声をかけてくるなんて‥めずらしいな)

俺は本から顔をあげた。


彼女と目があう。

気のせいか、彼女の顔が赤いような気がする。

また俺は気づかないうちに、なにか怒らせてしまったのだろうか。

⏰:08/02/22 12:53 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#227 [トイロ]
不安になって彼女の言葉を待つ。




「‥‥‥‥‥‥‥っ‥////」

なかなか次の言葉がでてこない。


そんなに言いにくいことなのだろうか。

俺は必至で記憶を辿り巡らす。



「‥えっと‥‥
‥‥な、なな、ななんでそんな本読んでるのっ!?」

⏰:08/02/22 12:56 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#228 [トイロ]
'



‥‥‥‥‥‥‥。





「えっとえっと、だ、だって!
杉本、授業以外はずっと本ばっか読んでるし!
そんなにおもしろいわけ?」



「‥‥‥面白いよ
まあ、和歌山さんにはわからないだろうけど」


我ながら冷たい言葉。

⏰:08/02/22 12:59 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#229 [トイロ]
我ながら冷たい言葉。



「和歌山さんも雑誌ばっか読んでないで、ちゃんと本読んだ方がいいんじゃないの?」



言葉がまるで鎖のように、つながっていく。


とまれない。

⏰:08/02/22 13:00 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#230 [トイロ]
「‥雑誌ばっかじゃないし!
あたしだって本読んでるわよ!」


「漫画とか?」


「‥マンガのどこがわるいのよ
それに携帯小説だって、ちゃんと読んでるし」



「悪いとは言わないけど、得るものは少ないと思うよ

まだ教科書に載ってる文章とかのほうが、得るものが多いんじゃない?」




「‥‥‥もういい」

⏰:08/02/22 13:04 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#231 [トイロ]
彼女は、そう終止符を打つと、踵をかえして教室を出ていった。




教室に一人残された俺は、息をはいて座りなおす。



今までの俺なら、あんなことを言われてもうまく受け流せていた。


それなのに‥なぜ彼女に言われると、ここまでムキになってしまうのだろう。


まともに相手しなければいいのに、なぜそれができないのだろう。

⏰:08/02/22 13:08 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#232 [トイロ]
「‥結局、和歌山さんは‥何をしたかったんだ?;」


なんのために、あんな言葉をわざわざ言いに来たのだろう。


毎度ながらおなじ結論にたどりつく。





「‥やっぱり、嫌われてるんだろうな‥‥」

⏰:08/02/22 13:10 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#233 [トイロ]
やりきれない気持ちが沸き上がってくる。


「‥?
なんだこの気持ち‥」



和歌山さんもよくわからない人だが、
最近、1番理解できないのは、

‥‥‥俺自身だった。




「自分のことなんて‥俺が1番知ってるはずなのにな」

あほらしくて、少し笑えた。

⏰:08/02/22 13:14 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#234 [トイロ]
++++++++++


−キーコンカーコン《♪HR終礼ベル



「起立、礼」



ほとんどの席が空いたなか、学級委員である俺は号令をかけた。


HRまで残っているのは、幸をはじめ、10人ほどしかいない。

他のクラスでも似たような状態だ。

⏰:08/02/26 00:17 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#235 [トイロ]
「五十嵐、それと林!!

今から職員室に来い」


担任、中センが帰ろうとしていた二人を呼び止める。



「えー今帰ろうとしてたのに〜」

「うへ、やっぱ捕まったか↓」

林さんと幸が渋りながら中センの後についていく。


去る間際、幸がなにかを思い出したらしく振り向いた。

⏰:08/02/26 00:19 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#236 [トイロ]
「杉!!
悪いけど、俺が戻るまでミケ頼むわ!」


「えっ、ちょっ」


幸はそれだけ言うと、俺の返事もきかず、中センの後を追いかけて行った。



「杉、もしかしてイヤ?」


幸から離れてきた躬稀(みけ)くんが、俺の顔を覗きこむ。



「いや、躬稀くんを預かるのは別にいいんだけど‥」

⏰:08/02/26 00:23 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#237 [トイロ]
今、教室に残ってるのは、俺と躬稀くん、そして、‥和歌山さんだけだった。



