・・・ゆめみる魚・・・
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#73 [向日葵]
『恋愛してみろよ。』
は?
思わぬ答えに目が点になる。
私が?恋愛?
笑わせないでくれる?
第一恋愛になんの刺激があるって言うんだよ。
『それが分かってないならガキの証拠だよみかげ。』
ガキガキうるさいなー……。
『恋愛こそ刺激の醍醐味みたいなもんだろう。恋人を守り守られ、すれ違ったりする度心を痛め、心が通じ合う度に喜びを感じる。』
:08/01/14 00:33
:SO903i
:☆☆☆
#74 [向日葵]
力説してくれるのはかまわんけど、私好きな人の作り方なんてまったく分からんぞ。
『その点は気にすんな。』
気にすんなって、アンタが提案したんだから知らないじゃ済まないぞ。
何か奥の手でもある訳?
『あるから気にすんなっつってんの。』
へー。用意周到じゃん。
で、誰?
『俺。』
いつもの自信満々の天使のような悪魔の笑顔で、奴は言った。
:08/01/14 00:37
:SO903i
:☆☆☆
#75 [向日葵]
………………そろそろ、耳鼻科に行った方がいいのかね。
今明らかに松川が自分を指したような気がするんだけど……。
松川はまだあの笑顔を浮かべたまま私に言った。
『信じる信じないはお前次第。そしてやるもやらないもお前次第だ。どーぞご自由に。』
―――***―――
パチッと目を覚ますと、青かった空が茜色になっていた。
春とは言え少し寒い……。
:08/01/14 00:41
:SO903i
:☆☆☆
#76 [向日葵]
しかし寒いながら、「もう少し……。」と寝転がろうとした。
「いつまで寝る気だ。」
ビクッとして振り向けば、そこには腕組みして私を見下ろしてる松川がいた。
「気の済むままに。アンタに迷惑はかけないから。」
「いーや。かかるね。お前と俺が一緒にいたのはほとんどの先生や生徒が見てるんだ。仮にお前がここで凍死したら俺が一番に疑われるんだぞ。」
「そんなのゴメンだ。」と言いながら松川は空を仰ぐ。
:08/01/14 00:46
:SO903i
:☆☆☆
#77 [向日葵]
結局自分の損得しか考えてないだけか。
でも疑問がある。
そんな奴が何故私を引き取ろうなんて思ったのか。
……そういえば、前にペット呼ばわりされた事あるっけか。
つまり、玩具が欲しかっただけか……。
自問自答をして立ち上がり、松川を見る。
「で、何か用でもあんの?」
「生物の赤井先生がお前がいないと職員室で言ってたもんでな。」
:08/01/15 00:31
:SO903i
:☆☆☆
#78 [向日葵]
「……だから探しに?」
「どこかでビービー泣いてんなら仕方なく俺の胸でも貸してやろうかなぁってな。」
貸していらんわ。そんなもの。
自分に酔い過ぎだコイツ。
「まぁそんな訳で。」
どんな訳だ。
「さっき言った事は本心だ。だからお前が泣こうがどうしようが知ったこっちゃない。俺はそんな生易しくないからな。」
「何が言いたいの?」
:08/01/15 00:36
:SO903i
:☆☆☆
#79 [向日葵]
段々イラついてきた。
やっぱりコイツはミスチョイスだ。
刺激と言ってもイライラして怒る刺激しかない。
私が求めるものとは大きくかけ離れてる。
「言っとくけど、アンタが言った事、全て図星だなんて思わないで。アンタが思ってるほど、私は甘くないから。」
「まぁ落ち着け。ケンカするつもりなんて今は更々無いんだからよ。それともイジメて欲しいとか?」
「だから!そういうのが!」
:08/01/15 00:40
:SO903i
:☆☆☆
#80 [向日葵]
「あースマンスマン。」と特に悪いと思ってなさそうな口調で松川は私をなだめた。
イライラしている私は腕組みして、足をタンタン鳴らす。
「生易しくない、と言って、放りなげる程悪魔でもない。」
どうだか。
「とりあえず、お前はもっと現実に足をつけてみろ。」
「いやだ。」
「そう言うとは思ってたけど……。だから現実が楽しいって事を教えてやるよ。」
:08/01/15 00:44
:SO903i
:☆☆☆
#81 [向日葵]
私は腕組みはしたまま、足をタンタン鳴らすのを辞めた。
真剣に、松川の話を聞く。
それに気づいた松川は、口元をクイッと上げて笑う。
「刺激が欲しいっつったな。刺激って言うのは色んな分野があるってもんだ。」
「まぁ最初、アンタは下ネタの方で解釈したくらいだしね。」
……ん?
このやり取り……なんか知ってる気がするんだが……。
:08/01/15 00:48
:SO903i
:☆☆☆
#82 [向日葵]
「そりゃ“刺激”っつわれたら男の8、いや9割はそっちを考えるだろうよ。ってそんな事はどうでもいいんだよ。」
このやり取りをどこでやったか思い出しつつ、松川の話に耳を傾ける。
「そこで俺は考えた。現実的でより刺激があるもの。」
ほぉほぉ。
頷いて先を促す。
「恋愛するんだ。」
「……。」
瞬きを何度もする。
自信満々で言って、「ナイスアイデアだろ?」みたいな顔されても、私には理解不能だった。
:08/01/15 00:53
:SO903i
:☆☆☆
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