・・・ゆめみる魚・・・
最新 最初 🆕
#676 [向日葵]
「あの子ヤバイなぁー……」

「ってか隣彼氏?違うよな。多分兄弟だよな?」

「兄弟で手繋ぐ訳ないだろ。でもなんであんな奴?俺の方が良くね?」

出来る事ならばみかげを見ている奴を目潰しして、ふざけた事言ってる奴の口をひん曲げてやりたい所だが……。
もっと効果的な事をしてやろう……。

と頭の中で黒い事を考えていれば、急にみかげが手をギュッと握ってきた。

「ん?どうした?」

⏰:08/04/27 00:38 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#677 [向日葵]
聞けばみかげは困ったような、恥ずかしいような表情を浮かべて前を向いたまま呟いた。

「……なんでも」

あぁ……なんだこの可愛い生き物は……。
いっそのこと、ガラスケースに入れておきたいくらいだな……。

頭の中がやましい気持ちで一杯になったところで、俺はニヤリと笑ってみかげの手を引っ張り、近づいた耳に息を吹きかけた。

本当はさっきの男共に見せつけてやるつもりでキスしようかなとか考えたけど、せっかく楽しんでるみかげに警戒されては困るのでからかう程度で済ます。

⏰:08/04/27 00:42 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#678 [向日葵]
しかし、それでもみかげには刺激が強かったのか、顔を真っ赤にして手で繋いでいても離れれるところまで離れた。

「やぁぁ!何すんの!」

そこまで叫ばなくても……。

心の中で苦笑しながらも、周りにいた男共には効果はあったみたいなので良しとする。

「何か騒いでもらいたかったから」

その後、太股にみかげ曰く「自販機で鍛えられた蹴り」をお見舞いされた事は言うまでも無い。

⏰:08/04/27 00:48 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#679 [向日葵]
*****************

一連の事があり、チェックインを済ませた私達は予定通り散策を始めた。

よく見れば雪が所どころ残っていて、冬だなぁ……と改めて実感する。

「みかげ、寒くないか?」
「大丈夫。むしろ寒いの好きだし」

すると真は私の頬を指先で触った。

「でも冷たいな……。暖かい飲み物でも買うか」

「ここの自販機は蹴らなくても大丈夫だといいんだけど」

⏰:08/04/27 00:52 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#680 [向日葵]
真はクスクス笑って私の手を引いた。
抵抗する事なく、それについて行く。

少し歩いた所に、自販機はあった。
先客がいるので、少し離れたところで待っていようとしたけれど、明らかに様子がおかしかった。

先に来ていた女性1人が、せわしなくポケットをあさったり叩いたりしだしたのだ。

真と何事だろうと顔を見合わした時、2人の会話がこちらに聞こえてきた。

「マジありえない!何で無いのー!?」

「あたしの財布は旅館に置いてきたから無いし……もう諦めようよ」

⏰:08/04/29 18:46 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#681 [向日葵]
「やだ!今飲みたいんだもん!」

どうやらポケットをあさっている方の人の財布が無いらしい。
真と私はまた顔を見合わせた。
すると真が私の手を離して財布を取り出した。
小銭入れから200円出すと、その女性の元まで歩いて行った。

「お嬢さん方、お金無いならどうぞ」

2人はびっくりしながらも、真にみとれていたのを見逃さなかった。
……特にダダこねてた方……。

嫌な予感が一気にしだす。

⏰:08/04/29 18:52 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#682 [向日葵]
ダダをこねてた方が真から貰ったお金を大事そうに両手で持って、白々しいくらいの笑顔で真に向き直った。

「ありがとうございます!あたし小恵子(サエコ)って言います!」

聞いてないから。

「良かったら一緒に散歩しませんかっ!」

「お誘い嬉しいけど、連れがいるから」

と真は親指を私の方へ向ける。
小恵子とか言う子は真の向こうから私を見ると、密かに鼻で笑ったような表情を(私にだけ)見せて直ぐに真にまた愛想のいい笑顔を向ける。

⏰:08/04/29 18:57 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#683 [向日葵]
「妹さん?なら一緒でも構いませんよ」

殴られたいのかコラ。

「違う。婚約者」

その言葉に、2人は愚か、私までもが驚いた。

こ……。

「婚約者ぁぁ!?」

小恵子が叫ぶ。

叫びたいのはこっちだ。
と言うより、婚約者だったんだと改めて実感した。
結婚の約束はしたものの、婚約者と言う言葉は思いついていなかった。

「行くぞ」

⏰:08/04/29 19:01 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#684 [向日葵]
私の元に帰って来た真は私の肩を抱いて歩き出す。
私はさっきまで小恵子に向けてた敵対心の炎を一気に消し、代わりに温かい感情がこみ上げてきて微笑んだ。

妹とか子供とか言われても関係ない。
真はありのままの私を求めてくれてる。
だったらいいじゃないか。

私は自分にそう言い聞かせた。

「妬いた?」

流れている川の上に橋が架けてある。
私達はそこで立ち止まり、景色を楽しんでいる。

「……何を」

⏰:08/04/29 19:06 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#685 [向日葵]
「妬きもち」

「……妬かない」

嘘だけど。

でも真はお見通しなのか、喉の奥でクククと笑う。
見抜かれた恥ずかしさに、私は口を尖らせて川をじっと見る。

そんな私を覗き込む。
今は見られたくないのにそんな事するもんだから、私の顔は不本意にも赤くなる。
それを見て、真は楽しそうにニヤリと笑った。

「悪趣味……」

「別に結構」

⏰:08/04/30 00:17 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194