(なんか‥気まずい;)



躬稀くんが俺の返答をきいて安心したのか、
ひざによじのぼってきた。


しばらく見守っていたが、苦戦しているようだったので、
俺は躬稀くんをひょいと持ち上げて、ひざに座らせた。

⏰:08/02/26 00:26 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#238 [トイロ]
躬稀くんはもぞもぞと動いて、俺と向き合う形に座りなおす。


(近っ(笑;))


「ねー杉ぃ
なんで幸は、中センに呼び出されちゃったの?」

躬稀くんは、すこしご機嫌ななめのようだ。


「うーん、‥昨日学校サボってたから、たぶんそれじゃない?」



「あー!!
それは中センにいっぱい怒ってもらわなきゃ!!

⏰:08/02/26 00:29 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#239 [トイロ]
昨日ぼく、ずっと待ってたのに
幸、来なくて、すっごく寂しかったんだから!!!」


そう叫ぶと、ぷーっとほおを膨らませる。



そのしぐさが可愛いらしくて、思わず笑ってしまった。


「なんで杉、笑うのっ!?」



(おっと、やばいやばい)



俺は躬稀くんの機嫌を損ねないように、優しく頭をなでた。

⏰:08/02/26 00:32 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#240 [トイロ]
「ごめんごめん

躬稀くん子犬みたいかわいいから
‥て男なのに、こんなこと言われても嬉しくないよね;」



「ううん、すごく嬉しいよ♪
だって、ぼく幸の犬だもん☆」


躬稀くんは撫でられる感触が気持ちいいのか、ご機嫌だ。


(ほんと、感情豊か(笑))


.

⏰:08/02/26 00:34 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#241 [トイロ]
「でも
昨日は確かに躬稀くん
よく我慢したね

えらいえらい」



「えへへ‥///

だって幸と約束したんだもん
泣き言はいわないって☆

それに帰りは、杉が一緒に帰ってくれたし♪
杉、ありがとお」



「一緒に帰るぐらい、全然いいよ

⏰:08/02/26 00:37 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#242 [トイロ]
それに、さっき幸から聞いたけど、
ついこの前、一人で帰ってたら中年の男に捕まったんでしょ?

あぶないし、躬稀くんになにかあったら嫌だし」




−がばっ


「うわっ!」

⏰:08/03/13 23:59 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#243 [トイロ]
「杉ぃ〜〜〜ッ!もうっ、
幸の次に大大大好きだよ〜〜っ!!」


俺の腰には躬稀くんの腕が巻きついている。


俺はかるく笑って、
ネコっ毛の頭をぽんぽんとたたいた。


「ほんと『幸の次に』とか言うところ、躬稀くんらしいよね(笑)

⏰:08/03/14 00:06 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#244 [トイロ]
うん、でも嬉しいよ
有り難う」


「えへぇ〜///」

躬稀くんは照れくさそうにもじもじする。



ほのぼのと会話していると
いきなり和歌山さんが間に入ってきて、
俺たちを無理やり突き離した。


そして一叫。

⏰:08/03/14 00:07 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#245 [トイロ]
「男同士がなに抱き合ってんのよ!
まじキモイ!
まじありえない!」



‥‥‥‥‥‥。



(何か‥勘違いしてない?)



あ、‥‥まただ。



あの、
なんともいえない気持ちが


沸きあがってきて

⏰:08/03/14 00:11 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#246 [トイロ]
沸きあがってきて



抑えられない‥



「‥‥なんでそう思い込みが激しいわけ?」



ひとつ言葉が漏れると



「こんなのただのスキンシップでしょ
よく女の子同士でも抱き合ったりしてるじゃない」

⏰:08/03/14 00:13 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#247 [トイロ]
 
