俺の部屋が…《R18》
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#105 [我輩は匿名である]
この2週間不思議に思っていた事がある。
こんなに開放的な監禁生活を、彼女はどうして逃げ出さないのだろう。
僕が寝ている間、窓を使って逃げる事は可能なのに。
その事を伝えると、吉田さんは悲しい笑顔でこう言った。
:08/01/19 10:20 :PC :C4gmiZ9A
#106 [我輩は匿名である]
「私に逃げる権利なんてないよ。もし逃げて…見つかったら…こうやって夜道散歩なんて一生できなくなるかも」
「…それって」
「殺されてもおかしくないよ。裏切ったのは私なんだし」
「でも、辛くないですか?」
:08/01/19 10:23 :PC :C4gmiZ9A
#107 [我輩は匿名である]
ブランコに座り、空を見上げている彼女。
「うん、辛い。毎日毎日…無理矢理ヤられちゃって…」
急に吉田さんの声が震えた。
真っ暗な空を見上げて、涙を零れないようにしていたのを、僕は見て見ぬフリをした。
:08/01/19 10:26 :PC :C4gmiZ9A
#108 [我輩は匿名である]
「…私、レイプされてるのに…たまに気持ちよくって…声とか出ちゃうでしょ?」
「…あ、えっと…」
僕はなんと答えて良いのかわからなかった。
「私…キモいよね。何感じてんだ、って話し。こんな汚らしい女…面倒見てくれて…まじ…ありがとね」
:08/01/19 10:28 :PC :C4gmiZ9A
#109 [我輩は匿名である]
上を向いたままの吉田さんの目から、涙が流れてしまった。
「いえ。吉田さんこそ、こんな僕に、ありがとうだなんて言ってくれて、ありがとうございます」
「ははっ。何それ」
彼女の笑い声は、やっぱり震えていた。
:08/01/19 10:30 :PC :C4gmiZ9A
#110 [我輩は匿名である]
吉田さんが、どんな裏切り行為をしたのかは知らない。
僕には知らなくていいことなのだろう。
今、僕にできるのは、吉田さんを生かすこと。
こんな重大な使命、生まれて初めてかもしれない。
こんな僕でも、人様の役に立てるんだね…。
:08/01/19 10:33 :PC :C4gmiZ9A
#111 [我輩は匿名である]
〜〜〜〜〜
監禁生活3週目に入った。
「山田くん、山田くん」
「…ん。はい?」
朝、僕を揺すぶって起こしてきた吉田さん。
「おはよう」
「おはようございます。どうかしました?」
「あ…えっと…」
:08/01/19 10:35 :PC :C4gmiZ9A
#112 [我輩は匿名である]
なんだか様子がおかしい。
「体調でも悪いんですか?」
「あ、えっと…実は…生理になっちゃったの」
「…へ?」
「ナプキンとかある?」
照れ笑いしてる吉田さん。
こんな表情を見るのは初めてだった。
:08/01/19 10:36 :PC :C4gmiZ9A
#113 [我輩は匿名である]
「あ、はい。母のがあるはずです」
「じゃあ1枚だけもらえないかな?」
「わかりました」
基本的に、家族の私有物を吉田さんは使わなかった。
特に消耗品。
急に減ると怪しまれるよ、と言って夜のコンビニなどで購入していた。
お金は、なぜか戸木田くんが監禁初日に5万円くれた。
:08/01/19 10:38 :PC :C4gmiZ9A
#114 [我輩は匿名である]
そのお金で、いるものを揃える。
今回のナプキンなんて、母しか使わないのに、一気に減るとさすがの母も怪しがる。
「…これ」
「ありがとね」
一枚だけ拝借し、僕は早速コンビニに買いに行った。
:08/01/19 10:40 :PC :C4gmiZ9A
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