[ストリート×チルドレン]
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#91 [トイロ]
#05話#


"幸のことが、憎くてたまらなくなった‥‥からさ"





「俺がいったい何したっていうんだよ!!!」

−ゴツン


「へ?」

.

⏰:08/01/01 15:59 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#92 [トイロ]
幸は振り上げた腕に違和感を感じて、上をみた。


中野先生が赤くなったあごをさすっている。


「中セン‥?
あり?ここ廊下?
俺、何してたんだっけ‥」

幸が寝ぼけた虚ろな目で、中野先生を見上げる。

⏰:08/01/01 16:00 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#93 [トイロ]
「五十嵐

俺は、廊下で正座をし、反省文を書いたらナシにしてやると言ったんだ‥‥
誰も居眠りをしろとは言っとらん!!!」


−伴゙ン


「痛っ!!?」


「いってぇ〜」


気持ちよさそうに寝息をたてていた秋子がゲンコツをくらい、続いて幸もゲンコツをくらった。

⏰:08/01/01 16:02 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#94 [トイロ]
「ちょっと、中セン!
叩かなくてもいいじゃん
しかもグーとか反則だよ!」

目が覚めた秋子が頭をさする。


「林もまだ一行しか書いてないじゃないか!!
400字書くまで帰さんからな」

「はあ〜!?」


「ありえねぇだろ!!」


秋子と幸は次々にブーイングするが、中野先生は折れない。

⏰:08/01/01 16:07 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#95 [トイロ]
下校時刻が近づいてきた頃。

2-1のドアが勢いよく開いた。

「「づかれだ〜」」


教室に入って来たのは、先ほどまで反省文を書かされていたふたり、幸と秋子。

「アキコ、おそ-い」

秋子と仲がいい、和歌山 架奈(わかやま かな)が
チークでピンク色に染まった頬を膨らませた。

⏰:08/01/01 16:11 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#96 [トイロ]
彼女は、芸能人に間違えられるぐらいの美人で、
彼女にアタックされて落ちない男はいない!と断言できるぐらいの美貌をもつ。
化粧とファションは、プロ級。



「幸だ-☆」


「やっと来た‥」


躬稀が満面の笑みで叫ぶ。

彼をひざの上に座らせている杉本 壱(すぎもと いち)は、安堵のため息をはいた。

⏰:08/01/01 16:16 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#97 [トイロ]
彼は、どこにでもいるような平凡な男子高校生。

さらに言えば、100%童貞だと断言できるぐらいに地味。


「ったく、なんで学校サボったぐらいで反省文書かせられんだよ」


「そ-だよね!
サボるやつ、この学校じゃもっと他にもたくさんいるし!!」


「正座させられながら、廊下で居眠りする人なんてふたり以外いないからだよ‥」

壱の言い分がみごとに的を突く。

⏰:08/01/01 16:19 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#98 [トイロ]
「ゔ‥‥」

幸と秋子は何も言い返せず、会話が止まる。



架奈が軽蔑するような目で二人をみた。


「てかさぁ
やっぱ二人って付き合ってるんじゃん」


「「‥はッ!??」」


.

⏰:08/01/01 16:21 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#99 [トイロ]
「昨日サボってたのもさぁ
ラブホ街にでも行ってたんでしょ
平日は安いもんね」


「架奈ッ!ちがうちがう;;
ラブホとか行ってないよ!
てか、そもそも付き合ってもないし!!
いつも言ってるじゃん
幸はあたしの親友なんだって!」


「だから親友=イコール=彼氏なんでしょ」


「ちが−うッ!!!」

秋子が必死に訂正する横で、幸も加わる。

⏰:08/01/01 16:26 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#100 [トイロ]
「そうそう!
俺らは永久不滅のマブダチだって、常に言ってるだろ
それによく考えてみろよ、和歌山
俺にこんな幼児体型あつかえると思うか‥ぐあ゙ッ!!!」

幸の股間におもいっきり秋子のキックがはいった。


「おまっ、俺の大事な息子を‥‥ッ」

幸は涙目で秋子を訴える。

.

⏰:08/01/01 16:28 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#101 [トイロ]
「ありゃ、そんなに痛かった?
あたし女だから、ち●こを蹴られる痛みがわかんないの
ごめんね☆」


秋子は反省するそぶりもなく、無邪気に笑ってみせた。


幸は股間に手を添えながら
潤んでいる上目で秋子をみた。


(昔から俺はこの笑顔に弱いんだよな


.

⏰:08/01/01 16:31 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#102 [トイロ]
股間を蹴られるたびに
あの無邪気な笑顔をみせられたら‥

いやでも許してしまうわ!)


