俺の部屋が…《R18》

吉田さんは何も言わずに僕に着いてきた。

僕のサンダルは吉田さんには大きすぎるようだ。

少し歩きずらそう。

「風、気持ちいいですね」

「…」

「夜は涼しくて動きやすいですよね」

「…」

「すみません」

何も答えてくれないので、話しかけちゃいけなかったんだと思い、僕は謝った。

そのまま何も話すことなく、僕たちは公園に到着した。

吉田さんは、フラ～っとブランコに向い、腰を下ろし、少しだけ動かしている。

僕はその間に、ゴミ箱へ、昼間の欲の塊が入ったビニール袋を投げ捨てた。

キーコーキーコー

ブランコのさびれた音と、虫の声しかない。

心地よかった。

「…帰ろ」

「あ、はい」

寂しそうに笑いながら、吉田さんはブランコから降りて、またフラ～っと歩き出した。

たった３０分程だけど、これが僕たちの日課になるんだ。

～～～～～

「あんッ…やッ…もう…やぁッ」

今日も床で泣いている吉田さん。

僕は目を反らして、外を眺めている事にした。

吉田さんの悲しい顔は出来れば見たくない。

本当は助けてあげたい。

だけど僕には、そんな勇気と力がない。

「やぁぁッ…ッあ！んんッ…」

「気持ちいいんだったらもっと鳴け」

山下くんが荒々しく腰を動かすから、床が少し揺れている気がした。

「ああッ…やだッ…あッ」

「やだじゃねぇだろ。この淫乱が！」

ペチンッ

肌と肌がぶつかり合う音が聞こえた。

思わず僕も振り返る。

そこには、吉田さんが頬を押さえながら、辛そうな顔で山下くんを見ている姿があった。

女の子を殴る奴は、いくらなんでも今までいなかった。

僕の驚きは隠しきれなかった。

「ん？山田ー、何見てんだよ。あ、おめぇもヤリてぇの？」

「…え？」

そんなつもりなんて全然無い。

「３Ｐするか！な？」

そう言った瞬間、吉田さんの視線が僕に向けられた。

なんと言えばいいのだろう。

怯えている

悲しんでいる

嫌がっている

あんな表情見た事がない。

「…いや、僕は」

「いいから、おめぇもヤれって」

無理矢理腕を捕まれて、吉井さんの顔の前に移動させられた。

「明日香、フェラしてやれよ」

僕は怖かった。

だから、腕を振り払った。

「ごめんなさい。僕、やめときます」