僕⇒俺
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#690 [氷雨]
笑うのを止めて、小宮は首を傾げる。
そして、キョトンとした顔で言う。
「俺が?何に怒るの??」
本当にわからないといった表情で俺を覗く。
それに俺は気が抜けてしまった。
「俺が黙ってた事とか……」
緊張の糸は完全に切れていて、脱力しながらそう言った。
:08/06/03 13:34 :D704i :☆☆☆
#691 [氷雨]
「だって、それは俺が先に言っちゃったからだろ?なら、しょうがないじゃん!」
また小宮に笑顔が戻り、俺に笑いかける。
俺は情けない気持ちになってしまう。
「小宮はでっかいな……」
そう、小宮は大きい。
俺はなんて小さかったのだろう。
:08/06/03 13:40 :D704i :☆☆☆
#692 [氷雨]
小さな事でクヨクヨしてしまう。
「陽のが、背でっかいじゃん!嫌みか!?」
小宮は頬を膨らませてプンプンと怒っている。
思わず吹き出して笑ってしまった。
それに噛み付くようにまた小宮は怒るフリをしながら、笑っていた。
:08/06/03 13:43 :D704i :☆☆☆
#693 [氷雨]
一通り笑い終えると、小宮はにっこり笑って言う。
「葉山さんも陽が好きだから、幸せにな!」
俺は固まった。
「え………」
ただそう言うしかできなくて…
小宮は言葉を繋げる。
「俺さ、我慢できなくて告白したんだ!じゃあ、好きな人がいるってさ!」
なんだか小宮はニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべている。
:08/06/03 13:49 :D704i :☆☆☆
#694 [氷雨]
俺はなにがなんだか分からなくて、頭はハテナでいっぱいになる。
「俺さ、葉山さん見てて、分かっちゃったんだ!!」
何故か嬉しそうに子供のように小宮ははしゃいでいる。
小宮の言葉を聞いても、やっぱり分からなくて首を傾げる。
「もう!陽は鈍いなぁ!葉山さん、ずっと陽の事、見てんの!!俺、ビックリしちゃって」
:08/06/05 08:18 :D704i :☆☆☆
#695 [氷雨]
宝物を見つけ出したみたいに瞳はキラキラと輝いている。
「えっと………」
葉山さんが俺を見てる?
それは……、えーーと……
「絶対!好きだっ!!!」
小宮は大きく叫んだ。
そういうこと……
告白はされたけど、実感はなかった。
:08/06/05 08:24 :D704i :☆☆☆
#696 [Heart]
:08/06/05 19:39 :N902iS :☆☆☆
#697 [氷雨]
Heart
さん
アンカー
ありがとう!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
葉山さんはデートをしていても手を繋いでいても、そんな素振りを見せなかったから…
嬉しそうにしていたけれど、それが『好き』だなんて思わないくらいに葉山さんは自然だった…
それとも……、気付かなかった俺が悪いのかな?
:08/06/08 01:48 :D704i :☆☆☆
#698 [氷雨]
「俺……、告白するよ。でも…小宮はいいの?」
『好き』って気持ちはそう簡単に消えない。
苦しくて、けれど嬉しくて楽しくて。
小宮はそれでもいいの…?
俺が言う筋合いないのかもしれないけど………
けれど、そんな俺を尻目に小宮は満面の笑みで笑って。
:08/06/08 01:53 :D704i :☆☆☆
#699 [氷雨]
「へへ……、陽はいい奴だなぁ!!俺はもう大丈夫っ!俺って、立ち直り早いんだぞ!!」
そう言った。
そして、最後に……
「まぁ?陽が気にやむって言うなら【ジェラート】でも奢ってもらうさっ!!」
【ジェラート】…どこか外国のヨーロッパから来たと今、話題のアイスクリームだ。とにかく………
「げっ!?【ジェラート】!?高っいじゃん!!」
:08/06/08 01:59 :D704i :☆☆☆
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