僕⇒俺
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#355 [氷雨]
「メールしたら?」
高槻が急に声を出す。
「へ……?メール……??」
あ……そうか。メールがある。
「そうだよ!メールで聞いたらいいじゃん!!」
小宮も賛成と手をあげた。
「ん、ちょっと聞いてみる」
携帯を取り出し文字を打つ。
:08/02/29 23:04 :D704i :☆☆☆
#356 [氷雨]
――【To 葉山 美咲】――
葉山さん、すみません
俺、もう1度話がしたいです
――――――――――――――
何かした?なんて無神経すぎて送れない。
俺は何をしたのか、自分で気付かないといけない。
そう思った。
横で見ていた小宮も高槻もそれでこそ男だ!なんて言いながら応援してくれる。
:08/03/01 08:50 :D704i :☆☆☆
#357 [氷雨]
「ありがとう。ごめんな…小宮、小宮、葉山さん好きって…」
なんだか申し訳なくて下を向く。
「は…?なーーに言ってんだ!俺はそんなに小さな男じゃないぞ!!」
小宮は両手を腰に当てて、えっへんと言った。
「背は小さいけどなあ」
:08/03/01 08:55 :D704i :☆☆☆
#358 [氷雨]
高槻が悪態をつくと小宮は叫びながら高槻に得意の体当たりを浴びせた。
「高槻ーーー!!」
「ちょっ………!ぃってぇぇえー……」
みごとにまた腹へ直撃。
なんで腹なんだ……
そんな疑問を残して、今日も1日が過ぎる。
:08/03/01 08:56 :D704i :☆☆☆
#359 [氷雨]
葉山さんからは…
――【From 葉山 美咲】――
わかった
私も話があるんだ…真剣な話
学校が終わるくらいに校門にいるね
――――――――――――――
明らかにいつもより元気がないメールだった。
俺のせいだ……。
放課後になり校門を見ると人影が見えた。
:08/03/01 09:01 :D704i :☆☆☆
#360 [氷雨]
「俺、行ってくる!!」
俺は小宮と高槻に言うと走りだした。
「「おう!頑張れよーー」」
2人の勇気のでる言葉を背に階段を駆け下りた。
―――……
校門近くまで行くと葉山さんはいつものように笑って手を振ってた。
:08/03/01 09:04 :D704i :☆☆☆
#361 [氷雨]
「葉山さ…………」
「陽君!!」
俺の足が止まる。
目の前には北原 愛美。
顔を真っ赤にしてふわふわのマフラーを首に巻いて、ちょこんと立っていた。
「え……?北原さん?どうしたの?」
:08/03/01 09:07 :D704i :☆☆☆
#362 [氷雨]
俺は北原さんがなんでいるのかわからなくて、混乱した。
「だって…陽君、メール苦手っぽいな…って思って会いに来たの」
愛美はふんわりと笑うと、陽にぴったりくっつく。
「へへ……」
可愛らしく笑ってくれるんだけど、葉山さんが目の前なのに…
俺は残酷にもそんな事を思ってしまった。
:08/03/01 09:12 :D704i :☆☆☆
#363 [氷雨]
「は……る…、…もう彼女…でき……た…んだ…」
葉山さんの途切れ途切れに聞こえた声にハッと顔をあげる。
さっきの笑顔は大粒の涙に変わっていた。
「私……ツ…ラい……よ…」
葉山さんは走り出して、学校から遠ざかる。
「葉山さん!!」
:08/03/01 09:16 :D704i :☆☆☆
#364 [氷雨]
今度は足が動く。
けど…
「ごめん!北原さん!離して……」
北原さんの腕が離れない。
「嫌っ…!陽君は私のなの!!」
女の子の手を払いのけるなんてできない。
:08/03/01 09:19 :D704i :☆☆☆
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