-Castaway-
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#130 [◆vzApYZDoz6]
京介「またてめえか…!」
声の主はリッキーだった。リッキーが立つ狭い通路の後ろには、風船人形が無数に蠢いている。
リッキー「彼女らが解放されると少々面倒な事になるからな。その前に君達を倒してしまうぞ」
京介「……て事は、解放すればこっちに分がある、って事だな?」
ジリジリと詰め寄るリッキーに、京介が笑みを浮かべた。
リッキー「残念ながらそこまでじゃないな。第一、俺が阻止するんだからそんな事不可能だ」
京介「お前を倒してしまえばいいだけだ」
:07/12/27 23:05 :P903i :IeTfHkfs
#131 [◆vzApYZDoz6]
リッキーはやれやれ、という動作を見せたあと、人形に擬態化した。
リッキー「やるだけ無駄だろうけどね」
京介「いや、多分そうでもないけど」
髪は逆立ち、瞳は紅く、身体は赤く発光し辺りを包む。バウンサーでも見せたその姿は、まるで人を宿した鬼のよう。
京介「なんか知らんけど今の俺、絶好調なんだよな」
再び紅い鬼人と化した京介が薄く笑みを浮かべ、右手を開いて突き出した。京介を纏う赤い光が掌に集束される。
軈て撃ち出された紅球が、狭い通路をレーザーの如く駆け抜け、人形達を薙ぎ散らした。
:07/12/29 20:51 :P903i :Z.e5IRec
#132 [◆vzApYZDoz6]
散り散りになる人形の群れの中に、人形に擬態化したリッキーが目を見開き驚いた顔で立っていた。俯きながら独り言を呟いている。
リッキー「馬鹿な…!何故今その姿に…」
京介「どうでもいいけど余所見してていいのかよ?」
ハッとして顔を上げたリッキーの視界から京介が消える。次の瞬間に右脇腹に走った衝撃にリッキーの顔が歪む。
体をくの字に曲げ宙を舞い、鉄格子に激突した。
リッキー「ぐっ…貴様…!」
京介「今だ!」
リッキーの動きが止まった隙に、京介が鉄格子に掛けられた南京錠を壊した。
ガリアスが、母親ともう1の女性を牢から出した。
京介「2人を頼むぜ!」
ラスダン「よし…!」
ラスダンが2人を抱え、入口に走り出した。
:07/12/29 23:38 :P903i :Z.e5IRec
#133 [◆vzApYZDoz6]
ラスダンが最後にリッキーを一瞥し、その姿が小さくなっていく。
リッキーは女性を抱え走り去るラスダンを横目に、服に付いた埃と赤錆を払い拭った。
リッキー「始めからそのつもりだったか…まさか私を1人で倒そうとでも?」
京介「そのまさか。言ったろ?今の俺は絶好調だってな」
リッキー「…はははは!そうかそうか!」
何が可笑しかったのか、リッキーは突然腹を抱えて笑いだした。
:07/12/30 14:00 :P903i :crD5S7T2
#134 [◆vzApYZDoz6]
京介「…?なんだよ」
リッキー「いやー、すまんすまん」
笑いを堪えられないのか、リッキーは一頻り笑ってもまだクックッと含み笑いをしていた。
リッキー「そう言えば、君にはまだ見せていなかったな」
京介「はぁ?」
中腰気味の格好で笑っていたリッキーが背筋を伸ばして立ち、右腕を上げて指を鳴らす。
と同時に、京介に潰されていた人形の残骸が煙になり、リッキーに収束されていく。
リッキー「悪いが俺の真の力は、風船を操る事じゃないんだ」
:07/12/30 14:14 :P903i :crD5S7T2
#135 [我輩は匿名である]
『続き』って出てる事が多くて読みにくいかも
:07/12/30 16:33 :SH902iS :☆☆☆
#136 [◆vzApYZDoz6]
>>135最初の方とかだいぶありますよね…
途中から1レスの文を少なくしてみたんですが、そうするとどうしてもまとまりって言うか区切りが出来ないって言うか…締まりがないような感じにorz
とにかく『続き』って出ないようにしてみます
あっ、今から更新します
:07/12/30 22:27 :P903i :crD5S7T2
#137 [◆vzApYZDoz6]
てゆうかアドバイスありがとうございますm(__)m
:07/12/30 22:29 :P903i :crD5S7T2
#138 [◆vzApYZDoz6]
収束された煙がリッキーに吸収されていき、身体の回りに灰色の靄がまとわりついた。
リッキー「私のスキル『バルーンファイト』では、このガスを作って風船を出すんだが…ガスを使うと、私の力が落ちてしまうのさ」
軈て靄も消えていく。
リッキーは先程笑っていた時とはうって変わって冷やかな表情で京介を見詰めた。
京介「へー、よく分からんがつまり今のお前が本気のお前って事か」
リッキー「まぁそう言うことだ…さて」
:07/12/30 22:39 :P903i :crD5S7T2
#139 [◆vzApYZDoz6]
リッキーが構える。左手を開いて前に突き出し、右手を添えるように左手に重ねた。
京介もそれに倣い、拳を握り腰を落とした。
リッキーの体越しに見える入口への通路を走っていたラスダンの姿は、今は完全に消えている。
京介(ここで止まってる暇はない。行かないとな)
リッキー「何処を見ている?…お喋りは終わりだ」
京介「…ああ」
リッキーが踏み込む。
京介も向き直り、リッキーを迎え撃つべく踏み込んだ。
:07/12/31 13:32 :P903i :SihxquWw
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