・・・ゆめみる魚・・・
最新 最初 全 
#492 [向日葵]
[やる事があるの。真にばっかり構ってられない。]
「お前そんなタイプかよ。」と、笑い飛ばせるものならば飛ばしたかった。
でもそんな雰囲気すら漂わせていなかった。
本気の拒絶。
そんな風にすら感じられた。
俺は一体何をしたんだ?
そしてアイツは今何を思っているんだ?
それを話したいのにコレだ……。
もうお手上げだ。この俺が。
:08/03/10 01:24
:SO903i
:☆☆☆
#493 [向日葵]
フゥ……と自分らしくもない憂鬱なため息を吐くと、乱暴にドアをノックする馬鹿もんがいた。
「あぁ?誰だ。」
憂鬱な気分のせいで普段学校で被っている面の皮は剥いでいた。
これまた大雑把にドアを開けたのは、残念ながら増田多香子だった。
「ぃよ!ってなんだー。みかげも一緒かと思ったのにー。」
「は?何しに来た。ってかドア閉めやがれ。」
素直に言った事を実行した増田は、近くにあったイスを引っ張ってくると座って俺をじーっと観察しだした。
:08/03/10 01:31
:SO903i
:☆☆☆
#494 [向日葵]
「何だ。」
「はぁー……こっちが表かぁ……。未だに納得出来ないやー。」
みかげから俺の事聞いたのか……?
「で、みかげが教えてくれないからさ、気になって気になって。ちょっと聞いてもいい?」
「何を?」
「つぐみさんの事、いつから好きだったの?」
…………は?
希望に溢れる増田の目に対し、俺は疑問の目を向けた。
好き?つぐみを?
何でそうなる?
:08/03/10 01:35
:SO903i
:☆☆☆
#495 [向日葵]
「ちょっと待て……何でそんな話をせにゃならん。」
「んもー照れちゃって!知ってんだからねー。アンタがつぐみさんに告白したのー。」
告白?いつの話だ。
昔なのか?
昔だよな?じゃなきゃ告白なんて……。
[告白して……。]
プールの時のつぐみがよぎる。
……まさか。
「増田……告白ってプールの時か?」
:08/03/10 01:38
:SO903i
:☆☆☆
#496 [向日葵]
「もっちろーん!」
「前後の会話は?」
「前後の会話ぁ?さぁ。告白部分しか聞いてなかった。」
最悪だ。
いやしかし、本当に最悪な出来事はまだはっきりしていない。
もしこれでYesならば、それが本当の本当に最悪な事だ。
「……その時……みかげは?」
「もちろん、一緒にいたよ。だって鞄届けに来たんだから。」
:08/03/10 01:41
:SO903i
:☆☆☆
#497 [向日葵]
一気に血の気が無くなる。俺は机を叩くようにして立ち上がった。
だからか……っ!
アイツの様子がおかしいのは!
大きな勘違いだ!
勘違いにも程がある!
俺がつぐみを好きな訳ないじゃないか……っ!
「増田!みかげは!」
増田はびくりとして「えーと」と焦りながら考え出した。
「どこか行くって……あ、電話してみる。」
教師の前で校則違反の携帯を余裕で出す辺り俺だからと油断しているのだろう。
:08/03/10 01:45
:SO903i
:☆☆☆
#498 [向日葵]
でも今はそんな場合じゃない。
一刻も早く誤解を解かなければ、アイツはまた元に戻ってしまう。
「あ、もしもしみかげ?今どこ?……うんうん。……や、あのね、松川がみかげを探してる」
「あ!馬鹿っ!!」
増田は瞬きを何回かすると、携帯を耳から外した。
「切れた……けど……。え、何これ。みかげと松川ケンカでもしたの?」
ドアを開けて走り出す前に、一言増田にぶつける。
「俺の心はつぐみのもんじゃない。アイツのもんだ!」
:08/03/10 01:50
:SO903i
:☆☆☆
#499 [向日葵]
「あ、みかげ屋上って!」
増田の叫びを背後で聞きながら、俺はみかげの元へと走って行った。
*******************
思わず……切ってしまった。
私の場所を、真に知られた。なら真はここに来るだろう。
思うより先に、体が動いていた。
逃げなければ……と。
逃げても仕方ないって分かってる。
間接的な失恋はいつか直接的なものへとなるだろう。
それも分かってる。
:08/03/10 01:54
:SO903i
:☆☆☆
#500 [向日葵]
でも今は聞きたくない。
普通にしてれば今まで通りになるでしょ?
ならそれでいいから今は聞きたくない。
その内私は違う生き方を見つけるだろう。
でもその内っていつ……?
結局前と同じ、逃げてるだけの自分。
私は真に見つからないよう出来るだけ分かりにくい所を探して走った。
真はきっと私の事なんてこれっぽちも分かってない。
:08/03/10 01:57
:SO903i
:☆☆☆
#501 [向日葵]
でもつぐみさんは違った。
眼鏡をかけてなくてもどこにいるか分かった。
私みたいに、あんなにあっさりした告白じゃなく、温かさある言葉の告白だった。
一目瞭然。
今私が逃げて、見つからなかったら、真は諦めて、「あぁ家に帰れば会えるか」そう思うに違いない。
私なんてその程度。
階段を下に降りて行く。
ねぇ真知らないでしょう。
私がどれだけ、真を必要としてるか。
:08/03/10 02:01
:SO903i
:☆☆☆
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194