-Castaway-
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#92 [主◆vzApYZDoz6]
内藤「中には入れそうか?」
ラスダン「両脇の倉庫から連絡橋が繋がってる。倉庫には裏口から入れそう。裏口は2つづつあるみたいだね」内藤「中の様子は分かるか?」
ラスダン「ごめん、分からない。どうやら特殊な結界が張られてるみたいで、ノイズだらけだ」
画面の基地の映像は、中央の要塞に近づくにつれて不鮮明になっていく。だが、それが逆にメインの建物だということを示唆していた。
ラスダン「てゆうか、急いだ方がよさそう。なんか戦車とかいっばい出てきてるし…」
京介「いや、それって…」
:07/12/23 01:28 :P903i :BXLbCLgc
#93 [主◆vzApYZDoz6]
京介が画面から目を離し、基地の方を見る。
先程まではいなかった戦車やらヘリコプターやらが倉庫から次々と出てきていた。戦車の砲口は、京介達のいる場所を向いている。
ハルキン「こりゃあ完璧にバレてるな。『思念』は罠か?」
京介「いや、そんな事言ってる場合じゃなくね?」
内藤「仕方ない、全員一旦散開して倉庫から入ろう。中央の要塞で集合だ。何かあったら各自の判断で行動しろ。……散れ!」
内藤の声と共に一斉射撃が始まる。京介達は方々へ駆け出しす。
京介達のいた場所に無数の砲弾が飛び込んで雪煙が舞い上がる。だが、その中に全く動かない黒い影があった。
:07/12/23 01:45 :P903i :BXLbCLgc
#94 [主◆vzApYZDoz6]
雪煙が晴れていく。
黒い影の正体は、既に合体を完了させた、ジェイト兄弟のバイクだった。
ジェイトレッグは車体が前後に割れ、蛇腹状に伸びていく。先端には大車輪がついており、その様は人間の下半身。
ジェイトドットは装甲の展開により運転席のジェイト弟を完全にカバーし、ウイリーのような形で後輪をジェイトレッグの上部に差し込む。前輪が縦2つに割れ横に広がるその様は人間の上半身。
弟「どうせ屋内じゃ満足に戦えないもんね」
兄「みんなが要塞に侵入するまで、戦車隊の気を逸らすんだ。行くぞ!」
金属の腕の先にある車輪から、重火器が飛び出す。
ガソリン駆動の巨人が、雪煙を散らし駆け出した。
:07/12/23 02:05 :P903i :BXLbCLgc
#95 [主◆vzApYZDoz6]
巨人の足をジェイトレッグを駆る兄が操作し、戦車の砲撃をかわしながら近付いていく。
足部についた大車輪によりローラースケートを履いているかのような滑る動きをする巨人は、戦車のシステムでは捉える事が出来なかった。
ついに前線まで突破され、ジェイトドットを駆る弟の操作により、巨人の左手のバルカン砲で次々と戦車を撃破されていく。
ヘリコプターが近付けば、右手のランチャーから発射されたグレネードが瞬く間に撃墜していった。
後方から、味方がやられていくのを見ていた戦車隊長が、無線機に叫んだ。
戦車隊長「無理だ!戦車やヘリコプターでは歯が立たない!2足歩行戦車を出してくれ!」
:07/12/23 02:22 :P903i :BXLbCLgc
#96 [主◆vzApYZDoz6]
ハルキン、ラスダン、ラスカ、京介の4人は、左側の倉庫を目指して走っていた。
フェンスを一足で飛び越え、なお走りながら、京介が戦車隊を横目に話し掛けた。
京介「ジェイト兄弟は大丈夫なのか?」
ハルキン「そこらの戦車ぐらいなら全く問題はない。侵入まで相手してくれると助かるんだが」
ラスダン「いや、どうやら2足歩行戦車を出してきたみたいだよ」
:07/12/23 02:33 :P903i :BXLbCLgc
#97 [主◆vzApYZDoz6]
ラスダンは、中央の要塞から2足歩行戦車が出てくるのを頭の中で見ていた。
ハルキン「まぁ、いざとなればラスカに走りながら結界張ってもらうがな」
ラスカ「あなた本当に鬼ね…いろんな意味で」
話してる間に倉庫に到着した。裏側に回ると、手前と奥に扉がある。
ラスダン「駄目だ、やっぱり中の映像は不鮮明だ」
ラスカ「…罠があっても恨みっこなしね」
:07/12/23 02:43 :P903i :BXLbCLgc
#98 [主◆vzApYZDoz6]
ハルキン「そうだな、ラスカは戦力面に不安がある。俺と一緒に来るんだ」
ラスカ「了解」
ハルキン「ラスダンは京介と行け。『サイレントハッカー』が中で使えるならサポートしてやれ」
ラスダン「了解」
京介とラスダンが奥の扉を、ハルキンとラスカが手前の扉を選んだ。
ラスカが後ろを振り返る。ジェイト兄弟が2足歩行戦車と向かい合うのが見えた。
ラスカ「死んじゃ駄目よ。…皆で生きて帰りましょう」
全員が頷き、扉に入っていく。
後ろからは、砲撃音が鳴り響いた。
:07/12/23 02:51 :P903i :BXLbCLgc
#99 [主◆vzApYZDoz6]
内藤、リーザ、シーナの3人は右側の倉庫を目指し走っていた。
戦車による砲撃はないが、砲撃音は聞こえてくる。聞き慣れたエンジン音…戦車の追撃を遅延させているのはジェイト兄弟か。
3人はフェンスを越え、振り返らずに走った。
内藤「川上は向こうか…まぁ大丈夫だろう。そう言えばリーザ、シーナ、得物はちゃんと持ってきたのか?」
リーザ「もちろん」
リーザとシーナは細長い袋を背負って走っていた。
内藤はそれを確認し、再び前を向いて走る。
やがて、倉庫に到着した。
:07/12/23 02:59 :P903i :BXLbCLgc
#100 [主◆vzApYZDoz6]
裏側に回ると奥と手前に扉がある。
内藤「下手に別れるのはどうかと思うが…」
シーナ「何言ってるの」
リーザ「どっちが先に藍さんを取り返すか、競争です」
意気込む2人を見て、内藤は満足げに笑った。
内藤「よし、俺は奥の扉に入ろう。…くれぐれも気を付けろよ」
リーザ「ええ。じゃあ、行きましょう」
3人は、倉庫に入っていった。
:07/12/23 03:06 :P903i :BXLbCLgc
#101 [主◆vzApYZDoz6]
ウォルサーの戦闘部隊はジェイト兄弟によって殆どが撃破され、壊滅的な打撃を受けていた。
後ろには無数のヘリや戦車の残骸が転がる中で、鉄の巨人が足を止める。
目の前には、ゲームで見たことがあるような、手足がついた戦車が5機。側面にはREXと書いてある
兄「…メタルギアがあんなにいるなんて聞いてないんだが」
弟「つうか切実に著作権とか大丈夫なのかなこの小説」
弟のリアルな心配を余所に、2足歩行戦車達が一斉に襲い掛かった。
:07/12/23 07:11 :P903i :BXLbCLgc
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