幸は独りツッコミをしながら、大事なアソコをさする。



「幸、俺もう帰るよ
はい、預かってた躬稀君」


壱は椅子から立ち上がると、ひざにのっていた躬稀を幸に渡した。

⏰:08/01/01 16:34 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#103 [トイロ]
「お-、いつもありがとな
じゃ-杉、また明日」


「杉、ばいば-い☆」


躬稀が大きく手を振る。



壱は軽く手を振って
教室を出た。



壱の背中が見えなくなってもずっと見ていた架奈が
口を開いた。

⏰:08/01/01 16:36 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#104 [トイロ]
「‥‥ね−‥アキコ」


「うん?」


「‥す、す、杉本ってさ
あた し、の‥£¢§‰$〜」


完全に呂律がまわってない。


「は?
何言ってるか分かんない」



「だ、だからッ−‥
‥‥なんでいつも躬稀くんを預かって るの」

⏰:08/01/01 16:39 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#105 [トイロ]
「あ-それは、躬稀くんが襲われないようにだよ

躬稀くんってさ、見たとおり、可愛さがハンパないでしょ

だからいつも誰かが見張ってないと
襲われるどころか、さらわれたりするんだよね;」



「でもな-和歌山

俺が見張れないとき
他のやつに頼むのはいいんだけど、後が大変なんだよ

.

⏰:08/01/01 16:42 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#106 [トイロ]
躬稀のフェロモンが凄すぎるせいで
預けたやつまで虜にしちゃうんだよ

だから返してもらうのが
すんげぇ-大変でさ」


「躬稀くんのお色気は
老若男女だからね」



「‥フーン」


「安心したか?」


.

⏰:08/01/01 16:45 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#107 [トイロ]
架奈は座っていた机から落ちそうになった。


「はッ!??な、なにがよ」


「べつにぃ-

んで?
まだ確かめたいことがあるんだろ
さっき、言いかけたこととか」


「!??」

架奈の整った顔がみるみる赤く染まる。

ほっぺのチークでさえ、もう見分けがつかない。

⏰:08/01/01 16:48 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#108 [トイロ]
そんな、幸と架奈のやりとりを
意味がわからずに
ただ首をキョロキョロまわす秋子。


「‥‥‥ッ、アキコ」


「あ、はい」


夕日の暖かい陽射しが
赤く染めた

‥としか思えないくらい、架奈の顔は赤かった。


秋子は、架奈の真剣な眼差しに思わずかまえた。

⏰:08/01/01 16:51 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#109 [トイロ]
「す、杉本‥って


あた、し の‥‥‥‥‥ッ

あたしがモテること
知ってるのかしら!?」



「‥はい?」
かまえた姿勢が、空しくもくずれる。


秋子の後ろでは、幸が深いため息をはく。



「だッ、だってそお思わない!?
さっきだって
こんなにモテる女の子がそばにいるっていうのに

話し掛けてもこないのよ!?

.

⏰:08/01/01 17:04 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#110 [トイロ]
こんなにモテる女の子が
そばにいるっていうのに

話し掛けてもこないのよ!?

百歩ゆずって、あたしから話しかけてあげたのに

素っ気ない返事しかしなくて
、本ばっか読んでるし!


それにそれに
本の内容が難しすぎて‥‥話題にもならないのよ!!!」

.

⏰:08/01/01 17:07 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#111 [トイロ]
「‥‥‥‥」


秋子は、開いた口が塞がらない。



そして




超鈍感な秋子でも、さすがに気づいた。




.

⏰:08/01/01 17:51 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#112 [トイロ]
'



「架奈‥



杉本くんのことが


‥好きなの?」





.

⏰:08/01/01 17:54 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#113 [トイロ]
「!!!


そ、そんなわけないでしょ

だッ、だれがあんな地味で冴えないやつなんか‥」



言ってることに矛盾するかのように
架奈のキレイな顔は、ますます赤くなっていった。



幸は呆れたようすで
秋子と架奈のやりとりを傍観している。

⏰:08/01/01 17:56 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#114 [トイロ]
(嘘ついてるのバレバレだよ

そんなに赤くなっちゃって‥

全身で認めちゃってるようなもんじゃん


架奈って恋愛事になると、すごい不器用なんだ‥

コスメとかはめちゃ器用なのに‥‥‥ふふ)


秋子は少し笑って、架奈をみた。


真っ赤になっている架奈は
どんなコスメよりも、ずっと可愛かった。

⏰:08/01/01 17:59 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#115 [トイロ]
「お前な-

いい加減そのあまのじゃく
止めろよ」


呆れた口調で幸が言う。



「なによ!
幸なんかアキコと付き合ってるの隠してたくせに!!」


「隠してたんじゃなくて
ほんとに付き合ってねぇのッ!!!」


.

⏰:08/01/01 23:32 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#116 [トイロ]
架奈と幸が言いあう中、
躬稀は幸におんぶされ、
スヤスヤと寝ている。


「もう幸、それ以上騒ぐと躬稀くん起きちゃう

架奈もそれ以上ムキになると、きれいな髪が乱れるよ」

秋子がふたりを静ませる。

「で、架奈

ほんとは何を言おうとしてたの?
杉本くんがあたしの?」


.

⏰:08/01/02 11:33 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#117 [トイロ]
架奈の顔は
まだ赤みがひかない。



「‥‥‥‥あたしのこと‥



‥‥どう思ってる‥‥‥?」



少し目を潤わせながら、不安げに聞く架奈は、最高に可愛かった。


女である秋子までもドキドキした。


.

