危ナイ兄弟愛ノカタチ:)BL
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#343 [東脂ヤ転
この場にそぐわない、脳天気な声がホールに響いた。

「みんなさぁ話題がズレてんで〜
要するにぃ、鳴ちゃんの指導を誰がするかって事やろ?」

圭吾は明るくそう言うと、俺に向かってウインクする。

その瞬間、俺の中にいた黒い想いが少し治まったような気がした。

「明も静も無理なんやったら、俺が鳴ちゃんの面倒見るやんかぁ♪」

圭吾はニッと笑って静兄に言う。

「俺やって明と同期やから、店の勝手はよ〜く知ってるで」

俺から見ればにこやかに笑っている圭吾を、静兄は冷たい目で見つめる。
「圭吾・・・お前は・・・」

⏰:08/03/21 08:08 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#344 [東脂ヤ転
「圭吾さん、よろしくお願いします」

俺は静兄が何か言う前に、圭吾さんに向かって頭を下げた。

「!・・・・鳴?」

静兄は驚いたような顔で俺を見る。

「こちらこそ、よろしゅうな♪
ほな行こか!」

圭吾は元気良く立ち上がると、俺に手招きした。
俺は「はい」と言って、イスから立ち上がる。

「・・・鳴・・ッ」

すると突然、静兄が俺の腕を掴んだ。

振り向くと、静兄は不安で不満そうな表情をしている。

[本当に勝手な人だな・・・・静兄は・・・]

⏰:08/03/21 09:08 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#345 [東脂ヤ転
「中途半端な優しさは、かえってそいつを傷付ける。
静、お前何にも見えてへんやろ。」

俺を掴む静兄の手をほどきながら、圭吾は静兄に言った。

[圭吾さん・・・?]

俺は突然雰囲気の変わった圭吾さんを、驚いて見つめる。

圭吾さんはそれに気付いてにっこり笑うと、俺の手を引いて店の奥に連れて行く。


「なんだ?アレ
静と圭吾、何か揉めてんの?」

明は状況が呑めず、キョトンとした顔で静人に訊く。

「・・・静さん・・大丈夫?」

何も応えない静人に、瞬が心配そうに声をかける。

「ー・・・ッ!・・・瞬、カクテルの話、進めるぞ・・」

静人は怒りを押し殺して、席を立った。

⏰:08/03/21 12:34 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#346 [東脂ヤ転
午後9時ー・・・

圭吾さんに大体の事を教わった俺は、注文を取りに行ったり、料理を運んだり、お皿を洗ったり・・・と、適度に忙しく働いていた。

その間俺は、一度も静兄の方を見ないようにしていた。

というより見たくなかった。
ほとんど、瞬さんと一緒に居たから。


[しかも・・・さっきの圭吾さんの話が気になるし・・・]

圭吾さんに店の説明を受けていた時、圭吾さんが言っていた事・・・。

⏰:08/03/21 14:28 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#347 [藍桜]
またまた
ぁげぇ

めちゃぉもしろぃイ
早く続き読みたいヘヘ
頑張ッてくださぁぃ~

⏰:08/03/21 19:12 📱:W53T 🆔:☆☆☆


#348 [東脂ヤ転
藍桜さん★

またAあげてくれてありがとうッ☆\(^▽^)/
その言葉に、凄く励まされますッ(ノ_<。)ホホ~

頑張って更新するので、また読んでって下サイ♪♪

⏰:08/03/22 00:23 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#349 [東脂ヤ転
ーー・・・

『鳴ちゃんの前にな、ココで働いてた"紫穂(シホ)"って女の子がおったんよ』

ある程度の店の説明を終えてから、圭吾さんが静兄について教えてくれると言って、話し始めた。

『ソイツが静の"元カノ"やねんけど・・・』

『彼女!?"彼氏"じゃなくて、ですか!?』

俺は驚いて圭吾さんに聞き返した。

『アハハハッ!!まぁ静も生粋(きっすい)のゲイちゃうからね、俺みたいに♪』

圭吾は冷蔵庫から水を取り出して、口にする。
どうやらココは更衣室兼、従業員の休憩所らしい。

⏰:08/03/22 10:22 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#350 [東脂ヤ転
『で、紫穂がね呼んでたんよ。静の事を"静兄"って・・・。
だから俺等は、鳴ちゃんがその名前で静を呼んだ時驚いた』

そこまで言うと、圭吾さんは意味ありげな微笑みを浮かべる。

『だって、てっきり紫穂の後にその名前で静を呼べるのは・・・
瞬だと思ってたから』

『!?』

俺の胸がざわつく。
その先の話を聞きたいような・・・聞きたくないような・・・。

そんな俺の心を見透かすように、圭吾が俺に近づく。

『何でそう思ってたか、聞きたい?』

⏰:08/03/22 10:30 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#351 [東脂ヤ転
『瞬はさぁ、静のお気に入りやったんよ♪
よく静の家に泊まりに行ってたみたいやし。
俺と明は、てっきりアイツ等は付き合ってるもんやと思ってた』

それを聞いて、さっきの更衣室での一件が理解できたような気がした。

まるで恋人同士のような雰囲気。

"まるで"じゃなくて・・・

『おい・・・!?
鳴ちゃん大丈夫か?何で泣いてんねん!?』

『え・・・?』

何で・・・?何でだろう?
俺の頬には涙が何度も零れる。

『静のこと・・・全然知らんかってんな・・・』

圭吾さんはそう言って俺を抱き締めた。

⏰:08/03/22 16:25 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#352 [東脂ヤ転
ーー・・・

「すいませーん、注文お願いしまぁす」

「あ・・・ッはい!」

お客さんの声で、俺は我に返った。

急いで伝票を手に取り、呼ばれた場所に駆け寄る。


きっとあの時涙が出たのは嫉妬心だけじゃない。
それだけじゃなくて、静兄が"今"想っている人が、俺だけじゃないってことが凄く・・・・・



凄く、悲しかったんだ。

⏰:08/03/22 16:51 📱:W52P 🆔:☆☆☆


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