まるで溢れだす水のように


「お、女の子はいいのよ!
でも男はキモイからダメ!」


止まらなくなる



「‥‥そういうのを偏見っていうんだよ

わかりやすく言えば、まあ自己中心的?」

⏰:08/03/14 00:14 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#248 [トイロ]
「‥‥‥‥」

和歌山さんは何も言わなかった。



気まずい空気がただよう。


躬稀くんが不安げにふたりの顔を交互に見上げる。



そのとき、教室のドアが勢いよく開いた。

⏰:08/03/14 00:16 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#249 [トイロ]
「「づかれだ〜」」


教室に入って来たのは、先ほど中センに呼び出されていた、幸と林さん。



「アキコ、おそ-い」

和歌山さんが俺に背をむけて頬を膨らませた。


「幸だ-☆」

躬稀くんが満面の笑みで幸を迎える。

⏰:08/03/14 00:18 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#250 [トイロ]
「やっと来た‥」

(助かった‥)

俺は安堵のため息をはいた。



「ったく、なんで学校サボったぐらいで反省文書かせられんだよ」

幸が悪態をつく。


「そーだよね!
サボるやつ、この学校じゃもっと他にもたくさんいるし!!」

林さんも賛同に加わった。

⏰:08/03/14 00:20 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#251 [トイロ]
「正座させられながら、廊下で居眠りする人なんてふたり以外いないからだよ‥」


俺の言葉が図星だったのか、二人は黙ってしまった。


(駄目だ‥冷静になれない
今日はもう、はやく帰ろう)



「幸、俺もう帰るよ
はい、預かってた躬稀くん」

⏰:08/03/14 00:21 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#252 [トイロ]
俺は椅子から立ち上がって、ひざに座っていた躬稀くんを幸に渡した。


「お-、いつもありがとな
じゃ-杉、また明日」


「杉、ばいば-い☆」

躬稀くんが大きく手を振る。


俺は軽く手を振って教室を出た。

⏰:08/03/14 00:22 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#253 [トイロ]
今日はさんざんな一日だったな。


にしても、本当に

この気持ちはなんなんだ?


この気持ちに名はあるのだろうか。


だとしたら、辞書で調べられるのに‥



こんなに物事がうまくいかないのは初めてだ。


このもどかしい思いも。

⏰:08/03/14 00:23 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#254 [トイロ]
++++++++++


#05.1話#

壱×架奈:{鎖


-END-


++++++++++

⏰:08/03/14 20:34 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#255 [トイロ]



★番外編:{おまけ


#05.2話#は
>>91-103
架奈sideの話です。


⏰:08/03/14 20:39 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#256 [トイロ]
あたし、2年の和歌山 架奈。
銀高のなかでも、とびきりの美少女としてモテモテ!


〔幸:「ふつう自分で"美少女"とか言うかな((呆;」〕


男には困らないほどの美貌をもつ、そんなあたしでも悩みはある。

⏰:08/03/14 20:49 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#257 [トイロ]


〔秋子:「まあ、たしかに架奈はすごい美人だよね(いろんな意味で;)」〕



それは、、、恋。
(きゃっ!///)


〔幸:「『きゃっ!』って‥‥」〕

⏰:08/03/14 22:37 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#258 [トイロ]
そう、あたしは美少女でありながら恋する乙女になってしまったの。

ああ、なんという罪深さ‥。


〔幸:「‥‥‥‥‥」〕


相手知りたいっ!?
知りたいよねっ!??

しょうがないなあ〜。
じゃあ特別に教えてあげる。

⏰:08/03/14 22:40 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#259 [トイロ]
〔秋子:「いやあの、読者さん、まだ何も言ってないけど‥‥」〕


あたしを恋に落とした罪な男はね、、、

同じクラスの‥‥‥‥







す、す、す、  杉本 壱で、ぷっ!

⏰:08/03/14 22:44 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#260 [トイロ]


〔幸×秋子:「『でぷっ』って‥((爆笑!!!」〕



〔架奈:「ちょっと!外野うるさいわよ!!///恥」〕



最後は舌噛んじゃったけど‥

ね、びっくりでしょ!?

