・・・ゆめみる魚・・・
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#577 [向日葵]
つぐみさんと真は、友達に戻ったらしい。

文化祭2日目の日の夜、つぐみさんから電話が入った。

[今まで私のせいで、みかげちゃんや松川君に苦しい思いさせてごめんなさい。でも、もうふっきれたから、安心して?幸せに……なってね。]

つぐみさんの声は、とても穏やかで、私はただ「はい」とか「いえ」と、つぐみさんの言葉の間間に返事をするくらいしか出来ないくらい切なくなった。

つぐみさんこそ幸せになって下さいと思ったけど言えなかった。

⏰:08/03/16 02:45 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#578 [向日葵]
自分はそんな事言える立場の人間じゃないからだ。

つぐみさん……どうか幸せに。
悲しいくらい一途に真を想った、優しい優しい人……。

私は家に帰って、ソファーに身を沈める。

初めてこの家に来た時も、こんな風にしたなとか、思い出に浸りながら……。

あの時の私は、自分がこんな風になるとは思わなかった。

夢無しでなんて生きていけない。
現実なんか嫌い。

現実から真っ向に向き合うのを嫌っていた自分が、今はこうして現実を受け止めてながら毎日を過ごしてる。

⏰:08/03/16 02:50 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#579 [向日葵]
なんだか不思議……。

仄かに笑いながら、私は目を瞑った。

・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

―――……ーン、ゴーン……。

ん?
何か音がする。
あ、チャイムかな。

だけど学校で流れるような機械的な音ではなかった。

もっとこう……壮大と言うか盛大と言うか……。

目を瞑っていたらしい私は、ゆっくり目を開ける。

最初に目に入ったのは、白い手袋をした自分の手。

⏰:08/03/16 02:54 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#580 [向日葵]
よく見ればひじ辺りまで長さがあって、レースも蓄えられている。

そしてその手の先には、白い布。

『え?え?』

パニックを起こしている私の後ろから、声が聞こえた。

『みかげ……とっても綺麗よ』

『嬉しいなぁ……みかげがこんなに綺麗に育っただなんて』

その声の主は、もういない筈のお母さんとお父さんだった。
お母さんは私の肩に手を置いて、方向転換させる。

⏰:08/03/16 02:58 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#581 [向日葵]
そこには鏡に映った自分が。
しかも身につけている服は、明らかにウェディングドレスだった。

おいおいなんてベタな夢見てんだよ私!

と夢に突っ込む私。

しかしそんな突っ込みとは裏腹に、夢の中の私はびっくりする事を言った。

『お父さん、お母さん、今までありがとう……』

涙ながらに切々と伝える。

いやいやいや!アンタ何言っちゃってんのさ!

⏰:08/03/16 03:02 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#582 [向日葵]
ドレス姿の私と違って、そのドレス姿を傍観している私のビジョン。
だから私の思ってる事を無視して、ドレス姿の私は勝手に行動してくれてるのだ。

夢とはやっぱり説明しにくい。

場面は一変して、ドレス姿の私はもう教会へ。
神父が何か喋っていたかと思うと、誰かが私のベールを取る。

ステンドガラスから差し込む光に照らされながら微笑むのは、やっぱりと言うか真だった。

眼鏡を取った真の目力は普段の3倍。
夢の中の癖に私はクラクラしていた。

⏰:08/03/16 03:09 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#583 [向日葵]
『誓いの口づけを……』

神父がまた言う。

私はまたドレス姿の私を見る事となる。
私と真は見つめあって笑っている。

まるでドラマの1場面を見ているみたいだ。
どんどん近づいて、唇が重なる。

重なると同時に、鐘が鳴り響いた。

あぁそうか。
最初に聞こえたのは、この鐘か。

と、ドレス姿の自分のビジョンに戻った私は、真の唇を感じながら思っている。

⏰:08/03/16 03:12 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#584 [向日葵]
真の唇の感触が消えた。
なので私は目を開ける。

すると風景はまた一変して、いつもの家の中だった。

ツンツンと何かが下から服を引っ張るので下に目を動かせば、そこには子供がいた。女の子だ。

子供に目線を合わせる為にしゃがんだ私は、その子の頭を優しく撫でてやった。

撫でられた子供は嬉しそうに笑うと、驚く事を口にした。

『ママ』

ハイ?

『ママ、ご本読んで』

ママ……ママ……。…………――――っ私ぃ!?

『あ、パパー!』

⏰:08/03/17 00:46 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#585 [向日葵]
パパと呼ばれる人物を見れば、そこにいたのはやっぱり真だった。

真も笑いながら、駆け寄って来た私達の子供(らしい)を抱き上げる。

その光景に驚きながらも、私は微笑ましく眺めていた。

・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「―――げ。オイみかげ」

ゆっくり目を開けると、そこには真がいた。

「アレ……子供は?」

「子供?何寝ぼけてんだ」

⏰:08/03/17 00:50 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#586 [向日葵]
あ、何だ。これ現実か。
……ん?珍しいな。
いつも目が覚めれば夢は忘れてる筈なのに、今回はちゃんと覚えてるや。

しかも何だろう……夢から覚めたのにがっかりしてる自分がいる。

「真いつ帰って来たの?」

「今。そしたらお前が寝てたの」

「そっか。……ん?」

机の上を見れば、ブランド物のつづりが入った小さな袋を見つけた。

「真どうしたのそれ。」

⏰:08/03/17 00:54 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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