・・・ゆめみる魚・・・
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#634 [向日葵]
その豊かな想像力を勉強に回せばいいのに。
左手に持つ携帯が震えたので、私は携帯を見る。
<何言ってんのはこっちの台詞だよ!みかげなんで意識しないの!?泊まり=それっきゃないじゃん!>
やっぱり私には乙女思考は働かない。
と言うか乙女チックな考え方は私には無理みたいだ。
どうしてそうなるのかが分からない。
てかなる訳がない。
一緒に住んでるんだからそんな展開期待する方が間違いだ。
:08/04/14 00:36
:SO903i
:☆☆☆
#635 [向日葵]
また何かメールが来たけど、めんどくさくなって私は寝たフリをして無視をした。
……でも不思議だな。
前まではこうやって顔を伏せるだけですぐ夢の中へ旅立ってたのに、今は真がいるおかげで全然眠れない。
それほど真の存在が、私の中で大きく光輝いてるって事なのかもなぁ……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ちょっと来てっ」
我慢出来ないと言った風に、私の元へ多香子がやって来た。
:08/04/14 00:44
:SO903i
:☆☆☆
#636 [向日葵]
腕を引っ張り、私と廊下に出た。
そのまま興奮したように私の肩を掴んで多香子は間近で力説しだした。
「いいみかげ。旅行って言うのはね、色んな雰囲気をまとってしまうの。そのいつもと違う空気に2人の気持ちは高まってー……って事になっちゃうかもなのゃ!」
「“かも”でしょ?私達にはそんなのないから」
「あぁーまいっ!!」
ってか何で多香子がテンション上がってるかが私には不思議で仕方ない……。
:08/04/14 00:48
:SO903i
:☆☆☆
#637 [向日葵]
なんか1人で身振り手振り話している多香子を心の中で鼻で笑う。
これだからいつも考えすぎの多香子は困る。
そんな訳ないって言うのに……。
――――――……
学校から帰ってきて、手を洗う時に自分の左薬指に光る銀の輪が目に入った。
台所から入る窓の光により、微かに輝いている。
私はそれを眩しそうに目を細めて見つめた。
あれからもう1年以上過ぎたと思えば、時の早さを思い知った。
:08/04/15 20:15
:SO903i
:☆☆☆
#638 [向日葵]
この1年、些細なケンカも確かにあったけれど、毎日が本当に温かく幸せな日々を送っていた。
この左手を見る度そう思う。
[シンデレラになっちゃうの!?]
多香子のメールを思い出す。
真はあの性格だから、確かにそれらしき雰囲気を漂わしたりした事もあったけど、私が私だからいつも“おあずけ”状態にした。
「……ハ、ハハ……まさかね」
それ目的で真が温泉に誘っただなんてまずありえない。
:08/04/15 20:20
:SO903i
:☆☆☆
#639 [向日葵]
だって真は真なりに考えてくれてるし、ムードに流されて無理矢理なんて事はないと思うし。
そう……。
「だから多香子の考えすぎなんだって!」
「増田がどうかしたのか?」
「ひぃっ!いたの!?」
後ろにいた真を振り返りながら自分の今の考えを振り払う。
私ばっかりこんな事考えてたら私が望んでるみたいになっちゃうじゃない……っ!!
:08/04/15 20:23
:SO903i
:☆☆☆
#640 [向日葵]
振り返ったはいいものの、私は何を言えばいいか分からず、下を向いてしまう。
真はと言うと、クスリと笑う声が聞こえたかと思えば、私がもたれていたシンクに手をついて私を閉じ込めるようにした。
体がさっきより近づいて、真愛用の香水の香りが漂ってくる。
これは、思いきり攻めの体勢だ。
「ちょ……何……」
うつ向いたままなんとか聞こえる音量で抗議してみる。
:08/04/15 20:27
:SO903i
:☆☆☆
#641 [向日葵]
「何って……楽しんでる」
本当に楽しそうな口調で言うもんだから、眉を寄せて赤くなるしかなかった。
じわじわと顔が近づいて、真の片手が私の頬に触れる。上を向くよう促されてる感じはするものの、私は頑なに上げようとはしなかった。
頭がパニックを起こす。
体はガッチリ固まってしまった。
「みかげ」
優しく呼ばれて、そろりと顔を上げれば、柔らかく微笑む真がいる。
:08/04/18 00:18
:SO903i
:☆☆☆
#642 [向日葵]
緊張していた体は力が抜け、真の片手が導くままに顔をしっかり上げた。
と同時に真の顔が近づく。
長いまつ毛が間近に迫れば、見つめるのが恥ずかしくなってそのまま真の唇が触れるのを目を瞑って待った。
[二人の気持ちは高まって……って事になる]
多香子の言葉がエコーがかって頭に響けば、私は叫びながら力一杯真を押し返していた。
「う……っわぁぁぁぁ!!」
「おわぁっ!!」
:08/04/18 00:23
:SO903i
:☆☆☆
#643 [向日葵]
突然の攻撃に容易く真は飛ばされてしまい、フローリングに尻餅をついた。
私はシンクに頼りなくもたれながら胸を押さえて心臓の音を聞く。
何急に意識しだしてんだ私……っ!さっきまでどうもなかったのにおかしい!
そこまで考えて私はハッとした。
真をほったらかしにしたまんまだった。
「ご、ごめん真っ!あの……」
「はぁ……いいよ。早く晩飯作ってくれ」
そう言うと、真はテレビをつけてソファーに身を投げ出した。
:08/04/18 00:27
:SO903i
:☆☆☆
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