俺の部屋が…《R18》
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#41 [我輩は匿名である]
「手、貸しましょうか?」

僕みたいなマイナーに触れたくないのは当たり前だろうが、吉田さんは妥協したのかな。

コクリと頷いた。

僕は吉田さんの体を支えて、立ち上がらせた。

⏰:08/01/17 10:46 📱:PC 🆔:asDiZhx6


#42 [我輩は匿名である]
廊下、階段、ゆっくりだが歩いて進んでいく。

こんなに弱っているのに一人でお風呂なんて大丈夫だろうか。

「ここです」

脱衣所につき、吉田さんから手をゆっくり離した。

まるで、よちよち歩きの子供の歩行練習をさせている親のような気持ち。

「大丈夫ですか?立てますか?」

⏰:08/01/17 10:48 📱:PC 🆔:asDiZhx6


#43 [我輩は匿名である]
吉田さんはコクリと頷き、何かに掴まりながら立っていた。

「それじゃあ行ってきます。あの…失礼ですけど下着のサイズは?」

「M…C65」

「はい、わかりました。すみません」

脱衣所のドアを閉めて、僕は家を出た。

自転車で隣町まで走った。

⏰:08/01/17 10:52 📱:PC 🆔:asDiZhx6


#44 [我輩は匿名である]
隣町には服屋さんがある。

スーパー的な服屋さん。

僕みたいな野郎でも気兼ねなく入れる。

そこで、生まれて初めて女性の下着コーナーに行った。

「…」

恥ずかしさより、興奮より、驚きだ。

こんなに種類があるなんて…。

⏰:08/01/17 10:54 📱:PC 🆔:asDiZhx6


#45 [我輩は匿名である]
「お客様、何かお探しですか?」

不審に思われたのだろうか。

店員が声を掛けてきた。

「あ、あの…知り合いが急に、泊まる事になったんですけど…その…下着がなくて…買いに来ました」

「そうですか。サイズは?」

店員はまだ疑いの目をしている。

⏰:08/01/17 10:56 📱:PC 🆔:asDiZhx6


#46 [我輩は匿名である]
「M、C65と言ってました。いまいちよくわからないので…すみませんが見てもらえませんか?」

店員にお願いすると、少しは信用してもらえたのか、色々と見てもらえた。

色やタイプを聞かれたが、さっぱり。

だから一番ポピュラーなものをお願いした。

⏰:08/01/17 10:57 📱:PC 🆔:asDiZhx6


#47 [我輩は匿名である]
10分ほどかかったが、店員さんは白の上下セット下着を選んでくれた。

支払いを済ませ、僕はダッシュで帰宅する。

「ただいま」

「…」

どうやらまだお風呂のようだ。

シャワーの音がする。

よかった。

シャワーが使えるまで体力は回復したんだ。

⏰:08/01/17 10:59 📱:PC 🆔:asDiZhx6


#48 [我輩は匿名である]
脱衣所に入り、買ってきたばかりの下着を袋のまま置く。

はさみも添えて。

そして部屋に戻った。

⏰:08/01/17 11:00 📱:PC 🆔:asDiZhx6


#49 [我輩は匿名である]
〜〜〜〜〜

「…あの」

30分後、吉田さんは出てきた。

「…ありがとう」

部屋の扉のところで僕に、頭を下げた吉田さん。

「気にしないで。体力戻ったみたいでよかったよ」

⏰:08/01/17 11:02 📱:PC 🆔:asDiZhx6


#50 [我輩は匿名である]
スッピンの吉田さんは、別人だった。

僕は化粧をしないほうが可愛いと思う。

「ほんと…なんて言ったらいいか」

困った顔をする吉田さん。

実は学校でも話したことなくて、初めて会話する。

⏰:08/01/17 11:04 📱:PC 🆔:asDiZhx6


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