僕⇒俺
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#498 [氷雨]
「どうしてお父さん達に言ってんの!?」
少し怒った風に言う。
ちょっと毒気抜かれてたけど、珍しくまだ完全には抜かれてない。
三依はビックリして目を見開いている。
俺は勝った!そう思ったのに…
「陽兄ーー!怒ってもイケてる!!」
なんて言って、ウインクした。
:08/04/14 13:29 :D704i :☆☆☆
#499 [氷雨]
はぁぁぁ……っ
と、おもいっきり溜め息をついてしまう程、呆れた。
「ありがと」
俺は一切、笑わずにお礼を言った。
三依に何を言ってもダメだ。そう思ったから。
「ご飯、できたよーー」
お母さんが叫ぶと俺、三依、お父さんは同時に返事してテーブルを囲った。
:08/04/14 13:34 :D704i :☆☆☆
#500 [氷雨]
―――――………
あれ?
俺、寝てた?
瞳を開くと、カーテンからうっすらと光が漏れている。
俺、いつ寝たんだろ?
そんな曖昧な記憶を辿りながら体を起こす。
:08/04/15 19:35 :D704i :☆☆☆
#501 [氷雨]
枕の隣には開かれたままの雑誌が転がっている。
この状況からすると、雑誌を見ながら寝たんだな。
そう頭で納得して、いつもより早めに学校の支度を始める。
なんだか今日は嫌な予感がする。
頭によぎり、胸にモヤモヤが残る。
:08/04/15 19:39 :D704i :☆☆☆
#502 [氷雨]
家族みんなが起きてくる。
俺はいつもよりずっと早くに家を出た。
なんだろう?
勝手に足が動くような、今すぐ学校に行かなければならないような。
そんな胸騒ぎがした。
:08/04/15 19:41 :D704i :☆☆☆
#503 [氷雨]
学校に着いても胸騒ぎは収まらない。
誰もまだいない雰囲気の中、校舎へと足を進める。
幸い、先生は来ているみたいで鍵は開いていた。
こんなに早く来るの初めて。
そう思いながら時間を見ようと携帯を取り出した。
――メール 3件――
:08/04/15 19:48 :D704i :☆☆☆
#504 [氷雨]
「あっ!!」
昨日、メールをいっさい見てない事に気付いた。
北原さんからメール来てるだろなぁ。
心の中で謝って、受信箱を開いた。
……………………ぇっ?
20:26 北原 愛美
21:48 北原 愛美
23:13 葉山 美咲
:08/04/15 20:59 :D704i :☆☆☆
#505 [氷雨]
葉山さん………?
なんで?
葉山さんのメールを開いた。
それと同時に…
「陽……?」
もう間近に迫った教室から葉山さんが顔を出す。
え………?
俺はその場に固まってしまった。
:08/04/15 21:02 :D704i :☆☆☆
#506 [氷雨]
葉山さんは教室から出てくるとえへへ、と笑った。
俺は何が起こっているのかわからない。
「ごめんね。陽…、こんなに早くに呼び出して……」
呼び出し?
……………っ!!
急いで携帯をのぞく。
葉山さんからのメールには…
:08/04/15 21:04 :D704i :☆☆☆
#507 [氷雨]
―――From 葉山 美咲―――
遅くにごめんね
明日
早く来れないかな
話したいんだ
待ってる
――――――――――――――
そう書かれていた。
胸騒ぎはこれ?
俺の胸のモヤモヤは少しだけ晴れた。
:08/04/15 21:09 :D704i :☆☆☆
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