⏰:08/01/02 11:36 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#118 [トイロ]
'
「‥アキコ?」



架奈に見惚れていた秋子は我にかえる。

「‥あ!ゴメンゴメン

えっと‥‥幸、どうなの?」


秋子が後ろにいる幸に振り向く。



幸は背中で眠っている躬稀を起こさないように、小さな声で答えた。

⏰:08/01/02 11:38 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#119 [トイロ]
「ま-‥和歌山が美少女としてモテることは知ってる


んで、カルい女‥」



架奈の顔が赤から青へ変化していく。


幸は続ける。



「‥っぽく見える、て言ってたな

そんで、
‥‥‥『俺、和歌山さんに嫌われてるんだと思う』
て言ってた」

⏰:08/01/02 11:41 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#120 [トイロ]
'

「「はあ!??」」

架奈と秋子が同時に叫ぶ。


「なんでそ-ゆ-ことになるのよ!?」


「杉本くん勘違いしてるよ!」


「だ-か-ら-

和歌山、おまえが不器用すぎんだよ

誤解ときたいんなら、杉の前では素直になれ」


幸はさっきよりも口調が強い。

⏰:08/01/02 11:43 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#121 [トイロ]
幸はさっきよりも口調が強い。



架奈はうつむいた。





「‥‥‥ぅっさい」




「は?」


.

⏰:08/01/02 11:45 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#122 [トイロ]
「うるさいって言ってんの!

あたしだって、努力してんのよ!!


朝は3時起きで、髪をセットするのに1時間、化粧するのに1時間半。

そして杉本とふたりっきりになるために6時に登校


他にも、美肌のケアや、ウォーキング、制服は毎日アイロンかけ、ヨガ、モデルスタイルのキープ、おかしは断食、ムダ毛処理、エステ、就寝時間は8時‥諸々‥」

⏰:08/01/02 11:48 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#123 [トイロ]
'
架奈の武勇伝はまだまだ続く。


「‥雑誌は毎月チェックしてるし、杉本の趣味もチェックして雑誌、CD、本、全部買ったし、

何について書いてんのかわかんないし、歌詞みてても意味不明だし、読んでても難しすぎて面白くないし



朝早く学校いって
ふたりっきりになっても
緊張しすぎて、思ってないこと言っちゃうし、
可愛くなれないし、‥」


.

⏰:08/01/02 11:56 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#124 [トイロ]
'
架奈の目に涙が溜まってきた。


「好きで‥スキで‥だいすきなのに‥


素直になれなくて
うまくしゃべれなくて、‥」


おおきな瞳から大粒の涙がこぼれる。


.

⏰:08/01/02 12:07 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#125 [トイロ]
'

「あたしだってわかってる


自分がどんなに不器用か‥



どんなに好きでも伝えられなきゃ‥


素直になれなきゃ意味がないっことぐらい‥



とっくの昔に気付いてるよ−‥」



.

⏰:08/01/02 12:39 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#126 [トイロ]
'

そのあとは言葉が続かなかった。



架奈は秒刻みに肩をあげ
泣いた、ただ鳴いた‥。




秋子は、なんだかとても切なかった−。




++++++++++

⏰:08/01/02 12:41 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#127 [トイロ]
結局、あたしたちは
中センが怒鳴りにくるまで、

ただ見守ることしかできなかった。




あたしは、桜並木の帰り道を通りながら
隣にいる幸に呟いた。


「ねぇ、幸」


「ん」


.

⏰:08/01/02 17:45 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#128 [トイロ]
'

「なんかすごく切ないよね


スキなのに、
その気持ちが大きすぎて、相手に伝わらないなんてさ

小さすぎてもダメだけど

大きすぎても難しんだな-」



もうすでに桜の花は散ってしまっている。


.

⏰:08/01/02 17:47 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#129 [トイロ]
'
「そういや、幸

架奈に『安心したか?』みたいな言ってたけど


もしかして‥知ってたの!?」



「知ってた、ってゆ-か気づいてた

和歌山は杉が好きなんだろうな-‥みたいな

たぶん躬稀も気づいてたぞ」


.

⏰:08/01/02 17:51 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#130 [トイロ]
「え゙ーーー!!!
全然わかんなかった;」


結構、ショックをうけた。


「アキコ、かなり鈍いもんな」


あたしは、かちんときて
言い返そうとしたら‥


「でも、そんなとこもアキコのいいとこだよな

‥俺は、アキコの鈍いところ、好きだぜ」


.

⏰:08/01/02 17:55 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#131 [トイロ]
'

あたしは何も言い返せなかった。




顔が赤いような気がするけど、


きっと気のせいだ。



きっと夕日が、
あたしを赤く染めたせいだ。



.

⏰:08/01/02 17:57 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#132 [トイロ]
'

あたしは‥


幸のそばにいられる


ただそれだけでいいんだから



いつも隣にいるこの人に


もう恋しないって


あのとき決めたんだから‥



.

⏰:08/01/02 17:59 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#133 [トイロ]
++++++++++


#05話#

幸×秋子:{koi


ーENDー


++++++++++

⏰:08/01/02 20:35 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


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