⏰:08/03/15 16:02 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#261 [トイロ]
彼女にしたいNo.1の架奈があんな地味男を好きっていうのよ!

杉本はもっとあたしに感謝すべきよ!


〔幸:「あんなストーカー並のことされて嬉しいはずがねぇだろ‥」〕


〔架奈:「ん?なんか言った?」〕
 

⏰:08/03/15 16:08 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#262 [トイロ]

〔秋子:「な、なんでもない!
ほら、続けないと読者さんに失礼だよ((焦;」〕



えっとそう、だから
あたしは杉本とらぶ×A
カップルになるために日々頑張ってるの!

⏰:08/03/15 16:12 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#263 [トイロ]
++++++++++


AM6:00


−ガラッ


(よしっ、まだ誰も来てない)


杉本と二人っきりになれるのは、この時間しかない。


(ふたりっきりになるためなら、早起きでもなんでもやってやるっ!)

⏰:08/03/15 21:16 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#264 [トイロ]
(杉本がくる前に最終チェックしとかなきゃ!)


あたしは鞄から手鏡を取り出して、前髪を整えなおす。


AM6:10


−ガラララ


(来たっ!)

⏰:08/03/15 21:18 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#265 [トイロ]
ピンポンピンポン!
予想的中☆


杉本が教室に入ってくる。


−ドキドキドキドキ


(頑張るのよっ架奈!
にっこり笑って『おはよう』
これだけでいいのよ!)



「和歌山さん、おはよう」

⏰:08/03/15 21:20 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#266 [トイロ]
(言えっ!言うのよ!
かわいく笑って『おはよう』って!!!)









顔がひきつって


言葉も出てこない...

⏰:08/03/15 21:21 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#267 [トイロ]
杉本はもう自分の席に座ってしまっている。


(今日もダメだった‥

杉本、きっとあたしのことあいさつも返さない嫌なやつって思ってるよね‥)


いつもだったら恥ずかしさに堪えきれなくて
トイレに逃げ込むあたしだけど‥


(何も進展しないままなんてイヤだしっ!)


あたしは震える足に渇をいれて、杉本に近づく。

⏰:08/03/15 21:25 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#268 [トイロ]
杉本は本に夢中になっているのか、
あたしが目の前に立っても全然気づく気配がない。


(ちょっと!
こんなにかわいい子が目の前に立っているのに、気付かないなんて‥
どーいう神経してるのよっ!?)


苛々して本のタイトルをみた。
『落窪』‥何て読むのかわからない。


(そんなにその本が面白いわけ!?)


あたしは本に腹をたてながら叫んだ。

⏰:08/03/15 21:29 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#269 [トイロ]
 

「す、すぎ杉本っ」


杉本はやっと気付いたらしく、本から顔をあげた。



杉本と目があう。



−どっきん!



.

⏰:08/03/15 21:30 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#270 [トイロ]
(う わ 、、、
声をかけたはいいけど‥‥どうしよう
心臓が‥‥鳴り止まないっ;)


−ドキドキドキドキ



杉本がいぶしかけな顔をする。



(言わなきゃ‥何か言わなきゃ!)


焦ればあせるほど、言葉がでてこない。

⏰:08/03/15 21:34 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#271 [トイロ]
 

「‥‥‥‥‥‥‥っ‥////」



杉本が目線をそらす。



(! 
は、はやく何か‥っ;


あっ本!そうよ!本のことを言おっ


『何ていう本読んでるの?あたし、その本の題名読めなくて‥えへ』


完ぺきっ!☆)

⏰:08/03/15 21:37 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#272 [トイロ]
完ぺきっ!☆)



「‥えっと‥‥」


(さあ、架奈っ言うのよ!
『なんていう本読んでるの?』
って可愛さを演出して言うのよ!)


「‥な、なな、ななんでそんな本読んでるのっ!?」



−いやああああぁぁっ!!!!((心の叫び

⏰:08/03/15 21:39 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#273 [トイロ]
(恥ずかしさのあまり、つい本音がっ;

てか『そんな本』‥‥‥


これはやばいってぇぇっ!!

