・・・ゆめみる魚・・・
最新 最初 全 
#731 [向日葵]
真は少し唸ってから私をキツク抱き寄せる。
ちょ……っ!
浴衣!薄い!そんなに密着しないで……っ!
「真……っ!朝だっつーのっ」
「まだチェックアウトまで時間あんだろうよぉ……もう少し寝たい……」
「じゃあ離して」
「なんで?」
なんでってアンタ……。
朝風呂入ってみたいなーなんて思ったりしてる訳で。
だって露天風呂だよ!?
朝も楽しまなきゃ駄目っしょお!!
:08/05/08 00:19
:SO903i
:☆☆☆
#732 [向日葵]
「やりたい事あんの!」
「俺もやりたい事ある」
と真は私の上に覆い被さってきた。
「朝のキスしたい」
「はぁ!?」
「いいでしょ」
「や、ちょっと待ってぇぇぇ!!」
――――――
――――――――……
「お、終わり!?」
次の日、多香子にまたもや廊下へ呼び出された私は、「旅行中どんなラブラブな事があったか」を聞かれて、1つ1つ淡々と答えた。
:08/05/08 00:23
:SO903i
:☆☆☆
#733 [向日葵]
そうこれだけ。
多香子が想像している事なんてこれっぽちも無かったのだ。
「だ、だって下着は!?しかもなんの為の1泊2日!?意味がないじゃない……っ!」
そんな事言われてもタイムマシーンがある訳でなし。
それに、改めて真が私を大切にしてくれている事が分かった。
布団じゃなく、人肌の温かさは私の心さえ温かくしてくれた。
「皆が皆、そうなればいいってもんじゃないの。私達は私達の付き合いがあるんだから」
:08/05/15 22:08
:SO903i
:☆☆☆
#734 [向日葵]
そう言って、密かに薬指にはまっている銀の輪を撫でた。
するとアナウンスが流れてきた。
<葛みかげ、葛みかげ。至急職員室まで来なさい>
「あれ?今の松川だよね?珍しい。準備室じゃないんだ」
私も「あれ?」と首を傾げた。
珍しくも学校の用事で私を呼び出したのだろうか。
多香子と別れて、私は職員室へと向かった。
前まで来ると、既に真は廊下へ出ていた。
:08/05/15 22:12
:SO903i
:☆☆☆
#735 [向日葵]
外面装備なので、学校的な用事らしい。
近くまで行くと、平たくて黒い物体で頭を軽く叩かれた。
「日直。仕事忘れんじゃない」
あぁ。なるほどね。
「すーいませーん」
頭に置かれている日直日誌を受け取り、回れ右をして帰ろうとする。
と、腕を引かれた。
「ちょっとこっち来て」
小声で言われ、導かれるがままに階段がある場所まで連れて行かれた。
:08/05/15 22:16
:SO903i
:☆☆☆
#736 [向日葵]
真は外面を少し崩して普段私に見せる顔を覗かせたと思うと、額の髪の毛に指を埋め、大きなため息をついた。
眉を寄せて、何事かと見つめる私に気づいた真は苦い顔をしながら私に言った。
「今日、早く家に帰ってくれないか。それと、なるべく可愛い格好をしてくれ」
「はぁ……早く帰る事は出来るけど……。なんで可愛い格好?」
再びため息をつく。
「両親が、今日来るんだと」
:08/05/15 22:21
:SO903i
:☆☆☆
#737 [向日葵]
頭が一瞬にして真っ白になった。
そして時間も止まった気がした。
え、今なんて?
リョウシン?
両親……両親……つまり、真のお父さんと、お母……さん……。
え。
「え――――っ!!」
響く構造になってる階段付近に、私の声があちこちにエコーしてはねかえる。
真は私の予想外の大声に耳を塞ぎ、予想通りの反応に申し訳なさそうな顔をした。
:08/05/15 22:24
:SO903i
:☆☆☆
#738 [向日葵]
「な、なななんで!?今日平日だよ!?しかもなんで向こうから!?普通こっちからだし……っ!」
「とりあえず無理だと思うが落ち着いてくれ……」
「いや無理だって!」
「うん分かってるから、ちょっと落ち着く努力して……」
何度も深呼吸を繰り返すも、どうにもこうにも落ち着かない。
頭をぐしゃぐしゃにして、もう1度来そうなパニックの波をなんとか抑えようとする。
そもそも真に世話になってる立場で、しかも結婚申し込まれた奴が1度も挨拶しないって物凄く無礼に当たるんではないのだろうか……っ!
:08/05/15 22:30
:SO903i
:☆☆☆
#739 [向日葵]
ほんっっとに丁寧に礼儀正しくしなければ、荷物勝手にまとめられてポイッと放り出されたり……。
嫌な予感が私の頭の中を駆け巡る。
あわあわとなっている私を、真は応接室に引っ張って行った。
階段ではやはり分が悪いと思ったらしい。
ピシャリとドアを閉めて私の両肩に手を置く。
「ゴメン。思い立ったら吉日で動いてる奴らだからさ……その……うん」
真も急な訪問に同様しているらしく、いつもの饒舌具合はどこへやら。
:08/05/15 22:35
:SO903i
:☆☆☆
#740 [向日葵]
「何か好きな食べ物とか用意した方がいい!?」
「いやそれより……お前に聞いておきたい事がある」
何だと首を傾げると、真は切なげに私を見つめた。
少し胸の奥が高鳴る。
「親父達に、結婚の話をしようと思う。だから聞きたい。お前は、俺と結婚してくれるんだな?」
「は……?何言ってんの。当たり前でしょ。今更?もしかして真はしたくないの?」
「違う。もしまだ気持ちが定まってないなら、他の日にするってだけ」
結局する事には変わりないのだからいつ言ってもいいのでは?と思った自分が恥ずかしくなった。
:08/05/15 22:41
:SO903i
:☆☆☆
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194