俺の部屋が…《R18》
最新 最初 全
#43 [我輩は匿名である]
吉田さんはコクリと頷き、何かに掴まりながら立っていた。
「それじゃあ行ってきます。あの…失礼ですけど下着のサイズは?」
「M…C65」
「はい、わかりました。すみません」
脱衣所のドアを閉めて、僕は家を出た。
自転車で隣町まで走った。
:08/01/17 10:52 :PC :asDiZhx6
#44 [我輩は匿名である]
隣町には服屋さんがある。
スーパー的な服屋さん。
僕みたいな野郎でも気兼ねなく入れる。
そこで、生まれて初めて女性の下着コーナーに行った。
「…」
恥ずかしさより、興奮より、驚きだ。
こんなに種類があるなんて…。
:08/01/17 10:54 :PC :asDiZhx6
#45 [我輩は匿名である]
「お客様、何かお探しですか?」
不審に思われたのだろうか。
店員が声を掛けてきた。
「あ、あの…知り合いが急に、泊まる事になったんですけど…その…下着がなくて…買いに来ました」
「そうですか。サイズは?」
店員はまだ疑いの目をしている。
:08/01/17 10:56 :PC :asDiZhx6
#46 [我輩は匿名である]
「M、C65と言ってました。いまいちよくわからないので…すみませんが見てもらえませんか?」
店員にお願いすると、少しは信用してもらえたのか、色々と見てもらえた。
色やタイプを聞かれたが、さっぱり。
だから一番ポピュラーなものをお願いした。
:08/01/17 10:57 :PC :asDiZhx6
#47 [我輩は匿名である]
10分ほどかかったが、店員さんは白の上下セット下着を選んでくれた。
支払いを済ませ、僕はダッシュで帰宅する。
「ただいま」
「…」
どうやらまだお風呂のようだ。
シャワーの音がする。
よかった。
シャワーが使えるまで体力は回復したんだ。
:08/01/17 10:59 :PC :asDiZhx6
#48 [我輩は匿名である]
脱衣所に入り、買ってきたばかりの下着を袋のまま置く。
はさみも添えて。
そして部屋に戻った。
:08/01/17 11:00 :PC :asDiZhx6
#49 [我輩は匿名である]
〜〜〜〜〜
「…あの」
30分後、吉田さんは出てきた。
「…ありがとう」
部屋の扉のところで僕に、頭を下げた吉田さん。
「気にしないで。体力戻ったみたいでよかったよ」
:08/01/17 11:02 :PC :asDiZhx6
#50 [我輩は匿名である]
スッピンの吉田さんは、別人だった。
僕は化粧をしないほうが可愛いと思う。
「ほんと…なんて言ったらいいか」
困った顔をする吉田さん。
実は学校でも話したことなくて、初めて会話する。
:08/01/17 11:04 :PC :asDiZhx6
#51 [我輩は匿名である]
「…笑うなら笑っていいよ」
情けない顔の吉田さん。
「そんな…笑わないよ」
髪をくしゃくしゃっとかき乱して、吉田さんは話してくれた。
:08/01/17 11:06 :PC :asDiZhx6
#52 [我輩は匿名である]
「あいつらから、金借りてたの。全然返さないくせに生意気な態度取っちゃったから怒らせちゃった。夏休み前から薄々こんなことになるんだろうなって思ってたから…」
夏休み前、僕が聞いた戸木田くんたちのターゲットは吉田さんだったんだ。
:08/01/17 11:07 :PC :asDiZhx6
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194