絶対杉本怒っちゃったよっ;
とにかく弁解しないとっ)


「えっとえっと、だ、だって!
杉本、授業以外はずっと本ばっか読んでるし!

そんなにおもしろいわけ?」



−ぎゃああああぁぁっ!!!!((再度心の叫び

⏰:08/03/15 21:42 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#274 [トイロ]
(めっちゃ感じ悪くなっちゃったっ;
どうしよどうしよどうしよっ)



「‥‥‥面白いよ
まあ、和歌山さんにはわからないだろうけど」




‥‥‥‥‥‥‥。




「和歌山さんも雑誌ばっか読んでないで、ちゃんと本読んだ方がいいんじゃないの?」

⏰:08/03/15 21:44 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#275 [トイロ]
 



今まで杉本に思いもしない
ひどい言葉をいってしまったことは、何度もあった。




でも、こんなふうに言い返されたのは初めてだった。




「‥雑誌ばっかじゃないし!
あたしだって本読んでるわよ!」

⏰:08/03/15 21:47 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#276 [トイロ]
 


どうして‥
いつも『ごめんね』の一言が言えないの‥





「漫画とか?」


「‥マンガのどこがわるいのよ
それに携帯小説だって読んでるし」




なんで素直になれないのよ



.

⏰:08/03/15 21:50 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#277 [トイロ]
 

「悪いとは言わないけど、得るものは少ないと思うよ

まだ教科書に載ってる文章とかのほうが、得るものが多いんじゃない?」




「‥‥‥もういい」






あたしはトイレに逃げ込んだ。

⏰:08/03/15 21:51 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#278 [トイロ]
 

あたしはいつもこうだ。



肝心なところで素直になれなくて



真逆のことをしてしまう。




スカートの裾が湿ってきた。

⏰:08/03/15 21:52 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#279 [トイロ]
 
でも、今日ほど最悪だったことはなかった。







ひどいことをしてしまった。





優しいあの人を傷つけてしまった‥



.

⏰:08/03/15 21:55 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#280 [トイロ]
 

ごめんなさい





素直になれなくて




可愛くなれなくて




ごめんなさい


杉本‥‥。


.

⏰:08/03/15 21:57 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#281 [トイロ]
 


杉本‥‥。




++++++++++



−キーコンカーコン《♪HR終礼ベル



「起立、礼」


.

⏰:08/03/15 21:58 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#282 [トイロ]
 
学級委員は、なんとあたしの想い人である杉本。


あたしは別に声フェチってわけじゃないけど、
杉本が号令をかけるたびに
ふにゃ〜てなってしまう。


声だけであたしを惚れさせる、
ほんと恐ろしい男よね。



「五十嵐、それと林!!
今から職員室に来い」

⏰:08/03/15 22:01 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#283 [トイロ]
担任の中センに呼び止められた二人は、ちょうど帰ろうとしているところだった。



「えー今帰ろうとしてたのに〜」

がっくり肩を落としているのが、あたしのダチ、林 秋子。



「うへ、やっぱ捕まったか↓」

ぺろっと舌をだしてるキザなやつは、五十嵐 幸。


.

⏰:08/03/15 22:03 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#284 [トイロ]
本人たちはしぶとくて、なかなか認めないけど、
あたしは絶対このふたりは付き合ってるんだと思う。


男女の友情なんて信じられないし。




「杉!悪いけど俺が戻るまでミケ頼むわ!」



(えっ)


.

⏰:08/03/15 22:05 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#285 [トイロ]
あたしは帰る準備をしていた手をとめ、顔をあげた。



杉本はミケくんと話している。


どうやら承諾したらしい。



今、教室に残ってるのは、あたしと杉本とミケくんだけ。



(チャンス到来!!☆)


.

⏰:08/03/15 22:07 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#286 [トイロ]
 
「よいしょ」



ん?  ‥!!!




す、杉本がミケくんをひざのうえに座らせてるーっ!

ずるーーーーーいっ!!!!




しかも二人、向き合ってるしっ!

.

