・・・ゆめみる魚・・・
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#484 [向日葵]
朝来るなり無神経に「松川とつぐみさんどうだった?」とか聞いてくるし。
今だって無断で私を真に教えるし。
もういい加減にして欲しい。
「何もない。」
「でもなんか元気ないよ?」
「関係ないでしょ。」
冷たく言ってしまえば、多香子はシュンとしてしまった。
分かってる。
こんなの八つ当たりだ。
もう……自暴自棄だ……。
:08/03/09 02:35
:SO903i
:☆☆☆
#485 [向日葵]
「ごめん……。」
呟いて、足早に教室へと向かった。
――――――…………
店番が終わったのは昼を過ぎてからだった。
あのハイカラコスプレをやめる前に何人ものクラスメイトや近くにいた人に「写真を!」と求められた。
一体なんなんだ……。
屋上についた私は蝉の声を聞いた。
もうすぐ夏休みか……。
夏休みになれば、真との交流が増えてしまう。
:08/03/10 00:54
:SO903i
:☆☆☆
#486 [向日葵]
希望補習でも受けたり、多香子ん家に泊まりに行ったり。
出来るだけ家にはいないようにしよう。
真だって、夏休みと言えど、なんらかの仕事があるだろうし。
……つぐみさんと出かけたりするだろうし。
日陰になってる場所を見つけて、そこで朝作った弁当を開ける。
1口、口に入れた。
「……。まず……っ。」
真と会いたくないからと、急いで作ったせいか、味は最悪だった。
:08/03/10 00:59
:SO903i
:☆☆☆
#487 [向日葵]
校舎の中や、中庭はすごく騒がしい。
6月末、夏間近の暑さにも負けず劣らず生徒の熱気は凄かった。
それだけに、屋上と言う少し離れた場所にいる私の周りは静かに感じ、盛り上がるなんて気が更々無かった私をより冷静にさせた。
[準備室に……。]
真は準備室にいるんだろうか。
行ったら何を話すんだろうか。
行かなかったら帰った時怒られるんだろうか。
どちらにしろ、結果は最悪な気がした。
:08/03/10 01:04
:SO903i
:☆☆☆
#488 [向日葵]
気だるさと静けさが、眠気を誘う。
久しぶりに夢を見る頃の私に戻ってもいいだろう。
今ここに、真はいない。
そうか……真がいない所では、前みたいに戻ってもいいのかもしれない。
食事もそこそこに、私は目を瞑りかけた。
その時、アナウンスが微かに聞こえた。
<……ら、……か……。じゅ…し……い。>
「?」
気になってしまえば、目が覚める。
:08/03/10 01:08
:SO903i
:☆☆☆
#489 [向日葵]
瞑りかけた目を、またゆっくりと開ける。
そしてアナウンスに耳を傾けた。
<葛みかげ、葛みかげ。準備室まで来なさい。繰り返す……。>
明らかに、その声は真のものだった。
真のアナウンスはいつもタイミングが悪い。
前だってそうだ。
真の事を考えたくなかった時、真はやっぱり私をアナウンスで今みたいに呼び出したのだ。
でもここは屋上。
アナウンスは聞こえにくい場所。
:08/03/10 01:12
:SO903i
:☆☆☆
#490 [向日葵]
ここにいたと分かれば、真は私を責めやしないだろう。
むしろ責められる意味も分からない。
何で私がいつも真の都合通りに動かなくちゃならないのか。
そう思えば、だんだんと腹が立って、反抗心はより燃え上がった。
強制的に、目を瞑り、全ての事を視界と共に遮断した。
そのくせ前みたいにすぐに寝れなくなってしまったから、苛立ちは更に募った。
仕方ないのでお祭り騒ぎしてる中庭の音に耳を傾けた。
:08/03/10 01:16
:SO903i
:☆☆☆
#491 [向日葵]
涼しい風が、髪の間をすり抜ける。
そよそよと風に吹かれていれば、気分も穏やかになっていった。
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アナウンスなら来るかとかけてみたが、みかげは一向に来なかった。
やっぱりおかしい。
いつもなら嫌々ながらでもとりあえずは来た筈なのに……。
足音すら聞こえない。
ドアをノックする気配もない。
さっきもおかしいとは思っていた。
:08/03/10 01:21
:SO903i
:☆☆☆
#492 [向日葵]
[やる事があるの。真にばっかり構ってられない。]
「お前そんなタイプかよ。」と、笑い飛ばせるものならば飛ばしたかった。
でもそんな雰囲気すら漂わせていなかった。
本気の拒絶。
そんな風にすら感じられた。
俺は一体何をしたんだ?
そしてアイツは今何を思っているんだ?
それを話したいのにコレだ……。
もうお手上げだ。この俺が。
:08/03/10 01:24
:SO903i
:☆☆☆
#493 [向日葵]
フゥ……と自分らしくもない憂鬱なため息を吐くと、乱暴にドアをノックする馬鹿もんがいた。
「あぁ?誰だ。」
憂鬱な気分のせいで普段学校で被っている面の皮は剥いでいた。
これまた大雑把にドアを開けたのは、残念ながら増田多香子だった。
「ぃよ!ってなんだー。みかげも一緒かと思ったのにー。」
「は?何しに来た。ってかドア閉めやがれ。」
素直に言った事を実行した増田は、近くにあったイスを引っ張ってくると座って俺をじーっと観察しだした。
:08/03/10 01:31
:SO903i
:☆☆☆
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