僕⇒俺
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#455 [氷雨]
――――――………
「なぁ!今日、帰りさ!マック行こうぜ!恋バナしよ!」
この提案は当然、小宮から。
高槻は少し考えた後に…
「俺……恋バナした所で成就しねえしな‥、けどマックには行く!!」
高槻はマックに釣られて行く事になった。
俺はばつの悪そうな顔をしているだろうなと思いながら、
「ごめん…、彼女のとこ行かなきゃ」
:08/04/03 13:16 :D704i :☆☆☆
#456 [氷雨]
「マジ!?ラブラブだなぁー」
「陽はいいよなぁ、かっこいいし…」
最初は小宮、次は高槻。
笑いながら顔の前で両手を合わせて、ごめんのポーズをした。
「いいよ!行ってこいーー!」
小宮が俺の背中をパシンと叩いた……いや、殴った。
:08/04/03 13:30 :D704i :☆☆☆
#457 [氷雨]
けほけほと咳をして「ありがとう」と言った。
「俺も頑張ろう」
高槻がボソッと呟いたのを小宮も俺も気付かなかった。
――――――………
「これで終わります。気をつけてなぁ」
いつも通りの先生の声。
:08/04/03 14:28 :D704i :☆☆☆
#458 [氷雨]
ザワザワとざわめきはじめた教室。
すぐに帰る生徒。
部活に向かう生徒。
そこまではいつも通りだった。
ただひとつ違う事、それは…
「ねえ……陽?話があるの」
目の前に葉山さんがいる事。
:08/04/03 14:32 :D704i :☆☆☆
#459 [氷雨]
胸がドキリと跳ねた。
「どうしたんですか?」
けれど、さも動揺していないような返事をした。
葉山さんは苦笑いして、俺の前の席へ座った。
「あのね、私、陽に言ってない大切な事があるんだ」
葉山さんは俺の目を真剣な目で見つめた。
:08/04/03 20:53 :D704i :☆☆☆
#460 [氷雨]
真剣すぎる瞳にゴクリと喉を鳴らす。
「な…に………?」
「あー……えっと……待ってね……あのね……」
葉山さんは急に周りを見渡す。
そして、真っ赤にもなっている。
いつもの葉山さんじゃないような……
:08/04/03 21:27 :D704i :☆☆☆
#461 [氷雨]
「葉山さん…?」
顔を覗き込むとより真っ赤になっていた。
肩も震えていて…
「大じょう………っ!」
心配していると急に顔を上げて言った。
「私!!私!!!陽の事がずっと、ずっと…………」
〜♪♪〜〜〜♪〜♪〜
:08/04/03 21:34 :D704i :☆☆☆
#462 [氷雨]
タイミングよく携帯が鳴る。
メールだった。
――― From 北原 愛美 ―――
学校終わったよ
待ってるね
――――――――――――――
北原さんの学校は近いけれど、10分はかかる。
けれど、葉山さんの言葉の続きを聞きたい。そう思った。
:08/04/03 21:44 :D704i :☆☆☆
#463 [氷雨]
何を言おうとした?
もしかして…?
鈍感らしい俺にもわかるようなシチュエーションと言葉。
1つ光の道が見えて消えた。
俺には彼女がいる、それに小宮の好きな人。
葉山さんはダメなんだ…
心がズキッと傷んだ。
:08/04/06 12:26 :D704i :☆☆☆
#464 [氷雨]
「ごめん…葉山さん、俺、行かなくちゃ」
鞄を掴んで葉山さんに、にっこりと笑って、「さよなら」と言った。
色々な気持ちを込めて。
葉山さんは泣きそうな顔をしてた。
俺もたぶん泣きそうな顔をしてると思う。
こんな葉山さんを初めて見た。
:08/04/06 12:32 :D704i :☆☆☆
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