⏰:08/03/15 22:08 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#287 [トイロ]
 
ミケくんがなにか叫んで、ほっぺたをぷーっと膨らませてる。


その姿には、このあたしでも萌えた‥


(や、やばい‥あたし負けてるかも)



するとすぐに、杉本が心地よい声をあげた。



(杉本が笑ってる‥‥)


.

⏰:08/03/15 22:10 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#288 [トイロ]
ミケくんは杉本に反発しているようだった。

でも愛くるしさが増すだけでちっとも怖くない(笑)



(ミケくん、可愛すぎだよ

男に負けるなんてかなり屈辱的‥


はっ!!!
だから、杉本はあたしにふりむいてくれないの!?

.

⏰:08/03/15 22:13 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#289 [トイロ]
よく杉本とミケくん、一緒にいるし‥


てか、ふつう男はいろんな男友達といるものだよね


なんかこういうシチュエーションどこかで‥


女の子よりも可愛い男の子と一般の男が一緒にいる理由は‥‥‥




!!!!

.

⏰:08/03/15 22:23 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#290 [トイロ]
 

こ、このシチュエーション‥‥









昨日、一晩かけて携帯で読んだBL小説に‥


そっくりりりぃっ!!!


.

⏰:08/03/15 22:28 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#291 [トイロ]
 

‥も、もしかして、、、

杉本は女の子よりも男に興味が‥



いやあああぁっ!!!!!


だとしたら、あたし全然望みないじゃない!!;)



ふと視線をもどすと、
杉本がミケくんの頭を優しくなでていた。

⏰:08/03/15 22:30 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#292 [トイロ]
 

(ガーーーーーン、、、)



あたしの推測が、ますます確信に近いものになっていく。



(どうしよう

杉本がホモだったら、
あたしがどんなに可愛くったって相手にされないよおっ

あっ、でもバイだったらまだ希望はある!

.

⏰:08/03/15 22:34 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#293 [トイロ]
‥‥ダメだ
それでもミケくんのフェロモンには敵わない‥;)




−がばっ



(なんの音?)





「大大大好きだよ〜〜っ!!」

⏰:08/03/15 22:36 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#294 [トイロ]
 

(ミケくんの声?

‥‥てかその意味深なセリフはなんですかっ!!!?)





あたしが目線を再び二人に戻すと‥‥




杉本の腰にミケくんの腕が巻きついていた。


.

⏰:08/03/15 22:38 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#295 [トイロ]
 



まっしろになった。








意識がおぼろげのなか、





杉本の低い声がきこえた。


.

⏰:08/03/15 22:42 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#296 [トイロ]
 

「嬉しいよ

有り難う」







和歌山 架奈、17歳。


失恋確定‥‥?


.

⏰:08/03/15 22:43 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#297 [トイロ]
 

いままでの努力が全て水の泡に‥‥







(そんなのいやーーーーーっ!!!)



あたしはふたりの間に割りこみ、無理やり引きはがした。

.

⏰:08/03/15 22:47 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#298 [トイロ]
 

「男同士がなに抱き合ってんのよ!
まじキモイ!
まじありえない!」





しばらくの沈黙。




‥チン‥チン‥チン‥‥チン☆



(な、なんなのよ
この空気の重さはっ;)

⏰:08/03/15 22:50 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#299 [トイロ]
この空気の重さはっ;)




「‥‥なんでそう思い込みが激しいわけ?」



(え?)



「こんなのただのスキンシップでしょ
よく女の子同士でも抱き合ったりしてるじゃない」

⏰:08/03/15 22:51 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#300 [トイロ]
「お、女の子はいいのよ!
でも男はキモイからダメ!」


(特にミケくんとか、あたしよりも可愛い子はぜーったいダメ!)




「‥‥そういうのを偏見っていうんだよ
わかりやすく言えば、まあ、自己中心的?」

.

⏰:08/03/15 22:58 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#301 [トイロ]
 

「‥‥‥‥」




(また、



怒らせちゃった‥‥?



もーいや‥‥)

.

⏰:08/03/16 15:17 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


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